巻き肩に悩んでいませんか?原因と改善法をご紹介

現代人にとって、パソコンやスマホは欠かせません。
その中で増えているのが、巻き肩です。
巻き肩は見た目が悪く見えるだけでなく、肩こりや眼精疲労など、嬉しくない症状をたくさん引き起こします。
今回は、巻き肩の原因と改善方法をご紹介します。

巻き肩とは

巻き肩とは、左右の肩が前方内側に入り込んでいる状態をさします。
わかりやすくいうと、肩が丸まって本来よりも前に出てしまっている状態です。
皆さんは自分が巻き肩かそうでないか、意識したことはありますか。
意識したことがない人は下記の方法でチェックしてみてください。

■巻き肩チェック方法
① 仰向けに寝転がる
② 仰向けになった際に肩が床についているか確認

肩が床から浮いている状態だと、巻き肩の可能性が高いとされています
また、自分の姿勢が耳よりも肩の位置が前に来ている場合にも巻き肩の可能性が高いといえます。

巻き肩の原因

巻き肩は、長時間のデスクワークなど、普段からパソコンやスマホを使用する人に多いといわれています。
前かがみになることにより、胸の前側の筋肉(主に大胸筋)が硬くなってしまいます。
大胸筋が硬くなることにより、上腕骨を内側に引っ張る状況が続くので巻き肩になるのです。
また、背中の筋肉が弱まり、肩甲骨が外側に開き肩の筋肉が伸びた状態にもなります。
巻き肩になると、肩こり・腰痛の他にも頭痛や倦怠感などを感じやすくなります。
また、胸部が狭くなることにより呼吸が浅くなりやすく、疲れやすくなるともされています。

巻き方予防のためのお勧めストレッチ・筋トレ

次は、巻き肩の予防と対策について解説します。
今回ご紹介する予防と対策方法は、ストレッチと筋トレです。
ストレッチと筋トレのポイントは、巻き肩の原因でお伝えした通り「大胸筋と肩甲骨~背中の筋肉」にアプローチすることです。
ぜひ、できるものからチャレンジしてみてください。

■大胸筋のストレッチ(座位バージョン)
① 両脚を床にしっかりとつけて椅子に座ります
② 背筋を伸ばして両手を後ろで組みます
③ 両手を後ろ引きながら、肩甲骨を寄せて胸を張ります
④ 大胸筋が伸びていることを意識しながら10~15秒キープします
※痛みが出る場合には中止してください

■大胸筋のストレッチ(壁を使ったストレッチ)
① 壁に対して横向きに立ちます
② 親指が上にくるように、壁に手をやや後方につきます(肘は伸ばした状態です)
③ その状態で胸を張るように体を壁の反対側にひねります
④ 大胸筋が伸びていることを感じながら10~20秒キープします
手をつく位置を変えることによって、大胸筋のストレッチ部位が変化しますので下記3パターンで実施してみてください。
肩の高さのパターン:肩と同じ高さ・肩より低い高さ・肩よりやや高い高さ
※痛みが出る場合には中止してください

■肩甲骨~背中周囲のトレーニング
① うつぶせに寝転がります
② 手のひらは床に向けた状態で腕をハの字に開きます
③ 肩甲骨を寄せるような意識で胸を反らします
④ この状態で5秒キープします
※腰を反らしてしまうと効果が出ませんので、お尻とお腹に力を入れながら実施すると良いでしょう
※痛みが出る場合には中止してください

今回紹介したストレッチやトレーニングについて、「良いな!」と思った方はぜひ取り入れてみてください。
また、日頃から肩が内側に巻いていないか、意識し姿勢改善にも取り組んでください!
※激しい痛みや持病がある場合には、主治医・専門家に相談するようにお願いします。

<参考>
・ 厚生労働省e-ヘルスネット
・ NPO法人日本ストレッチング協会「機能解剖一覧」

出演:横野凌(株式会社ドクタートラスト 保健師)

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砂川菜美株式会社ドクタートラスト 産業保健師

投稿者プロフィール

行政保健師として、乳児から高齢者まで幅広い世代の方々の健康に携わる中で、働く世代の健康増進の難しさと重要性を感じ、現在は産業保健師として活動しています。
健診事後措置や面談などの基本業務はもちろん、健康管理体制構築サポートや健康セミナーなど多方面で活動中。これまでの経験を活かし、それぞれのライフスタイルに寄り添った情報提供を行ってまいります。
【保有資格】看護師、保健師、第一種衛生管理者、健康運動指導士、人間ドック健診情報管理指導士、NARD JAPAN認定アロマアドバイザー
【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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