体の内側から守る!管理栄養士が教える食事でできる紫外線対策

紫外線が気になる季節になってきましたね。
すでに日焼け止めクリームや日傘などの紫外線対策グッズ等で対策されている方も多いのではないでしょうか。
日焼けやしみなどの肌トラブルの原因となる紫外線の量は4月頃から増加し、7~8月がピークになるといわれています。

さらに紫外線は快晴の日でなく、雨や曇りの日でも影響を受けています。
そのため、肌トラブルを防ぐためには天候に関わらず紫外線対策を行いましょう。

紫外線による肌へのダメージ

紫外線による肌へのダメージは、活性酸素によって引き起こされる酸化ストレスが主な原因の一つです。

強い日差しを浴びると、肌内部で活性酸素が発生します。
活性酸素は通常、体内に侵入したウイルスや細菌を攻撃して感染症から守る働きがあります。
しかし、活性酸素が過剰に発生すると、メラニンの生成を刺激し、しみやくすみの原因になるほか、肌の細胞を傷つけ、しわ、たるみといった肌トラブルにもつながります。

過剰な活性酸素を防ぐには日焼け止めクリームや日傘などでの紫外線対策だけではなく、体の内側からのケアも大切です。
特に、抗酸化作用を持つ栄養素を積極的に食事に取り入れることで、ダメージを軽減することができます。

紫外線対策に効果的な栄養素

抗酸化作用を持つ栄養素の代表としてはビタミンCやビタミンE、ポリフェノールなどがあります。
これらの栄養素は、活性酸素の働きを抑え、肌のバリア機能をサポートしてくれる強い味方になります。

ビタミンC:メラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防ぐ効果があります。また、コラーゲンの生成を促進し、肌の健康を保ちます。
ビタミンE:強力な抗酸化作用があり、紫外線によるダメージから肌を守ります。血行を促進し、肌の新陳代謝を助ける働きもあります。
ビタミンA:皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあります。さらにしみに原因となるメラニンの過剰生成を抑えることが期待されます。
ポリフェノール:強い抗酸化作用を持ち、紫外線によるダメージを軽減する効果が期待できます。
カロテノイド:紫外線によって発生する活性酸素を除去する働きがあります。紫外線による肌の赤みやメラニン色素の発生を抑える効果が期待されています。
リコピン:強力な抗酸化作用があり、活性酸素を中和して細胞のダメージを防ぐことで、肌や体の健康をサポートします。
アスタキサンチン:強力な抗酸化作用があります。さらに肌の弾力や潤いを保ち、紫外線による乾燥や老化を防ぐ役割があります。

栄養素の効果的な取り方

ビタミンCなど水溶性の栄養素は、一度にたくさん取っても排出されやすいため、毎日の食事でこまめに取りましょう。
さらに、ビタミンCは熱に弱いため、生で食べられるものはそのまま食べるのが効果的です。
例えば、サラダや食後のデザートとして、ビタミンCを含む果物を取り入れるのもおすすめです。

ですが、ビタミンCを多く含む柑橘類には紫外線に対する肌の感受性を増加させる可能性のある「ソラレン」が多く含まれているものがあります。
朝食など紫外線を浴びる前に摂取すると、紫外線の影響を受けやすい可能性があるため注意が必要です。
オレンジやレモンなどの柑橘類、パセリやセロリなどにソラレンが多く含まれています。
逆にソラレンが少なくビタミンCが豊富なものにはキウイフルーツやいちご、パイナップルなどがあります。食べる時間帯や種類にも注目してみてください。

ビタミンAやビタミンE、リコピンなど脂溶性の栄養素は、油と一緒に取ると吸収率が上がります。
炒め物や、オリーブオイルを使ったマリネなどにして食べるのがおすすめです。


今回は食事での紫外線対策についてご紹介しましたが、食事だけで完全に紫外線を防ぐことはできません。
そのため、日焼け止めクリームや日傘などの紫外線対策グッズも一緒に使いながら紫外線対策をしましょう。

<参考>
気象庁

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杉下 ももか株式会社ドクタートラスト 管理栄養士

投稿者プロフィール

大学で栄養や健康について学ぶ中で、集団に対する栄養指導や、スポーツとのかかわり、予防について興味を持ちました。食べることが大好きで、いかに楽をしてバランスの良い食事ができるかを日頃から考えています。
【保有資格】管理栄養士、第一種衛生管理者、健康経営エキスパートアドバイザー、フードスペシャリスト、腸活アドバイザー
【詳しいプロフィールはこちら】
【ドクタートラストの保健指導サービス詳細はこちら】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼、リリース送付などはこちらからお願いします】

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