若いころは脂っこいお肉や揚げ物をどれだけ食べても平気だったのに最近は胸やけして食べられない…なんてことありませんか?
それは本当に「歳だけ」の問題なのでしょうか。
今回は「胸やけ」についてお話させていただきます。
胸やけの症状
特定非営利活動法人日本気管食道科学会によれば、胸やけとは、胸がやけるような感じや痛み、違和感を感じる症状のことをいいます。
具体的には、以下のようなさまざまな症状があります。
- 胸がチリチリ焼けるような感じ
- 食べものが胸の途中で停滞しているような感じ
- 酸っぱいものがこみあげてくるような感じ
そもそも胸やけはなぜ起こるのでしょうか?
健康な人であれば、逆立ちをしたとしても、簡単には胃の中のものは出てこないはずです。
それは「下部食道括約筋」という食道と胃のつながる部分にある筋肉と「横隔膜」の働きで、食べ物が逆流しないようを防いでいるためです。
胸やけの原因
胸やけの原因は様々ありますが、よくあるのが以下のような内容です。
- 暴飲暴食
- 刺激の強い食べ物を継続して食べる
(例:油もの、アルコール、香辛料、炭酸飲料など) - 肥満による筋肉のゆるみ、腹圧の増加
- 締め付けの強い服装
- 過度なストレスによる自律神経の乱れ
- 胃の粘膜を傷つけるピロリ菌
- 喫煙 など
こうした原因により、筋力の低下や、胃酸の増加が発生し、食道粘膜が刺激されることで胸やけは起こります。
肥満、ストレス、喫煙など、並べてみると生活習慣にまつわるものが多いことに気がつくと思います。
胸やけの対策には生活習慣(ライフスタイル)の見直し・改善が大切なのです。
セルフケアのコツ
では、どのような生活を送ることで、胸やけを軽減できるのでしょうか。
① 規則正しい食生活
できるだけ決まった時間に食事をとるようにしましょう。
ムラのある食生活は胃に悪影響を与えます。
② 動物性の脂質は控えめに
肉類よりは魚類、大豆類がおススメです。
バランスよく摂取しましょう。
③ 早食いは避け、ゆっくり食べて胃の負担軽減
④ ストレスのかからない落ち着いた環境で食べましょう
職場のランチの環境はいかがですか?ゆっくり落ち着いて食事ができているか思い浮かべてみてください。
胸やけが長く続くようでしたら、胃食道逆流症(GERD)、逆流性食道炎、慢性胃炎、潰瘍などの病気が隠れている可能性があります。
心当たりのある方は医療機関への受診をおススメします。
普段の生活習慣や心身の疲労度を振り返り、今後の生活改善に向けて取り組んでみてはいかがでしょうか。