保健師が利用してみた!生活の質を向上させる「オンライン診療」の使い方

コロナ禍をきっかけに、対面での診療ではなくオンラインでの診療を行う医療機関が増えてきました。
保健師である私もオンライン診療を利用することがありますが、便利で活用したいと思う反面、症状や受診の目的によって活用しやすいときとそうでないときがあると感じる場面もありました。
最近は生産性向上の観点から、アブセンティーイズム(健康上の理由により仕事を欠勤・休職している状況)とプレゼンティーイズム(出勤しているにも関わらず、健康上の理由によりパフォーマンスが上がらない状況)に注目が集まっています。
特にプレゼンティーイズムは出勤をしているからこそ受診の時間が取れず、改善しないケースもあります。
オンライン診療は出社していても休憩時間と場所があれば受診が可能であり、働きながら受診することのハードルを下げることができます。
今後もオンライン診療を行う医療機関は増えていくと考えられますので、メリットとデメリットをそれぞれ認識して、効果的に活用しましょう。
そこで今回は、以下についてわかりやすく解説します。

・ オンライン診療のメリット
・ オンライン診療のデメリット
・ 効果的なオンライン診療の使い方

オンライン診療のメリット

① 受診にかかる時間が短く済む

医療機関を受診するとなると、医療機関までの移動時間、受付や診察、検査、支払いなど、長時間になることも珍しくありません。
オンライン診療では予約時間の前後は自由に過ごすことができ、診察の時間のみが拘束時間となります。
また、医療機関によっては朝夕の時間や休日に診療を受け付けており、出勤前や退勤後、休日など日常生活に支障をきたすことなく、受診できることがあります。

② 継続しやすい

オンラインになることで、家から出かけずにすみ、他の予定との調整もしやすいため、受診のハードルが下がり、治療が継続しやすくなります。
また、オンライン診療は予約をネットで取れるため、日中に病院に連絡して予約をとるという手間をなくすことができます。
思い立った際に、すぐに行動に移すことができます。
医療機関によっては院内処方を行い、薬を自宅まで郵送してくれるので、隙間時間で受診をして自宅で薬を受け取ることも可能です。

③ 遠方の病院でも受診できる

自分の足で受診するとなると、通いやすい近くの医療機関を選ぶことが多くなります。
オンライン診療であれば、物理的な距離は関係なく受診ができます。そのため自分の希望する医療機関を受診しやすくなります。

オンライン診療のデメリット

① できる診察とできない診察がある

本来診察は本人からの訴え(主訴)だけでなく、医師の方から見た情報(客観的情報)などを踏まえ、必要な検査などを行い、初めて診断をつけることができます。
オンライン診療では基本的には本人からの訴え(主訴)のみの情報となるため、診断をつけることができない場合も多くあります。
体に触れて行う触診や、聴診器で音を聴く聴診などは対面でしか行えないため、オンラインではなく対面での受診が必要となります。
対面受診が必要かどうかの判断を受けることもできますので、まずはハードルの低いオンライン診療を選ぶことも一つです。

② 電子機器に不慣れな場合は利用が難しい

オンライン診療ではWEB会議システムやWEB通話など、電子機器を用いて行えることが必須条件となります。
また、保険証の確認をオンラインで行う、支払いもクレジットカードや電子マネーなど完全キャッシュレスの場合がほとんどです。
日常的に使用している方であれば問題はありませんが、初めてWEB会議システムを行う、WEB決済をおこなうとなると、ご負担が大きくなるかもしれません。

効果的なオンライン診療の使い方

効果的にオンライン診療を活用するには、症状や受診の状況を踏まえて、対面診療かオンライン診療かを選んでいただくことが重要です。
病気やけがは検査が必要となることが多いので、その症状について初めての受診をする場合は対面診療がお勧めです。
すでに診断を受けて継続して内服が必要な場合は、オンライン診療が活用できます。

私の実体験としてオンライン診療を利用することで生活の質を上げることができた例を紹介いたします。

【オンライン診療までの経緯】
以前よりアレルギー性鼻炎で定期的に通院していた。
耳鼻咽喉科でアレルギー検査を行い、アレルゲンを把握しており、薬も決まったものが処方されていた。
受診は月1回~3か月に1回で、休日もしくは急いで退勤して受診していた。薬がなくなってから受診していたため、症状が悪化することも度々あった。受診が難しい場合は市販薬を内服していた。
【オンライン診療に切り替えてどう変化したか】
・ かかる時間や負担が減ったことが一番のメリットだと感じた。今は休日に予約をとり、それまでは家のことをして過ごせるため、受診のハードルがぐっと下がった。継続して受診できているので、続けて薬が飲めており症状も安定している。
・ 対面受診で病気や薬について理解できていたので、オンライン診療でも特に不安や疑問はなかった。しかしオンライン診療では事前に処方できる薬の一覧を患者が確認して受診に臨むという作業があり薬や治療についての理解がなければ、不安は大きかった。

あくまで私が体験した一例ではありますが、適切にオンライン診療が使えたことで生活の質が向上したことを体感できました。
今後、医療や情報通信技術が発達していく中で、オンライン診療もさらに利便性を増していくと考えられます。
メリットとデメリットを理解し、効果的にオンライン診療を活用できるといいですね。

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山口 美夏株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

大学卒業後、看護師・養護教諭・不登校児支援など対人援助の仕事を続けてきました。産業保健に興味を持ち、働き世代の皆様が楽しく健康に過ごせる社会づくりに貢献したいと思っています。健康について皆様が興味を持つきっかけを提供していきます。
【保有資格】保健師、看護師、養護教諭1種、第1種衛生管理者
【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼、リリース送付などはこちらからお願いします】

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