
飲酒は多くの働く世代にとって日常的な習慣であり、仕事終わりのリラックスやコミュニケーションの一環として欠かせないという人も少なくないですよね。
一方でアルコールのエネルギーについて正しく理解している人は意外と多くありません。
アルコールのエネルギーは1gあたり7kcalと、脂質(9kcal)に次いで高いエネルギーを持っています。
しかし、糖質や脂質のように“栄養素”として認識されにくいため、摂取エネルギーとしてカウントされないまま日常的に飲まれているケースが多いのが現状です。
さらに、アルコールは体内で優先的に代謝される性質があり、飲酒中に取った脂質や糖質は後回しにされて体脂肪として蓄積されやすくなるため、同じエネルギー量でも太りやすい特徴があります。
こうしたしくみを理解しないまま飲酒を続けると、気づかないうちに体重増加や内臓脂肪の蓄積が進み、健康リスクを高める要因となります。
厚生労働省による令和6年国民健康・栄養調査でも、生活習慣病リスクを高める飲酒を行っている人の割合が一定数存在することが示されています。

出所:厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査」
お酒のエネルギー
アルコール1gあたりのエネルギーは7kcalと冒頭でもお伝えしましたが、ビールや焼酎などそれぞれのエネルギーはどれくらいになるのかご紹介します。
普段お酒を飲む機会がある方は、ご自身がいつもお酒からどれくらいのエネルギーを摂取しているのか確認してみましょう。
種類 | アルコール度数 | 飲酒量 | エネルギー | ごはんでの換算 |
ビール(淡色) | 約5% | 350ml | 約140kcal | 約80g分 |
焼酎(ロック) | 約35% | 90ml | 約180kcal | 約100g分 |
日本酒 | 約15% | 180ml | 約190kcal | 約110g分 |
| ハイボール | 約7% | 350ml | 約170kcal | 約100g分 |
| ワイン(赤) | 約15% | 120ml | 約90kcal | 約50g分 |
| 梅酒(ロック) | 約10% | 100ml | 約160kcal | 約90g分 |
普段自宅でビールの350ml缶を2本飲むという方は、エネルギーをごはんで換算すると約160g分となり、お茶碗約1杯分のエネルギーに相当します。
また、飲み会で数杯飲めば簡単に500〜800kcalを超えることも珍しくありません。
つまり、飲酒は“食事1回分のエネルギーを追加している”という認識が必要であり、知らないうちにエネルギー過多になっている可能性が高いのです。
お酒との付き合い方
お酒の飲みすぎは生活習慣病やさまざまな疾患のリスクを高める原因となるため、控えることがとても重要ではありますが、飲酒が日々の楽しみだったり、仕事の付き合いで飲み会が増えてしまったりする方も多いと思います。
そこで今回は、無理に禁酒・減酒をするのではなく、日常の中でエネルギー過多を防ぐための飲み方をご紹介します。
お酒を何杯飲んだか記録する
自分が「どれくらい飲んでいるか」を把握することは、飲酒量をコントロールするうえで最も効果的な方法のひとつです。
スマホのメモやアプリを使って、飲んだ杯数や種類を記録するだけでも、無意識に飲みすぎてしまうことを防止できます。
特に飲み会では「周囲のペースに合わせていたら、気がつくとかなりの量飲んでいた」ということが起こりやすいため、意識的に記録する習慣は役立ちます。
同じお酒でもアルコール度数の低いものを選ぶ
アルコール度数が高いほどエネルギーも高くなりがちです。
たとえば、ビールやチューハイでも「ライト」「低アルコール」といった商品を選ぶだけで、摂取エネルギー量を自然に抑えることができます。
また、同じ種類のお酒でも度数に幅があるため、ラベルを確認して低めのものを選ぶのも良いでしょう。飲む量を変えずに負担を減らせるため、続けやすい方法です。
ロックではなく水割り、ソーダ割などを選ぶ
ロックはアルコール濃度が高く、結果として摂取エネルギー量も増えやすくなります。
水割りやソーダ割にすることで、同じ量を飲んでもアルコール摂取量を抑えられ、飲みすぎ防止にもつながります。
特に、焼酎やウイスキーは割り方でエネルギーが大きく変わるため、割り方を工夫するだけで体への負担を軽減できます。
ソーダ割は爽快感があり、満足感も得やすいのでおすすめです。
ちょっとした工夫でも、日々の積み重ねで大きなエネルギーカットにつながります。まずはできるところから取り入れてみてください。
まとめ
飲酒を楽しみながらも健康を守るために、まずはアルコールのエネルギーを正しく理解することが大切です。
その上で種類・量・飲み方を工夫し、アルコールとの上手な付き合い方を身につけていただけますと幸いです。
〈参考〉
・厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査」





















