「女性の健康週間」に考える女性社員の健康づくり~初めて取り組む企業さまに向けて~

皆さんは「女性の健康週間」をご存じですか?
「女性の健康週間」とは、厚生労働省が定めた女性の健康づくりを国民運動として展開している期間のことであり、毎年3月1日から3月8日がそれにあたります。
毎年のこの時期には、社員に向けて女性の健康セミナーを実施している企業もあります。
せっかくの機会なので、社内で「女性の健康について」考えてみてはいかがでしょうか?

女性の健康づくりに取り組む企業さまは多いですが、力の入れ具合は各企業の考え方によって異なります。
今回は、あまり女性の健康づくりに取り組んだことがない企業さま向けに、具体的な施策を考える上でのコツをご紹介します。

女性の健康について学ぶことで得られるメリット

「なぜ女性の健康について知ることが大切だと思いますか?」
「女性の健康について知ることでどのようなメリットがあると思いますか?」

女性の健康について知ることでたくさんのメリットがありますが、特にお伝えしたいのが、男女ともに働きやすい職場づくりや、職場でのコミュニケーションが上手く行えるようになるという点です。
よくある相談として、女性から「女性特有の体調不良があるけれども、男性上司になかなか言い出せない」というものがあります。
一方で、男性の上司から「調子が悪そうなので声をかけたいけど、なんて声をかけたらいいのだろうか?」「女性特有の病気だと、男性に声をかけられたら答えづらいのではないか」との声も聞きますが、皆さまはいかがでしょうか?

このような思い込みが、お互いのコミュニケーションを妨げてしまう原因になっています。
また、実際に私も男性の管理職の方から「自分の部下で健康面が心配な女性がいる。女性特有の病気だと答えづらいかもしれないから、自分の代わりに保健師から話を聞いてほしい」と言われたことがあります。

確かに「女性の健康」について学生時代、学ぶ機会があまりなかった人もいますし、「女性の健康については分からないから、ついつい遠ざけてしまう」という心理になってもおかしくないと思います。

また、女性同士でも、自身に経験がないとわからないことも多くありますし、同じ月経症状でも症状が重い人・軽い人がいるようにそれぞれ違います。
相談する人も、相談される人も、女性の健康に関する共通の知識や理解を持つことで「相談しやすい」「サポートしやすい」職場環境づくりにつながっていくと思います。
こういった視点も含め、女性の健康について考える機会を設けていただけると嬉しいです。

まずは社内の状況を振り返ってみよう

企業として、初めて女性の健康づくりに取り組むのであれば、社内の女性社員の傾向を把握するところから始めてみましょう。

女性社員の年齢層はいかがでしょうか?

20代の方が多い
50代の方が多い
年齢に偏りがない

また、働く上でどんな健康課題を抱えていそうでしょうか?

月経症状について困っている社員が多い など

わからないのであれば、社内で働く女性の健康課題について把握していそうな人に話を聞いてみる、また、女性の健康に関するアンケートを実施してみても良いかもしれません。

特に見つからなければ、まずは基礎的な内容から始めてみるのも一つの方法です。
健康教育によって、社員の健康意識があがり、女性の健康について常にアンテナを張ることができるようになります。
また、社員自身が女性の健康について関心を持つようになり、女性社員の健康課題について気が付くことも増えてくると思います。

女性の健康保持・増進については、経済産業省で行われている「健康経営優良法人」の評価項目の一つにもなっています。
「ACTION!健康経営(日本経済新聞社)」では、健康経営優良法人に関する情報はもちろん、女性の健康に関するさまざまな企業の取り組み事例を紹介しています。
ぜひ、参考にしてみてください。

社内の女性に関する健康課題はどんなものがあるのか、そこに向けてどのような対策ができるのか、この機会に衛生委員会などで話し合ってみましょう。
また、産業医の先生に意見を聞いてみるのもいいかもしれません。

女性の健康に関する情報

ここまでは女性の健康についてお話してきました。
しかし、「女性の健康についての健康教育を行いたいけれど、どこから始めていいか分からない」という企業さまもいるかと思います。
働く方に知っておいてほしい「女性の健康について」の情報を無料で得ることのできるサイトをご紹介します。

おすすめの情報サイト

① 女性の健康についての情報提供サイト「女性の健康推進室ヘルスケアラボ」

女性の健康を包括的に支援するため、厚生労働科学研究費補助金により研究班が作成し、情報発信を行っています。

こちらのサイト内で特におすすめなのが「ヘルスケアラボ eラーニング学習(動画)」です。
産婦人科医師が監修しており、さらにすべて完全無料、登録不要で閲覧できるため、とても有益な情報サイトです。
eラーニングを通して、医師などから専門的な内容を学べるとても貴重な機会です。
ぜひ、一度確認してみてください。

② スマート・ライフ・プロジェクト公式サイト「善方裕美先生と学ぶ骨粗しょう症予防 骨活のすすめ」

3分程度でとても分かりやすくまとめられており、時間の合間にサクッと見ることができます。
また、働く人の年代である「20~30代篇」「40~50代篇」「60代以上編」もありますのでぜひチェックしてみてください!

③ ドクタートラストが提供している女性の健康に関する資料
弊社も無料で資料を公開しています。
社内教育や衛生委員会のテーマ資料としてご活用ください。

ドクタートラストの資料

(1)女性はもちろん、男性にも知ってほしい!女性の健康
女性の健康障害と仕事への影響について、女性の健康障害の症状と職場での取り組みをご紹介します。

テーマの目次
1. ⼥性ホルモン量と各年代で起こる健康障害
2. ⼥性の健康障害によって起こる仕事への影響
3. ⼥性の健康を守るために必要なこと
4. ⽉経周期 ⼥性ホルモンと起こりやすい不調
5. 現代⼥性は⽉経回数が⼤幅に増加
6. ⽉経に異常がある場合は疾患の可能性
7. 不調は、⽉経「中」だけではない
8. 更年期とは
9. 更年期に⾒られる⼼⾝の症状
10. 周囲の関わりのためのヒント
11. 不調に配慮のある環境づくりのために

(2) もっと知ってほしい!みんなで学ぼう!乳がん・子宮頸がん
がんは早期発見、早期治療がとても大切です。
定期的に乳がんや子宮頸がん検診を受け早期発見・早期治療に努めましょう。
乳がん・子宮頸がんについて詳しく解説しています。

テーマの目次
1. 輝いている女性ってどんな人?
2. ヘルスリテラシーとは情報収集・活用能力
3. ヘルスリテラシーが高い女性は行動している
4. 働く女性はがんへのケアも重要
5. 子宮頸がん
6. 子宮頸がん検診
7. 乳がん
8. 乳がん検診
9. 【参考】検診+月に1回!乳がんのセルフチェック

まとめ

ここまで女性の健康について、社内教育などを実施する際に役立つヒントや情報をお伝えしてきました。
ぜひ、3月1日から3月8日までの「女性の健康週間」に、社内で女性の健康について考える機会を持って、男女ともに働きやすい職場づくりのお役に立てていただければと思います。

また、弊社ドクタートラストでは、貴社の健康教育をサポートしています。
本日は取り上げていない女性の健康に関するテーマも、企業さまの状況や要望に合わせてセミナーで取り扱っており、対面・WEBで行うセミナーから健康教育動画や資料作成まで幅広くご依頼いただいています。
健康課題をヒアリングし、保健師をはじめとした医療職が貴社にあった内容をご提案いたします。
ぜひ、お気軽にお問合せください。

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清宮 あいり株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

看護師として大学病院に勤務後、産業保健師にキャリアチェンジ。大手民間企業で、健診事後措置の面談指導や特定保健指導、メンタルヘルス対策、復職支援など幅広く産業保健業務に携わる。社員向けの健康教育では「気づき」や「やる気」を引き出す関わり方で高い評価を得る。ドクタートラストでは、これまでの経験を活かし、企業向けの健康教育セミナーや、情報発信を積極的に行っている。
【保有資格】保健師、看護師、第一種衛生管理者、健康経営アドバイザー
【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼、リリース送付などはこちらからお願いします】

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