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【横野保健師の実践画像付き】腰痛・肩こりはこう予防する!原因と対策
- 2025/2/25
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寒い時期が続き、筋肉がこわばったり、運動するのがおっくうになったりすることで腰痛や肩こりを感じることが増えたのではないでしょうか。
厚生労働省「国民生活基礎調査」によると、男女ともに有訴者率の1位、2位に腰痛、肩こりが入っています。
今回はそんな腰痛・肩こりの原因と対策方法をご紹介します。
腰痛・肩こりとは?
腰痛には大きく分けて2種類あり、医師の診察および画像の検査(X線やMRIなど)で腰痛の原因が特定できるものを「特異的腰痛」、厳密な原因が特定できないものを「非特異的腰痛」といいます。
今回は主に「非特異的腰痛」についてお話していきます。
一方の肩こりは「原因を問わず、僧帽筋(背中の筋肉)を中心とした肩甲骨周りの筋肉の凝りやこわばり、痛み」と定義されています。
要するに背中や肩甲骨周りの筋肉が凝り、血流が阻害されることによって起こる痛みということです。
腰痛、肩こりともに原因はデスクワークなどによる長時間の同一姿勢やストレスなどによって筋肉が固まり、血流が阻害されて乳酸が作られます。
少し前まではこの乳酸が疲労物質だといわれていましたが、最近は乳酸が作られる過程に発生する水素イオンなどの影響で酸性に偏り、疲労物質が蓄積することが疲労につながるとされています。
つまり、同一姿勢や悪い姿勢を続けることやストレスによって筋肉が凝り、血液が滞ることが腰痛や肩こりの原因と考えられているのです。
また、低体重(BMI18.5未満)や肥満(BMI25以上)、喫煙、飲酒も要因になるとされています。
腰痛・肩こりチェック
それではみなさんがどのくらい腰痛や肩こりのリスクがあるか以下の項目でチェックをしてみましょう。
・ 業務内容が主にデスクワークである(業務の大半を座って行うことが多い)
・ 同じ姿勢を継続することが多い
・ 運動を日ごろから行っていない(運動の目安:1回30分以上の軽く汗をかく運動を週2回以上かつ1年以上実施)
・ ストレスを感じることが多い
・ シャワーで済ませることが多い
上記の項目で該当するものが多いと腰痛や肩こりのリスクが高まります。
腰痛・肩こり対策ストレッチ
腰痛や肩こりは予防が重要です。
具体的な予防方法としては、適正体重を保つことや禁煙、飲酒を控えるなどが考えられます。
他には運動習慣を身に付けることも有効です。
今回は腰痛肩こりに効果的なストレッチを2種類ご紹介します。
痛みが出ない範囲で無理せず実施してみてください。
<肩こりストレッチ>
肩こりや首こりが続くと頭痛がしてくる人も少なくないと思います。
その原因の一つが胸鎖乳突筋です。
胸鎖乳突筋は首の付け根の部分にあり、首を横に向けると斜めに浮き上がってくる筋肉です。
この筋肉は胸の辺りからこめかみの辺りまでつながっており、ここが凝ることによって首周りの筋肉が硬くなり、血流が阻害され、痛みへとつながります。
そこで今回は胸鎖乳突筋をほぐすストレッチをご紹介します。
胸鎖乳突筋をほぐす
① 右腕を伸ばし、やや後ろに引っ張ります。
② 頭を左側に寝かせ、左手を頭の上に乗せます。
最初は乗せる程度にし、慣れてきたら軽く引っ張ってみましょう。
③ そのままゆっくり深呼吸し、10秒数えます。
伸びている感じがなければ少しずつ左手で左側に引っ張る強さを強めてください。
④ ゆっくりと戻ります。
⑤ 反対側も同様に実施します。
※上肢のしびれや耐え難い痛みがあれば重大な疾患が隠れている可能性がありますので、医療機関の受診をオススメします。
<腰痛ストレッチ>
腰痛の原因は悪い姿勢を続けることによる骨盤のずれが考えられます。
今回は座ってできる大殿筋(お尻)のストレッチをご紹介します。
大殿筋のストレッチ
① 座った状態で右足を膝の上に乗せます。
② 背筋を伸ばし、ゆっくり前かがみになります。
③ 痛気持ちいいくらいで止め、ゆっくり深呼吸しながら10秒数えます。
④ ゆっくりと戻ります。
⑤ 反対側も同様に実施します。
※もし腰部の痛みの他に下肢にしびれがある、排尿しづらいなどの症状があれば重大な疾患が隠れている可能性がありますので、医療機関の受診をオススメします。
今回は腰痛・肩こりの原因と対策についてお話ししました。
日頃からの習慣が重要ですので、ぜひこの機会に運動やストレッチをする習慣を身に付けましょう!
<参考>
・ 厚生労働省「令和4年国民生活基礎調査」
・ 厚生労働省「社会福祉施設における安全衛生対策マニュアル~腰痛対策とKY活動~」
・ 日本整形外科学会「腰痛に関する報告書(PDF)」
・ 厚生労働省「腰痛予防」