【10月は食品ロス削減月間】今こそ「腹八分目」の始め時!身体にも地球にも優しい食習慣のすすめ

秋の味覚が楽しみな季節になりました。
食品ロス削減推進法において、10月は「食品ロス削減月間」、10月30日は「食品ロス削減の日」と定められています。
忘年会シーズンが近づく時期である、10月が3R(Reduce:リデュース、Reuse:リユース、Recycle:リサイクル)推進月間である、10月16日が世界食糧デーであるといった理由から10月に定められています。
本記事では、食品ロス削減月間をきっかけに、食べ過ぎを防ぐ「腹八分目」に取り組むことの意義と実践しやすくする工夫などをご紹介します。

全国民が毎日おにぎり約1個分の食品ロスを生んでいる?

農林水産省および環境省が2026年6月に公表した「我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和6年度)」によると、国内の食品ロス量は年間約461万トン。
国民1人あたり「毎日おにぎり約1個分(102g)」の食べ物を捨てている計算になります。
環境省が公表した発生要因の内訳によると、個人でも対策に取り組みやすい家庭系食品ロスの内訳は、未開封の食品を食べずに廃棄する「直接廃棄」が43%、「食べ残し」が41%、野菜の皮を厚く剥きすぎるなどの「過剰廃棄」が16%と推計されています。


主に直接廃棄と食べ残しを減らすための工夫としておすすめするのが「腹八分目を実践すること」です。
1回の食事に焦点を絞ってしまうと「毎回残さず全部食べ切ればロスは減るのでは?」「腹八分目にしようとすると、むしろ食品ロスが増えるのでは?」と思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、自分の適量(腹八分目)を知り、日常的に食品を買いすぎない・作りすぎない・頼みすぎないようになることこそが、根本的な食品ロス削減につながります。

腹八分目を実践するメリット

そもそも腹八分目には、健康面において多くのメリットが存在します。

・ ダイエット効果:自然と摂取カロリーが抑えられ、体重管理につながる
・ 眠気・だるさの防止:食後の血糖値の過度な変動(急上昇・急降下)を軽減する
・ 胃腸・自律神経の保護:消化の負担を減らし、胃腸の休息時間を確保する

「産業保健新聞」運営元のドクタートラストでは2026年6月〜8月の期間に「腹八分目運動」を実施し、日付に8がつく平日を「腹八分目の日」と設定し、従業員に向けてその実践を呼びかけるとともに、実践につなげる啓発コラムを継続的に配信しました。
イベント実施後の社内アンケートでも、「食後の眠気やだるさが軽減された」「お腹が苦しくなく、着座業務がつらくなくなった」「夜にすっきり眠れた」「翌朝にちゃんと空腹感が感じられた」といったポジティブな変化を感じる声が多く寄せられました。

アンケートで集まった「腹八分目」の疑問に管理栄養士が回答!

腹八分目運動を進める中で、参加者から寄せられた実践時の疑問や悩みを、それに対するアドバイスと共にご紹介します。
ご自身の食生活にもぜひ役立ててみてください。

Q1. どこが「腹八分目」なのか感覚がわかりません

A. 完璧を目指さず、まずは以下の目安や微調整を試してみてください!

・ 「あとちょっと食べたいな」と感じる満腹度で箸を置く
・ 食後すぐにスクワットができるくらい、身体が軽い状態でやめる。
・ いつものお腹いっぱいの量から、物理的に20%減らしてみる。(例:お米を3口分減らす)
・ 「最後の一口まで美味しい!」と思えるタイミングで終える。
・ ゆっくりよく噛んで食べる。(満腹感を感じるまでには約20分のタイムラグがあります)

食事から数時間後の空腹度合いなどは、実際にやってみないと分からないものです。
いきなり正解を見つけようとするのではなく、数日かけてちょうどよい量や感覚を見つけていくとよいでしょう。
自分の適量が掴めてくると、外食時の「ご飯少なめ」の注文や、買い出し時の買いすぎ防止にも自然とつながっていきます。

Q2. 腹八分目にすると、次の食事までにお腹が空いてしまいます

A. 腹持ちが良く「消化に時間がかかる食べ物」を賢く取り入れましょう!

消化に時間がかかる食べ物には以下のような特徴があります。

・ たんぱく質が豊富
・ 食物繊維が豊富
・ 適度な脂質が含まれる
・ GI値(血糖値への影響度合いを示す指標)が低い

上記のいずれかの特徴に当てはまるのが、以下のような食べ物です!

【肉類】鶏ささみ、鶏むね肉など
【卵】ゆで卵だと作り置きできて手軽!
【魚類】ツナ缶など缶詰でもOK!
【大豆製品】おから、納豆など
【茶色っぽい穀類】雑穀米、もち麦ごはん、オートミール、全粒粉パンなど
【いも類】さつまいも、じゃがいもなど
【野菜類】キャベツ、ほうれん草、ごぼう、れんこんなど
【乳製品】ヨーグルト、チーズなど
【ナッツ類】アーモンドなど

また参加者からも以下のような工夫が寄せられました。
「水を意識的に多く飲むようにしたら、満足感がアップしました!」
「ナッツなどの噛み応えのある食品が満腹感につながると実感できました!」
「我慢する」のではなく、満足感が続きやすい食材を選んだり、賢い間食を活用したりすることが継続の秘訣です。

自分の適量を知って「残さず美味しく食べ切る」ことは、メタボ予防やパフォーマンス向上といったご自身の健康につながるだけでなく、そのまま食品ロスの削減=環境への負荷軽減へとつながっています。
10月の食品ロス削減月間をきっかけに、今日の食事から自分の適量を意識してみましょう!

<参考>
・ e-Gov法令検索「食品ロスの削減の推進に関する法律」
・ 消費者庁「食品ロス削減ガイドブック(令和8年度版)」
・ 環境省「我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和6年度)の公表について」
・ 環境省「我が国の食品ロスの発生量の推移(PDF)」

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佐々木ももこ株式会社ドクタートラスト 管理栄養士

投稿者プロフィール

病院、保育園で管理栄養士として経験を積んだのち、企業で働く世代の健康を支えたいと思いドクタートラストへ入社しました。現在は年間100名以上の特定保健指導、栄養相談等の実施や、健康セミナー講師、コラム執筆を担当しています。忙しく働く方も手軽に取り入れられる健康情報を発信していきます。
【保有資格】管理栄養士、第一種衛生管理者、健康経営エキスパートアドバイザー

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