真夏日や猛暑日が続き、暑さ厳しい季節となりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
冷房の効いた室内で過ごし、食事の際には、喉の通りが良い冷たい食べ物や飲み物をついつい選び、
お風呂もシャワーで済ませてしまうというのが当たり前になってしまいますよね。
しかしこれらの行動は、夏の冷え性を招きやすくしていたのです。
冷え性というと冬のイメージが強くありますが、実は夏にも気を付ける必要があるのです。
胃腸の冷えがもたらす不調
夏になると冷たい食べものや飲みものを口にする機会が増えますが、このようなものばかり口にしていると胃腸が冷え、負担をかけてしまいます。
胃腸の冷えは身体機能を低下させるため、以下にあげるような不調を引き起こす可能性があります。
・胸やけや食欲不振などの消化不良
→デンプンを分解するアミラーゼ、たんぱく質を分解するペプシンなどの消化酵素は、35℃~40℃が最適温度であり、これ以下になると働きが悪くなります。
・下痢や便秘
→蠕動(ぜんどう)運動(腸が収縮を繰り返しながら便を肛門へ運ぶ運動)が低下します。
・免疫力の低下
→免疫細胞の6~7割は腸にあり、胃腸が冷えることで免疫細胞の働きが悪くなります。
痩せにくい体質になる
夏は痩せやすいというイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし汗をかかないように冷房の効いた室内で過ごしていることが多いため、身体の冷えと運動不足により、血行が悪くなります。
血行が悪くなることで、不要な水分が身体から抜けずに浮腫みが出来たり、毒素や老廃物も排出されにくくなることから、身体に必要な栄養素の吸収を妨げたりと、痩せにくい身体になります。
また、ダイエットに大切な基礎代謝も、冷えによる内臓の働きの衰えと、運動不足による筋肉量の減少から低下します。
年齢とともに低下することはやむを得ませんが、なるべく減少の幅を小さく抑えたいですよね。
病気の可能性も
冷えを感じにくいはずの男性が冷えを感じた時、閉塞性動脈硬化症という病気が潜んでいるケースがあります。
閉塞性動脈硬化症は、初期症状として足の冷えやしびれを感じ、次第に間欠性跛行(しばらく歩くと足に痛みやしびれを生じ、少し休むとまた歩けるようになる)という特徴的な症状が現れます。
主に中高年男性に発症するといわれているため、このような症状で悩んでいる方がいらっしゃいましたら、検査してみることをおすすめします。
身体を温め、循環を良くしよう
この暑い中で、冷房の効いた室内で過ごすことが多くなることはやむを得ませんが、
・冷たいものを食べ過ぎないように食事を見直す
・運動をする時間をつくり、汗をかく機会を作る
・湯船に浸かり、血行を良くする
など、意識的に身体を温める工夫を行い、夏の冷え性を予防していきましょう。