コメ高騰の波を乗りこなす!家計を助けるヘルシーな主食選び

2025年5月、小泉農林水産大臣は、米の価格高騰を受けて、政府備蓄米の一部を市場に放出する方針を発表しました。
ネット通販では販売開始からわずか10分で完売。店頭でも米棚が空になる店舗が続出し、一部では「令和の米騒動」とまで呼ばれる事態に発展しています。
気候変動や国際情勢による影響も背景にあり、今後も価格の不安定化が予想されます。

家計への影響は深刻ですが、このピンチをチャンスに変える動きも始まっています。
主食の選択肢を見直すことで、食費を抑えながら、健康的な食生活を実現することができるのです。
お米に代わる食品は、栄養価に優れているものも多く、体調管理やダイエットの味方にもなってくれます。
今回は、お米の代替となる多様な食品とその栄養効果をご紹介します。

栄養満点「ごはん代替品」で食卓をアップグレード

白米に比べて栄養価の高い穀物や雑穀は、食物繊維やビタミン、ミネラルを多く含み、生活習慣病の予防にも効果的です。簡単に取り入れられるものも多く、日常の主食を少し変えるだけで健康に大きな変化をもたらします。

玄米

精米されておらず、ぬかと胚芽が残っています。
食物繊維は白米の約6倍で、腸内環境を整え、血糖値の急上昇を抑える効果があります。
噛みごたえもあり、食べ過ぎ防止にも有効です。炊飯器で白米とブレンドすれば、初心者でも食べやすく消化もしやすいです。
玄米チャーハンにすると、香ばしさと栄養が一度に楽しめます。

オートミール

オーツ麦を加工した食品で、水を加え温めて米化すればごはんのように食べられます。
食物繊維が豊富で、コレステロールや血糖値のコントロール、ダイエット効果にも期待されています。
米化してツナマヨやたまごネギなどを乗せて食べると簡単に主食が完成します!

もち麦

白米に混ぜて炊くのが一般的です。
豊富な食物繊維が腸内環境を改善し、便秘解消にも役立ちます。ぷちぷちした食感ともちもち感が特徴で、満足感も高い食品です。

キヌア

南米原産のスーパーフードで、プチプチした食感が楽しめます。
必須アミノ酸をすべて含む「完全タンパク質」として知られ、高タンパク・高ミネラルで、栄養バランスに優れています。

低糖質・低カロリーな次世代主食も

糖質やカロリーを気にする方には、野菜由来や豆類由来の主食が特におすすめです。
満腹感が得られやすく、ダイエットや生活習慣病予防に役立ちます。

カリフラワーライス

カリフラワーを細かく刻んで米のようにしたもので、見た目も食感もごはんに近く、違和感なく取り入れられます。
糖質・カロリーともに白米の1/6程度とヘルシー。ビタミンCや食物繊維も豊富です。
シャキシャキとした食感が特徴で、さっぱり目が好きな方にはおすすめです。

豆類(大豆・レンズ豆・ひよこ豆など)

植物性タンパク質が豊富で、満腹感も得やすいのが特徴です。
糖質は控えめで、鉄分、ビタミンB群も多く、筋力維持や疲労回復に役立ちます。
ダイズライスや高野豆腐などもおすすめです。

こんにゃく・こんにゃく米

低カロリーかつ満腹感が高く、ダイエット中の主食代替に最適です。
グルコマンナンという食物繊維が豊富で、便通改善やコレステロール低下、デトックス効果も期待できます。
こんにゃく米を白米に混ぜて炊くのもおすすめです。

食の選択肢を広げて、未来の食卓を豊かに

白米中心の食生活を見直すことは、単なる節約だけでなく、栄養の偏りを改善し、健康的な体作りにつながります。
便通改善、血糖値の安定、ダイエット効果、免疫力アップなど、多くのメリットが得られるでしょう。
「令和の米騒動」は確かに家計にとって痛手ですが、これは新しい食事形態を広げる転機でもあります。
選択肢を広げ、栄養バランスを見直すことで、未来の食卓はもっと豊かに、もっと健康的になるはずです。
今こそ、食の多様化を楽しむ第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

<参考>
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

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丸毛 恭子株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

大学卒業後、行政保健師として勤務しておりました。その中でメンタルヘルスの相談を受けることも多くメンタルヘルス疾患の予防などに携わりたいと思いドクタートラストへ入社いたしました。保健師として、健康を心がけることが身近に感じられるような情報を発信できるよう努めてまいります。
【保有資格】保健師、看護師、第一種衛生管理者、メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種
【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】
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