室内外の寒暖差に負けない!冷房病を対策するための方法7つ

暑い日が続き、体調が優れない方も多いのではないでしょうか。
暑さが原因と思っている体調不良は、実は「冷房病」かもしれません。
冷房病は、医学的な正式名称ではありませんが、夏場の冷房が原因と考えられるさまざまな健康障害を指します。
特に涼しいオフィスで働く方や、外回りで室内と室外を往復することが多い方がなりやすい症状です。
冷房病は、冷房の影響が蓄積してくる8月中旬あたりから症状が出始めます。
ぜひ、自分が冷房病ではないか、今一度振り返ってみましょう。

冷房病の原因は?

冷房棒の原因は、冷房の効いた室内で長時間過ごす、冷房の効いた室内と暑い室外を往復することで、自律神経異常、血液の循環障害などが生じることだとされています。

冷房病の症状は?

冷房病の症状としては、手足や腰の冷え、倦怠感、頭痛、腹痛、神経痛、めまい、食欲不振、感冒様症状などが現れます。
ただし、1か月以上体調不調が続く場合や急激に激しい症状が起こった場合は、別の病気が隠れている可能性がありますのですぐに医療機関を受診してください。

冷房病の対策

ここからは冷房病の対策をお伝えします。

① 冷房の設定温度を25℃~28℃に設定する

国が推奨する冷房設定温度は28℃ですが、その日の室外温度や湿度によって調整しましょう。
室外との温度差を5℃以内にするよう設定することが望ましいです。

② 冷房の効いた室内では羽織やひざ掛けを使い体を冷やさない

室内が寒いと感じた場合は羽織やひざ掛けで体感温度を調節しましょう。
暑い、寒いと感じる温度は人それぞれです。
冷房を調整する際は周りの人に声をかけることが望ましいです。
事業所の衛生環境を定めている事務所衛生基準規則4条の2には「室を冷房する場合は、当該室の気温を外気温より著しく低くしてはならない」とあります。

事務所衛生基準規則(温度)
第4条 (中略)
2 事業者は、室を冷房する場合は、当該室の気温を外気温より著しく低くしてはならない。ただし、電子計算機等を設置する室において、その作業者に保温のための衣類等を着用させた場合は、この限りでない。
出所:事務所衛生基準規則

暑がりの方もハンディファンやネッククーラーを使うなどの工夫をして、できるだけ多くの皆さんが快適に過ごせる環境づくりを心がけましょう。

③ 除湿機能を使う

湿度が高いと体の熱が下がりにくく、暑く感じやすいです。
除湿機能を使い冷房の使用を控えることで、直接体に冷風を当てずに体感温度を下げることができるので冷房病対策として効果的です。

④ 冷たいものを取りすぎないようにする

暑い日は無意識に冷たいものを取りたくなりますが、冷たいものを取り続けると胃腸が弱まり自律神経に影響を及ぼします。
夏に旬のトマトやきゅうりなどの生野菜にも身体を冷やす働きがありますので、体調が優れないときは焼く、茹でるなどの調理方法がおすすめです。

⑤ タイマー機能や扇風機を活用し、冷房にあたりすぎない

夜でも蒸し暑い日が多く、就寝時も冷房をつける方が多いと思いますが、就寝中ずっと冷房にあたることは控えましょう。
タイマー機能を活用する、冷房の代わりに扇風機を使用するなどの工夫があります。
接触冷感の寝具、寝間着を活用するのも一つの手です。
冷房のタイマーは、ノンレム睡眠が集中している睡眠前半の3~4時間程度はつくように設定することでぐっすり眠ることができ、翌日の目覚めを良くすることにつながります。

⑥ 入浴の際は、ぬるめのお湯にゆっくりと浸かる

夏こそゆっくり湯につかりましょう。
リラックスでき、副交感神経が優位になります。
夏バテにも効果的です。
ただし42℃を超えるお湯は交感神経が優位になるので、37℃~39度のぬるめを心がけましょう。

⑦ 規則正しい生活を心がける

自律神経を整えるために最低6時間は睡眠時間を確保する、1日3食取る、暴飲暴食を控えるなどの規則正しい生活を心がけましょう。
朝ごはんにヨーグルトや納豆、みそ汁を取り入れると腸内環境が良くなり自律神経も整います。

会社や電車、お店などは涼しくて快適な反面、長時間過ごすと寒いくらいの施設もあります。
多くの人がいる会社では体感温度の問題はつきものです。
寒暖差対策を実践し自身の体と向き合い、暑い日々を少しでも快適に過ごしていただければ嬉しいです。

<参考>
・ 一般社団法人安全衛生マネジメント協会「冷房病とは」
・ 公益社団法人前橋市医師会「冷房病」
・ 環境省「エアコンの使い方について」

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丸毛 恭子株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

大学卒業後、行政保健師として勤務しておりました。その中でメンタルヘルスの相談を受けることも多くメンタルヘルス疾患の予防などに携わりたいと思いドクタートラストへ入社いたしました。保健師として、健康を心がけることが身近に感じられるような情報を発信できるよう努めてまいります。
【保有資格】保健師、看護師、第一種衛生管理者、メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種
【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】
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