休息ホルモン「メラトニン」をどんどん分泌させる方法

新生活で疲れていませんか?

4月は新入社員にとってはもちろん、転職、部署異動などで環境の変わる時期ですね。

新しい環境になってしばらくは緊張感とともに規則正しい生活を心がける方も多いと思いますが、少し緊張の糸がほぐれた頃、急に疲労感が襲ってきたり、生活リズムが乱れてしまうことがあります。そこに寝不足が加わると、メンタル不調につながるケースが多くあります。

私たちは睡眠を取ることで心身のダメージを修復しているので、ストレスや疲労に負けず元気に働いていくために、まずは睡眠の習慣を見直すことが大切なのです。

睡眠の鍵となるメラトニン

良い睡眠の鍵となるのが「メラトニン」という物質です。

メラトニンは体内で分泌される睡眠に関わるホルモンですが、メラトニンの分泌が減少したりスムーズにいかないと不眠を引き起こすことがわかっています。

メラトニンは体内で分泌されるほか、アメリカでは睡眠のためのサプリメントとしても販売されています。残念ながら日本ではサプリメントとしての販売はありませんが、睡眠改善のための処方薬として医療機関で処方されることもあります。

メラトニン分泌のポイント

1.朝起きる時間を一定にする

2.朝起きたら太陽光を浴び、日中もなるべく浴びるようにする

3.寝る前の時間は電気を暗めにする

メラトニンは元々体内で分泌されるホルモンなので、それを利用して質の良い睡眠を取るようにしたいですね。

メラトニンの分泌は、昼に少なく夜にかけて多くなるという特徴があります。メラトニンは強い光の元では分泌されにくくなるため、夜遅くまで蛍光灯の光を浴びながら過ごしていると、本来夜間に多くなるはずのメラトニンの分泌がスムーズにいかなくなります。現代の生活ではなかなか難しいことですが、少なくとも寝る1時間ほど前には蛍光灯から間接照明に切り替える工夫をしてみましょう。

朝ギリギリに起きる人、起きる時間にばらつきがある人も要注意です。

メラトニンの分泌は、日内リズムの中で差があるので、だらだらと寝ていたり、太陽の光を浴びずに過ごしていると、分泌のリズムが狂う原因になります。

朝起きたらまずはカーテンを開けて光を浴びることを習慣にし、日中は短時間でも良いので太陽の光を浴びるようにましょう。また、平日の寝不足や疲れは、休日の夜早めに寝たり午睡を取ることで調整し、起床時間のズレが大体1時間程度になるように心がけてください。

疲労回復には質の良い睡眠がベスト

いかがですか?

人間は緊張している間は疲労を感じにくいものですが、少し慣れた頃、急に疲労を感じることがあります。

良い睡眠がとれていると、良い仕事や楽しい余暇につながります。疲れた時には、趣味や外出によるリフレッシュも必要ですが、まずは自身の睡眠習慣を見直して、十分な休息を取るようにしましょう。

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田中 祥子株式会社ドクタートラスト 産業保健部 保健師

投稿者プロフィール

企業の健康管理室で働いていた経験をさまざまなかたちで皆さまにお届けします。
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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