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睡眠の質向上やストレス緩和に効果的!いま大注目のムードフードとは
- 2024/9/24
- ドクタートラストニュース
ムードフードとは
最近注目を集めている食べ物の一つに「ムードフード」があります。
ムードフードとは雰囲気の「ムード」と食べ物の「フード」を掛け合わせた造語で、以下のような効果が期待されています。
・ リラックス
・ ストレス緩和
・ 集中力アップ
・ 睡眠の質の向上
これらの効果からメンタルヘルスや仕事のパフォーマンス向上にもつながることが考えられます。
管理栄養士おすすめのムードフードと期待できる効果
以下では、おすすめのムードフードと期待できる効果を紹介します。
緑茶
緑茶にはテアニンと呼ばれる成分が含まれています。
テアニンは、リラックス効果や集中力を高める効果、起床時のリフレッシュ感の改善や中途覚醒時間の短縮などの睡眠の改善作用も確認されています。
集中力を高めるために、仕事のお供としてもうってつけです。
なお、緑茶には覚醒作用のあるカフェインが含まれているため、就寝前に飲むことで寝つきや睡眠の質に影響を与えることがあるので、夕方以降の摂取は控えるようにしましょう。
バナナ
バナナには、精神安定作用のあるGABAと幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンの材料となるトリプトファンが含まれています。
GABAは、ノルアドレナリン(人がストレスを感じた時に交感神経の情報伝達物質として放出される物質)の分泌を抑え、副交感神経を優位に働かせて精神を安定させることから、ストレスや疲労の緩和効果や精神安定作用などがあります。
トリプトファンは、人が体内で作ることができない必須アミノ酸で、食事から取る必要のある栄養素です。
幸せホルモンであるセロトニンや、睡眠ホルモンであるメラトニンの材料になります。
このうちセロトニンには、ドーパミンやノルアドレナリンをコントロールし、心身をリラックスさせ、精神を安定させる働きがあります。
不足するとイライラしたり、不安やストレスを感じやすくなります。
また、メラトニンは眠りを誘う効果や、抗酸化作用により疲れを取る効果があります。
バナナは栄養価が高く、他の果物とくらべて安価なため、普段の食事や間食にも取り入れてみましょう。
大豆製品
大豆にはトリプトファンと同様に必須アミノ酸であるグリシンが含まれます。
グリシンは深部体温を下げることで、深い睡眠へと導いてくれます。
また、就寝前にグリシンを取ることで疲労感が改善し、すっきりと目覚められることも報告されています。
大豆は納豆や豆腐、豆乳、きな粉などさまざまな形態の食品があり、食事やおやつのレパートリーが豊富なため、普段の生活に取り入れやすいメリットがあります。
ムードフードのおすすめの取り入れ方
朝食にプラス
朝食では、トリプトファンを含むバナナや大豆製品をプラスするのがおすすめです。
トリプトファンを含む食品を朝に食べることで、就寝時刻頃に入眠を誘うメラトニンが生成されます。
さらに、バナナに含まれるブドウ糖は脳のエネルギーとなるため、脳をしっかりと働かせることができます。
朝食を食べる習慣がない方でも、バナナや豆乳であれば、手軽に摂取しやすいでしょう。
集中力を高めたいときのお供に
集中力を高めたいときには、テアニンを含む緑茶を飲んでみましょう。
緑茶のほかにも紅茶や玉露などもテアニンを含み、集中力を高める効果が期待できます。その日の気分で選ぶのもよいです。
おやつでほっと一息
おやつに、おからをつかったクッキーやきな粉を使った駄菓子やケーキなども取り入れてみましょう。
また、バナナを輪切りにして冷凍してアイスにすれば、暑さが残るこの季節にぴったりなおやつになります。
バナナは冷凍することで、抗酸化作用のあるポリフェノールが増加するとの報告もあります。
さいごに
ムードフードは身近にたくさんあります。
今回は「緑茶」「バナナ」「大豆製品」についてご紹介していますが、ヨーグルトや、ハーブティー、ココアなどがムードフードといわれています。
普段の食事に取り入れやすい食品が多いので、ぜひ今後の生活に取り入れていただければ幸いです。
<参考>
・ 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」