11月は「過労死等防止啓発月間」 ~2021年度の実施内容をチェックしましょう!~

厚生労働省では、毎年11月を「過労死等防止啓発月間」と定め、過労死などをなくすためのさまざまな取り組みを行っています。
過労死とは、長時間労働および過重労働などにより引き起こされる脳や心臓の疾患が原因による突然死、過労やハラスメントなどにより引き起こされた精神疾患が原因による自殺などを指します。
また、死亡に至らなくとも、過労が原因の疾患により労働が困難になった場合も「過労死等防止対策推進法第2条」では過労死と定められています。
今回は2021年度の「過労死等防止啓発月間」の内容について詳しくご説明します。

過労死等防止対策推進シンポジウム

過労死防止のための活動を行う民間団体と連携して、全国47都道府県48会場(東京は2会場)で「過労死等防止対策推進シンポジウム」を実施します。
参加費は無料で、事前申し込みをすれば、どなたでも参加できます。

開催会場にもよりますが、医師や弁護士などの有識者が、過労死の現状や課題・防止対策についての講演を行います。
下記のホームページから申し込みができますので、気になる方はぜひ参加してみてください。

★厚生労働省「過労死等防止対策推進シンポジウム」★

また、ポスターやパンフレット・リーフレットなども無料でダウンロードできます。
職場に掲示したり、メールや社内チャットなどで共有したりと活用することができます!

過労死等防止啓発ポスター
過労死等防止啓発パンフレット
過労死等防止啓発リーフレット

過重労働解消キャンペーン

キャンペーンにおいて実施される事項のひとつとして、長時間にわたる過重な労働による過労死などによって労災請求が行われた事業場や、労働基準監督署およびハローワークに寄せられた相談などから、離職率が極端に高いなど若者の「使い捨て」が疑われる企業などへの重点的な監督指導を行います。

また、10月31日(日)から11月6日(土)を過重労働相談受付集中週間とし、全国の都道府県労働局・労働基準監督署等の相談窓口において、労働相談と労働基準関係法令違反が疑われる事業場の情報を積極的に受け付けています。
過重労働等に関する悩みや疑問などがありましたら、最寄りの都道府県労働局・労働基準監督署や下記に連絡してみましょう。

労働条件相談ほっとライン【委託事業】
電話番号:0120-811-610 ※フリーダイヤル
相談受付時間:月~金17:00~22:00、土日・祝日9:00~21:00
HPはこちら

なお、11月6日(土)は特別労働相談受付日として「過重労働解消相談ダイヤル」を設け、過重労働はじめとした労働問題全般の相談と労働基準関係法令違反が疑われる事業場の情報を積極的に受け付けています。
都道府県労働局の担当官が、相談に対する指導・助言を行います。
11月6日(土)のみになりますので、少しでも気になった方は利用してみてください。

過重労働解消相談ダイヤル
電話番号:0120-794(なくしましょう)-713(長い残業)※フリーダイヤル
実施日時:令和3年11月6日(土)9:00~17:00

過重労働解消キャンペーンについては、昨日公開の記事でより詳しくご紹介していますので、併せてご覧ください。

さいごに

令和2年版過労死等防止対策白書によると、令和元年度の日本の過労死等の状況は、脳・心臓疾患の労災支給決定件数は約200件、精神障害の労災支給決定件数は約700件であり、合わせて1,000件近くが長時間労働や過重労働による労災と認められています。
これは氷山の一角で、長時間労働や過重労働によって心身に不調をきたしている状況の方は多数いらっしゃると考えられます。
「労働時間は多いけれど、特に不調は出ていないからまだ大丈夫……」「家族のために働かないといけないから仕事は休めない……」など事情はあるかもしれませんが、長時間労働や過重労働により身体を壊し、働けなくなってしまっては元も子もありません。
他人事とは思わず、この「過労死等防止啓発月間」を機に、ご自身の労働状況を見直してみましょう。

<参考>
・ 厚生労働省 「11月は『過労死等防止啓発月間』です」
・ 厚生労働省「令和2年版過労死等防止対策白書(本文)」

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丹野 雪株式会社ドクタートラスト

投稿者プロフィール

前職は鉄道会社で働いていました。鉄道業界は夜勤もあり不規則な勤務のため体調を崩す同僚も多かったので、働き方で悩んでいる方々の健康をサポートしていけたらいいなと思っています。
読みやすくわかりやすい情報を提供してまいります。

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