【管理栄養士が解説】段階に応じて朝食のレベルアップ!欠食さんにこそ摂取してもらいたい栄養素とは

皆さまは毎日朝食を取っていますか?
時間がないから食べない方や、食べてもヨーグルトだけという方もいると思います。
厚生労働省では下記に該当した場合に「欠食」と定義されています。

・ 菓子、果物、乳製品、嗜好飲料などの食品のみの場合
・ 錠剤などによる栄養素の補給、栄養ドリンクのみの場合
・ 何も食べない

食育の推進に関する基本的な方針や目標を定めた「第4次食育推進基本計画」では、朝食を毎日食べることは、栄養バランスに配慮した食生活や基本的な生活習慣を身につける観点から非常に重要であるとしています。
そのうえで「朝食を欠食する国民を減らす」を目的に、朝食を欠食する子どもと若い世代の割合が目標に掲げられています。
しかし、どちらも目標値に達していないのが現状です。
朝食をしっかり食べることは、生活習慣病の予防や便秘予防などの健康効果をもたらします。

今回は、朝食を取っていない方や、「食べているけどこれであってる?」と悩みんでいる方などに向けて、朝食で取っていただきたい栄養素を管理栄養士がご紹介します!

まずはごはんやパンなどの「糖質」をプラス!

「糖質」は体と脳を働かせるために必要な栄養素で、ごはんやパン、シリアルなどに含まれています。
私たちの体は、糖質や脂質、たんぱく質など、さまざまな栄養素をエネルギー源として働いています。
しかし脳だけは例外で、エネルギー源となるのはブドウ糖だけです。
ごはんやパンなどの主食に含まれている「糖質」は体の中で脳のエネルギー源であるブドウ糖に変換されます。
そのため、脳を働かせるためにも朝食にはごはんやパンなどの「糖質」を取ることが重要です。
現在何も食べていないという方は、まずはおにぎりやパンなどを食べるようにしましょう。
また、お腹が空いていない時などは、ブドウ糖を豊富に含むバナナなどもおすすめです。

「糖質」が取れた!次は「たんぱく質」をプラス!

「たんぱく質」は体と心を整えるために必要な栄養素で、肉や魚、卵や大豆製品に含まれます。
たんぱく質は体をつくる材料としてだけではなく、やる気を出すドーパミンや、幸せホルモンともいわれているセロトニンなどの神経伝達物質をつくる材料にもなります。
ごはんやパンに、納豆や目玉焼きをプラスするのも良いですし、時間がない方は、コンビニやスーパーでも売られている「ツナマヨおにぎり」や「納豆巻き」、「たまごサンド」、「肉まん」などがおすすめです!

「糖質」「たんぱく質」を取っている!ならば野菜や果物、乳製品をプラス!

体や脳のエネルギー源である「糖質」や「たんぱく質」を取れている方は、野菜や果物、乳製品などもプラスしてみましょう。
野菜や果物はミネラルやビタミンを豊富に含み、体の調子を整えるもとになります。
牛乳やヨーグルトなどの乳製品にはカルシウムやたんぱく質、脂質などが含まれ、体をつくるもとになります。

野菜はカット野菜などのサラダをプラスしたり、朝からサラダを準備するのが大変な場合は、そのまま食べられるミニトマトや電子レンジで温めるだけで食べられるブロッコリーなどの冷凍野菜を常備しておくのもおすすめです!
また、野菜が挟まれているサンドウィッチを選ぶのもおすすめです!

果物は価格も高くなく、簡単に食べられるバナナやキウイフルーツなどがおすすめです。
プレーンヨーグルトと一緒に合わせて食べれば、砂糖を加えなくても果物の甘さで美味しく食べられます。

乳製品をプラスするのであれば、牛乳をそのまま飲むのも良いですし、食パンにスライスチーズをトッピングして食べるのもおすすめです。
ヨーグルトにはきなこをプラスすることで、たんぱく質を取ることができます。
また、貧血が気になる方は、鉄分やマグネシウムをプラスできるココアもおすすめです。

今回は、朝食に取っていただきたい栄養素について段階に応じてご紹介しました。
一日元気に過ごすためにも、朝食はとても重要な食事の時間です。
一度ご自身の朝食を振り返り、今回の内容を役立てていただければ幸いです。

<参考>
厚生労働省「第4次食育推進基本計画(PDF)」

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杉下 ももか株式会社ドクタートラスト 管理栄養士

投稿者プロフィール

大学で栄養や健康について学ぶ中で、集団に対する栄養指導や、スポーツとのかかわり、予防について興味を持ちました。食べることが大好きで、いかに楽をしてバランスの良い食事ができるかを日頃から考えています。
【保有資格】管理栄養士
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼、リリース送付などはこちらからお願いします】

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