若年層はより仕事とプライベートの両立を意識している?育児の今後は「共育て」?「若年層における仕事と育児の両立に関する意識調査」からみる会社に求められること

厚生労働省の共働き・共育てを推進する広報事業「共育(トモイク)プロジェクト」は、2026年7月31日に「若年層における仕事と育児の両立に関する意識調査(速報)」を公表しました。
「共育(トモイク)プロジェクト」とは、「育児」を夫婦や家族だけでなく、職場・地域・行政・サービス・社会全体を巻き込んだ、本当の意味での「共育て(ともそだて)」に変えていき、職場でも、家庭でも、誰かひとりが負担を抱え込む「ワンオペ」から脱却、みんなで「共に育てる」に取り組める世の中を目指すプロジェクトです。
本調査は、若年層(高校生・大学生など及び社会人の全国17~39歳の男女)をターゲットとして調査を実施しており、今後育児をするであろう人たちと、今現在育児に奮闘している人たち、それぞれの仕事と育児の両立に関する意識調査をすることで、「共働き」「共育て」の推進にむけ、「何が必要なのか」「足りないものは何か」などを確認し、企業における両立支援の導入・促進を図りたいという狙いがあります。

本記事では、公表内容をわかりやすく解説します。

家事・育児と仕事の両立、共育てに対する意識

まず、家事・育児と仕事の両立、共育てに対する意識について見ていきましょう。
「あなたは、入社する会社を選ぶ際に、仕事(キャリア)とプライベートの両立を意識しますか(意識していましたか)」という質問に対し、若年層の約7割(67.5%)が「両立を意識している」と回答しました。
学生と社会人に分けた結果では、学生は73.3%、社会人は65.4%が「両立を意識している」と回答し、これから会社に入社してくる学生の方が、より両立を意識していることがわかります。

また、「共育て」に関して、率直に「『共育て』について、あなたの考え最も近いものをそれぞれお選びください」と問う質問では、以下のとおり約7割がポジティブな回答しました。

・ 「共育ては、これからの時代に必要」:70.2%
・ 「共育ては、配偶者・パートナーや家族との理解や信頼を深める」:68.0%

一方で「共育ての実現のためには社会や職場の支援が必要だと思う:70.3%」など、「共育て」の推進には育児をしている家庭だけでどうにかするのではなく、社会全体で推し進める必要性も見て取れます。

家庭・育児と仕事の両立に関する現状

若年層の約7割が「、仕事(キャリア)とプライベートの両立を意識している」という結果でしたが、では、現状はどうなのかをみていきましょう。

希望する働き方ができている人の割合は、「子どもが生まれるまで」は66.4%、「子どもが生まれてから」は50.6%となっています。
子どもが生まれる前後で15.8%も減少しています。
子どもの保育園お迎えの関係でフルタイムで働きたいのに働けない、逆に短時間労働をしたいのに会社として短時間正社員などの制度がないなど、減少している理由はさまざま考えられますが、子どもが生まれた後「希望する働き方ができていない(できていなかった)」という回答が半数いる現状は、会社にとって今後の人材確保を考えるうえでのリスクになり得るのではないでしょうか。

共育て実現のために企業に求めること

そんな人材流出のリスクや共育て実現のためには、会社が環境整備などの努力をする必要があります。
ではどんな整備をしていけば良いのでしょうか。

「あなたが就職/転職活動をするにあたって、以下の項目に関する積極的な取組が公表されている場合、どの程度『就職したい』と思う気持ちが高まりますか」という質問では、以下が上位に挙がっており、これらの回答は特に女性割合が多いです。

・ 育休後の仕事復帰やキャリア形成に関する支援が充実していること
・ 育休取得者をカバーするサポート体制が十分であること
・ 仕事と育児の両立に関する支援制度が充実していること

昔とくらべ、働きながら育児をする女性は確実に増えました。
そんな彼女たちが安心して仕事と育児ができる職場環境整備はやはり今後の人材確保の面からも重要だと言えるでしょう。

対して、男女の回答割合がほぼ同じだった項目もあります。

・ 男性の育休取得が長いこと
・ 男性の育休取得率が大きく上昇していること
・ 男性の育休取得率が高い水準であること
これらのような「男性の育休」に関する項目です。

2022年10月から「産後パパ育休(出生時育児休業)」がスタートし、男性が育児休業を取得しやすくなっており、「令和7年度 男性の家事・育児実態調査」では、0歳児のパパにおける育業取得率上昇や育業期間が長くなっているという報告がされています。

詳細はこちらの記事もご覧ください

つまり「共育て」実現のために、性別関係なく育児休業を取得でき、仕事復帰ができる環境整備が会社に求められていると言えます。

「あなたの勤める企業では、現在、働きやすい職場づくりや両立支援の促進などに関する取り組みがどの程度行われていると思いますか」という質問では、「有給休暇取得の促進」が一番高く50.3%で、「男性の育休取得の促進」は34.6%でした。
本調査の結果から「男性の育休取得の促進」も含めた、「育児」というライフステージに対する会社の支援は、必要不可欠になってくるでしょう。
来年度の新卒採用が本格化する前に、若年層が意識している「仕事と育児の両立」に関する制度について見直してみましょう。

なお、本調査結果の公表に関してイベントも開催されたようです。
YouTubeにてアーカイブ視聴も可能です。
気になる方は、ぜひあわせてご覧ください!
https://tomoiku.mhlw.go.jp/seminarevent/report/#a6

<参考>
・ 厚生労働省「『若年層における仕事と育児の両立に関する意識調査(速報)』を公表しました」
・ 共育プロジェクト公式サイト

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中川果穂株式会社ドクタートラスト 広報

投稿者プロフィール

幸福度や労働生産性が高いと評される北欧(ノルウェー)へ留学した際、仕事に対する日本と北欧の良いところ悪いところをひしひしと感じてきました。この良いところをお伝えすべく、北欧の労働環境などに関しての情報はもちろん、身近な話題や疑問を分かりやすくお仕えできるよう日々勉強中です!
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