熱帯夜でも翌朝スッキリ!真夏の快眠のカギ
- 2024/8/13
- 夏
夜になっても蒸し暑さが続き、寝苦しさを感じている方も多いのではないでしょうか?
夜中に目が覚めたり、睡眠不足で疲れが抜けなかったりすると、日中のパフォーマンスにも影響します。本記事では、夏の快眠をもたらす方法をご紹介します。
熱帯夜はエアコンつけっぱなしが正解!
少しの寝苦しさなら我慢する方もいますが、その我慢が命を脅かすかもしれません。
ダイキン工業株式会社が全国の20代~60代の男女530名を対象に実施した「熱帯夜の睡眠時の熱中症対策とエアコン使用に関する意識調査」によると、熱帯夜の睡眠時や起床時に倦怠感や異常な発汗、頭痛、たちくらみなど、何らかの不調を感じたことがある人が全体の約7割にも上る結果となりました。
これらの症状は、熱中症の初期症状である可能性があります。
熱中症は、高温多湿な環境での活動などによって体の熱をうまく外に逃がすことができず、体の内部の温度である「深部体温」が高い状態が続くことで生じるさまざまな症状の総称です。
睡眠中の熱中症にも要注意ですが、暑さで睡眠の質が低下して睡眠不足になると、体温調節機能の鈍化や自律神経の乱れを引き起こし、日中の熱中症にもつながる可能性があります。
熱中症は年齢、性別関係なく誰でも発症するリスクがあり、重症化すると命を落とす危険性もあります。
自分自身や一緒に眠る家族のために、夜間の室温が28℃を超える日には、エアコンを26~28℃に設定、つけっぱなしにして眠ることをおすすめします。
電気代が気になる方もいると思うのですが、日中よりも外気温との温度差が小さいため消費電力も少なくなり、1晩当たり電気代は約23円、1ヶ月に換算しても690円程度です。
また、乾燥や冷えすぎなどで体調が気になることもありますよね。
その際には、冷たい空気が直接体にあたらないように風向きを調整したり、除湿運転をするのがおすすめです。
風向きを上にすると、空気が循環するため効率よく室温を下げることもできます。
深部体温が快眠のカギ
深部体温は通常37℃前後に保たれていますが、睡眠時は深部体温が徐々に下がることで体と頭を休息させることができ、眠りにつきやすくなります。
夏に寝苦しくなるのは、その深部体温が暑さによって下がりにくくなるためです。
ここからは、深部体温の温度差を生み出す方法をいくつか紹介します。
① お風呂でしっかり温まる
夏場はシャワーのみで済ませてしまう方もいるかもしれませんが、夏場でもできれば毎日38~40℃の湯船に15分程浸かって、しっかり体を温めましょう。
日中に冷房で冷えてしまった日は特に湯船をおすすめします。
どうしてもシャワーになってしまう日には、太い血管が通っている首太ももの付け根、また足首や仙骨(お尻の少し上あたり)に当てるようにすると、体が温まりやすくなります。
入浴は、深部体温が下がる時間を考慮して、就寝の1~2時間前に済ませるようにしましょう。
そして、お風呂上りにいきなり冷房直下で冷やしたりすると、手足の血管が収縮して深部体温を下げにくくしてしまう可能性があります。
急激に冷やさないように注意しましょう。
② 温かい食べ物や飲み物を摂取する
深部体温を上げるために、夕食で鍋のような温かいものや、カレーのように辛い物、白湯やハーブティーのような温かい飲み物(カフェインが入っていないもの)を飲むことも効果的です。
一方、アイスや冷たい飲み物などは就寝前には避けましょう。
脱水予防のために、就寝前にコップ1杯のお水を飲むことが推奨されますが、このお水も常温だとなお良いです。
③ 通気性・吸湿性の良い衣服を選ぶ
人は寝ている間にコップ1杯分もの汗をかいているといわれますが、汗をかくことによって熱を放出して体温を下げています。
汗をかくことによる体温調節がうまく行われないと深部体温が下がりにくくなるうえ、汗を不快に感じると睡眠の質にも影響するため、部屋着・パジャマは通気性や吸湿性の良い生地を選びましょう。
通気性の高いリネン、吸湿性に優れた綿、また速乾性のあるポリエステルなどが夏はおすすめです。
おわりに
夏の快眠をもたらすためのエアコンの活用法や、深部体温の調整についてご紹介しました。
良かれと思ってやっていた習慣が、深部体温の調整を妨げていることもあるかもしれません。
本記事を参考に習慣を見直して、快適な睡眠で暑い夏を乗り切りましょう!
〈参考〉
・ ダイキン工業株式会社「熱帯夜の睡眠時の熱中症対策とエアコン使用に関する意識調査」
・ 一般財団法人日本気象協会「深部体温と熱中症」