酸味が大活躍!夏のお弁当づくりのポイント

夏真っ盛りです。
高温多湿になるこの時期は、細菌が繁殖しやすく食中毒が増える時期です。
特にお弁当は調理してから食べるまでの時間が長く空くため食中毒の原因となりやすく、注意が必要です。
食中毒対策の原則である、細菌を「つけない」「ふやさない」「やっつける」をおさえて、安心して食べられるお弁当づくりを心がけましょう。

お弁当箱はお酢で除菌!

まずは細菌をお弁当につけないための工夫が必要です。簡単で有効なものをいくつかご紹介します。

お弁当箱をお酢で拭く

細菌はお酢に含まれる酢酸に弱いという特徴があります。
中身を詰める前にお酢を含ませたキッチンペーパーで拭くことで食中毒予防の効果があります。
また、拭いた後時間がたつと酢のニオイはとぶので、気にならなくなります。

調理前に手をよく洗う

人の手には黄色ブドウ球菌という食中毒の原因菌が付着しています。
ハンドソープを使って、隅々までよく洗いましょう。
また、傷がある場合は洗っても傷口に細菌が潜んでいる場合がありリスクになるので、調理用手袋を使用しましょう。

前日のおかずは先取りしておく

前日の夕飯のおかずをお弁当に詰める方も多いのではないでしょうか。
ですが、1度食卓に出した余りをお弁当用にすると、食卓に置いている間に細菌が付着する可能性があり危険です。
余りを入れるのではなく、先にお弁当用にとっておくようにしましょう。

ミニトマトはヘタを取る

ミニトマトはお弁当にとても便利な食材だと思いますが、ヘタが付きっぱなしだと、ヘタ付近に潜んでいる細菌が洗い流せなかったり、水分が残ってしまったりして食中毒の危険性を高めます。
ヘタを取ってから洗い流し、十分に水分をふき取るようにしましょう。

水分はお弁当の大敵!

もし細菌が付着してしまっても、食中毒を起こす数まで増殖しなければ食中毒は起こりません。
増やさないためには温度管理と水分をできる限りなくすことが大切です。以下のような対策が有効です。

よく冷ます

お弁当は蓋をしめる前によく冷まし、蒸気を外に出すようにしましょう。
この時、蓋を開けっ放しの状態で放置すると新たに細菌が入る可能性があるので、キッチンペーパーをふんわりと被せるとよいでしょう。

水分の少ないおかずを入れる

煮物や水分の出やすい野菜は避けましょう。
オススメなのは、唐揚げなどの揚げ物や根菜類です。またゆで野菜よりもきんぴらなどの炒め野菜の方が、夏場のお弁当には適しています。

保冷剤などで保冷する

保冷剤代わりに冷凍されたおかずやゼリーなどを入れる方もいるでしょう。
その場合は、時間がたっても水分が出たり、水滴がついたりしないものを選ぶか、もし水分が出てしまっても周りの食材につかないよう、ラップにくるんだり、お弁当の中に入れることを避けたりするといいですね。

梅干しは日の丸よりも全体に混ぜる!

細菌は熱や酸に弱いという性質があります。
この性質を利用して細菌をやっつけましょう。

ごはんに梅干しやお酢を混ぜる

炊きあがったお米にちぎった梅干しやお酢を混ぜると抗菌作用があります。
梅干しは1個をそのまま日の丸のように置くよりも、細かくして混ぜ込んだ方が全体に効果が発揮されます。
お酢は3合に対し小さじ1程度の少量で効果があるので、独特のにおいも気になりません。
また、炊飯時に混ぜても抗菌作用は発揮されます。
その際は、米2合に対し梅干しであれば1個、お酢であれば大さじ1程度で効果があります。

十分に加熱する

生ものはもちろん、加熱不十分なものも腐敗が進みやすいためお弁当には適しません。
ハムやちくわなどもお弁当に入れる場合は加熱するようにしましょう。
見落としがちなのが卵焼きです。
中が半熟気味だと細菌が潜んでいて繁殖する危険性がありますので、薄焼きの段階でしっかりめに加熱するのが安心です。

食中毒は重症化する可能性もある危険なものですが、簡単にできることでもそのリスクを減らすことができます。

このような対策でお弁当による食中毒を予防して、午後も元気に過ごしましょう!

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佐々木ももこ株式会社ドクタートラスト 管理栄養士

投稿者プロフィール

4年間、管理栄養士として病院や保育園で経験を積む中で、子どもたちの生活習慣や健康状態に働く世代である保護者の習慣が大きく関わることを実感、企業の健康経営に携わりたいと考えドクタートラストに入社いたしました。
経験を活かしつつ有益な情報の発信ができるよう尽力いたします。
【保有資格】管理栄養士
【ドクタートラストの特定保健指導サービス詳細はこちら】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼、リリース送付などはこちらからお願いします】

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