ペットボトルで心肺蘇生訓練ができる?
- 2019/1/23
- 労災
みなさんは、年間でどのくらいの方が「心肺機能停止」になっているかご存知ですか。
総務省 消防庁によると、年間で70,000人を超える方の心肺機能停止が発生しており、そのうち医療資格を持たない一般市民が目撃した数は約25,000件。
毎日70人近くの人がどこかで倒れ、医療職以外の人がそれを目撃している計算になります。
もし、あなたの目の前で、心停止に陥った人がいたとしたら、あなたはきちんと対応できるでしょうか?
今日はそんな時に役立つ、心肺蘇生訓練についてのお話です。
突然、目の前のひとが心停止したらあなたはどうする?
先ほどの25,000件の内、一般市民が心肺蘇生を実施した傷病者はどれくらいいると思いますか?
答えは、14,354 人です。
そのうち、1ヵ月後の生存率は16.4%でした。これは、心肺蘇生を実施しなかった場合の1ヵ月後生存率9.3%と比較して約 1.8倍も高くなっています。
また、一般市民が心肺蘇生を実施した傷病者のうち、1ヵ月後社会復帰率は11.7%、心肺蘇生を実施しなかった場合の1ヵ月後社会復帰率 4.9%と比較してなんと約 2.4 倍にもなります。
ペットボトルで心肺蘇生訓練!
倒れてからいかに早く処置を受けるかによって、生存率は大きく変わります。
しかし、「助けてあげたい!」「どうにかしたい」と思ったとしても、対応に自信がない方も多いのではないでしょうか。
少しでも対応できる人を増やすため、一般社団法人ファストエイドは、心肺蘇生訓練をペットボトルの空き容器で簡単に実施できるキット「CPR TRAINING BOTTLE」を開発しました。
CPRとは、心停止した人の胸を強く押して血液を循環させ、脳や心臓に酸素や糖を届ける心肺蘇生方法のこと。
胸を押すのに必要な力は、空のペットボトルを押す力とほとんど同じであることに着目した、世界初のCPR訓練用キットです。
訓練というとハードルが高いように思う方もいらっしゃるかもしれません。こちらは、飲み終わったペットボトルを使用するという点で家庭や職場でも気軽に試すことができます。
また、救急・応急処置に関する講習会は、全国各地の消防署で実施されています。このトレーニングを入り口として様々な講習を受けることもおすすめします。
「CPR TRAINING BOTTLE」の使い方などはサイトや動画をぜひ参考にしてみてください!
参考:
『CPR TRAINING BOTTLE』
『CPR TRAINING BOTTLE』(動画)
AEDの設置場所を確認してみよう
こうした訓練をする他にも、ぜひ実施してもらいたいことはAEDの設置場所の確認です。
コンビニや駅などはもちろん、各自治体や企業の入っているビルなどでもAEDが設置されている場所は増えています。
CPRトレーニングとあわせてAEDの設置場所の確認をしてみてはいかがでしょうか。
参考:全国AEDマップ
オリンピックや大規模なスポーツの大会など、人がたくさん集まるイベントも増えてきます。
倒れたその人のことを助けるのは、あなたかもしれません。