
6月に入り、じめじめとした湿気と、日によってはぐっと上がる気温に、何となく体が重く感じている方もいるのではないでしょうか。
「夏バテ」というと真夏の暑さをイメージしがちですが、実は私たちの体は、この時期から少しずつ夏の疲れの兆候を見せ始めています。
早めの対策こそが、本格的な夏を元気に乗り切るための重要な鍵です。
通勤や勤務中の暑さに負けないためにも、早めに対策していきましょう。
なぜ今から夏の対策が必要?
6月は、気温の変動、高湿度、紫外線量の増加といった、体に負担をかける要因が重なる時期です。
日中の気温上昇と朝晩の冷え込みによる気温の変化は、自律神経を乱してしまい、疲労感や倦怠感を引き起こします。
梅雨の湿気は体感温度を上げ、発汗を妨げることで体内に熱をこもらせ、食欲不振や消化不良にもつながりかねません。
また、紫外線量は6月から本格的に増加し、肌へのダメージだけでなく、全身の疲労感の原因にもなります。
さらに、薄着や冷たい飲食物も、体の冷えや胃腸の不調を招く可能性があります。
ただでさえ、祝日がない6月です。
夏の疲れをかしこく対策していきましょう。
今すぐできる!夏の体調準備5つのポイント
本格的な夏を迎える前に、今日からできる体調準備の5つのポイントをご紹介します。
ポイント1:軽い運動で無理なく汗をかき、暑さに体を慣らしておく!
ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で汗をかく運動を習慣にしましょう。
基礎代謝を高め、暑さに負けない体づくりを目指します。
熱中症対策も兼ねて鍵となるのは「暑熱順化」です。
暑熱順化とは、暑さに多少慣れることで、数日から2週間程度、汗をかく運動や入浴を日常生活の中で行いましょう。
徒歩であれば30分ほど、週5回、入浴とサウナであれば2日に1回程度です。
早く汗が出るようになり、体温の上昇を抑えられるようになります。
ポイント2:早めの紫外線対策をスタート!
日焼け止めは適量を丁寧に塗り、汗をかいたらこまめに塗り直しましょう。
日焼け止めの適量はパール1粒分、さくらんぼ粒大など、日焼け止めのテクスチャーによって変わります。
もちろん、帽子やサングラス、日傘の活用も重要です。
室内でも窓からの紫外線に油断せず、注意しましょう。
ポイント3:こまめな水分補給を習慣に!
1日の目安は大体1.2Lが目安です。喉が渇く前に意識的に水分を摂りましょう。
基本は水やお茶で問題ありません。
汗をかいた場合はスポーツドリンクでもいいですが、飲みすぎには注意が必要です。
入浴後や運動後の水分補給、起床時など食事以外のタイミングでも忘れずに水分補給を行いましょう。
ポイント4:消化に良い食事で胃腸をいたわる!
なすやきゅうりなどの夏野菜を中心に旬の野菜や果物を積極的に取り、胃腸に負担がかかる脂っこい食事は控えめにしましょう。
冷たいものばかりでなく、温かい食事やみそ汁などのスープ類を食事に取り入れると、胃腸の働きを助けます。
ポイント5:質の高い睡眠を確保する!
疲労対策の基本です。
寝室の温度・湿度を適切に管理し、快適な睡眠環境を整えましょう。
寝室の温度は24~26度、湿度は40~50%になるよう、エアコンの温度や除湿機能もうまく使い、寝やすい快適な環境に調整しましょう。
就寝前は入浴やストレッチ、読書などでリラックスし、スムーズな入眠を促します。
帰宅後は間接照明で過ごすのもおすすめです。
日中の適度な運動も質の高い睡眠につながりますが、就寝直前の激しい運動は避けましょう。
早めの準備で、夏の疲れに負けない自分へ
6月から始める夏の体調準備は、本格的な夏を元気に過ごすための第一歩です。
今回ご紹介した5つのポイントを参考に、できることから取り入れてみてください。
職場では、義務化された熱中症対策だけではなく、業務量の偏りがないように日々の職場のストレス緩和のための対策を引き続き行った上で、夏の疲労対策についての注意喚起も重要です。
早めの対策で、夏の疲れに負けない体を作り、快適な夏を迎えましょう!
<参考>
厚生労働省「働く人の今すぐ使える熱中症ガイド」