保健指導に携わっていると、「間食はよくないとわかっていながらも、夕方お腹がすいてしまい、つい甘いモノに手が伸びてしまいます。何か対策方法はありますか?」という質問をよくいただきます。
答えはずばり、血糖値の急な上昇を防ぐことです。
血糖値の急な上昇に伴い、インスリンという血糖値を下げる働きをする物質が過剰に分泌されます。
インスリンは血糖値のコントロールをしてくれていますが、実は脂肪の蓄積にも大きく関与します。
ダイエットに取り組む際は、このインスリンの働きや特徴をしっかり理解することが重要です。
インスリンのはたらき
インスリンは、以下の流れのように働きます。
血液中の糖を、血糖値を保つために細胞へ取り込む
↓
取り込まれた糖分は筋肉や脳でエネルギーとして働いたり、肝臓ですぐ使える状態に貯蔵をする。余った糖は中性脂肪として貯蔵する
食事や間食で上昇した血糖値を下げ、さまざまな形へ変換することがインスリンの役割の特徴であることがわかります。
では、なぜ血糖値の急な上昇を防ぐことが重要になってくるのでしょうか?
上記の赤線のような急な血糖値の上昇でエネルギー源に変換しきれなかったものは、脂肪に変換され、エネルギーとして燃焼しづらい形に変わってしまうからです。
インスリン分泌の急増を防ぐ
インスリン分泌の急増は、どうやって防ぐことができるのでしょうか。
答えは、15時ごろに軽食を摂ることです。
昼食後から夕食まで6時間以上あけると、その分空腹になり、一度に多く食事をとってしまいます。
飢餓状態で糖分を取り込むと通常よりも多くの糖分を吸収しやすくなってしまい、その結果血糖値は急上昇します。
つまり、空腹時にドカ食いをするよりは、1度軽食を挟むほうが血糖値の急な上昇を避けることができます。
コンビニで買えるおすすめおやつ4選!
何よりも大切なものは食品選びです。
今回は、筆者おすすめを4つご紹介します!
① 素焼きミックスナッツ
糖質が控えめなうえ、ビタミンB群、ミネラル類が非常に豊富です。
ビタミンやミネラルは脂肪や糖質の代謝を促す働きをしてくれているので、間食で取れるとダイエットに効果があります。
ただ、カロリーが高いので1日10粒以内に抑えましょう。
② 大豆バー
原料である大豆は、たんぱく質がたっぷり入っているうえに、糖質は控えめです。
たんぱく質は筋肉や血を作る働きをしてくれます。
朝や昼にたんぱく源となる肉や魚をとれなかった……という方には特におすすめです。
ビタミンやミネラルも摂れるので、軽食にはもってこいです!
③ 飲むヨーグルト
飲むヨーグルトのカロリーは150kcal程度。
ヨーグルトはたんぱく質、脂肪、カルシウムが豊富。
少量でも腹持ちがよく、おやつに最適です。
④ 茎わかめ
1袋の糖質はなんと0.3g!カロリーも15kcal程度です。
食物繊維も豊富で、便秘予防にもつながります。
ただ、塩分もある程度含まれているので、食べるのであれば1日1袋にしておきましょう。
上記のおやつは糖質量が少なく、血糖値の急上昇を起こしにくいですし、デスクなどでも食べやすいです。
間食の目安は200kcal以内が目安と言われています。
どうしても甘いケーキやマフィンなどを食べたくなってしまったときは、200kcal以内の小さめのものを選ぶことを意識しましょう。
また、飲み物に含まれている糖分は体に吸収されやすいといわれているため、砂糖入りのコーヒーやミルクティー、ジュースなどの清涼飲料水は空腹時飲むことを避けることがおすすめです。
時間と食品の内容を意識して、上手にお菓子と付き合いましょう。