10月20日は世界骨粗鬆症デ―!ご自身の骨と向き合いましょう
- 2024/10/18
- 健康管理
毎年10月20日は世界骨粗鬆症デーです。
世界骨粗鬆症デー(WOD)は、1998年に国際骨粗鬆症財団と世界保健機構(WHO)の共同で骨粗鬆症と骨代謝障害の啓発を目的として制定されました。
骨粗鬆症の症状と検査方法
骨粗鬆症とは骨がスカスカになり、もろくなることで骨折しやすくなる病気です。
症状としては背中や腰の痛み、背中の曲がりなどが挙げられます。
しかし、骨粗鬆症は自覚症状が乏しいため、症状に気が付かない方も多く、気が付いたころには病状がかなり進行している場合もあります。そのため定期的に検査をして、自身の骨の状態を確認することもおすすめします。
骨の状態の確認方法としては下記の方法があります。
- 骨量測定(エックス線(DXA、MD)や超音波(QUS)を用いたもの)
- レントゲン撮影
- 骨代謝マーカー(血液、尿検査)
健康増進法により、骨粗鬆症健診は市区町村の努力義務となっています。40歳~70歳の女性を対象に5歳刻みで対象となるため、検査ができるか自治体に問い合わせてみるのも良いですね。
また、超音波を用いた骨密度の測定は医療機関だけではなく、地域の健康イベントやフィットネスジムなどでも測定できる場合があります。
筆者も地元の健康イベントで測定したことがありますが、自分の骨の状態を確認できたので、参加してよかったと感じています。検査は簡単で痛みもなく、すぐに結果が出るので、見つけたらぜひ参加してみてください。
なぜ骨がもろくなるのか
私たちの骨は常に新陳代謝を繰り返し、古くなった骨は新しい骨につくりかえられています。通常は骨吸収(骨の分解)と骨形成のバランスは保たれていますが、このバランスが崩れてしまうことで骨量が減少し、骨がもろくなってしまいます。
また、女性ホルモンのエストロゲンは骨吸収を緩やかにする働きがあります。しかし、閉経によりエストロゲンの分泌量が少なくなることで急激に骨密度が低下するため、骨がもろくなり、骨粗鬆症を発症しやすくなります。
知らぬ間に骨がもろくなってしまう前にしっかりと予防をしましょう。
骨粗鬆症の予防
基本は栄養バランスよく、3食しっかり食べることが大切です。さらにこれにプラスして
骨の材料となる「カルシウム」やカルシウムの吸収を助ける「ビタミンD」、骨へのカルシウムの吸収を促す「ビタミンK」などを積極的にとりましょう。
カルシウム
牛乳やヨーグルトなどの乳製品や、骨ごと食べられる小魚、大豆製品などに豊富に含まれているため、積極的に食べましょう。
ビタミンD
ビタミンDは肉や野菜にはほとんど含まれず、さんまやいわしなどの魚類やしいたけなどのきのこ類などからとることができます。きのこは天日干しをすることでビタミンDが増加します。そのため、きのこを買ってきたときは調理前に天日干しをしてあげるのも良いですね。
さらに、きのこだけではなく私たち人間も日光を浴びることでビタミンDを生成します。
リモートワークの増加や紫外線対策などにより日光を浴びる時間が減っている方もいるのではないでしょうか?
仕事の休憩時間に気分転換として日光を浴びるようにする、紫外線対策をする中でも、手の甲だけでも日光に当てるなど、骨の健康のためにも日光を浴びる時間をつくりましょう。
ビタミンK
ビタミンKは骨へのカルシウムの吸収を促すだけではなく、カルシウムが尿中に排出されることを抑え、骨を強くしてくれます。ビタミンKはほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜、納豆やわかめなどに豊富に含まれています。
しかし、ほうれん草などに含まれるシュウ酸はカルシウムの吸収を阻害する可能性があります。シュウ酸は水溶性のため、たっぷりのお湯でゆでることで減らすことができます。
今回ご紹介した「カルシウム」「ビタミンD」「ビタミンK」を豊富に含む食品を表でご紹介します。
まずは、普段の食事に牛乳をコップ1杯プラスしたり、これらの栄養素が豊富な食品を使った料理をプラスしたりするなどして、骨の健康に役立つ栄養素を積極的にとるようにしましょう。
食事以外にも、ウォーキングや筋トレなどの運動で骨に刺激を加える、カルシウムの吸収を妨げる過度な飲酒や喫煙は控えるなど、骨の健康のためにできることから取り入れてみましょう。
ぜひこの機会に皆さまもご自身の骨と向き合ってみてください!
〈参考〉
公益財団法人骨粗鬆症財団「世界骨粗鬆デー(WOD)」
厚生労働省 e-ヘルスネット「骨粗鬆症」