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今すぐやりたいUV対策~春の紫外線量は夏と同じって本当?~
- 2024/4/23
- ドクタートラストニュース
今回は、「紫外線の基礎」と「日常に取り入れやすい紫外線対策」をわかりやすく解説します。
紫外線UV-AとUV-Bの違い
そもそも、地上に降り注ぐ紫外線には「UV‐A」「UV‐B」の2種類があります。
蓄積ダメージのUV‐A
UV‐Aは肌への急激な影響は生じませんが、蓄積的なダメージを与えます。
肌の深く真皮層まで達し、じわじわとダメージを与えることで、しわ・たるみの原因となります。
また、すでにできているメラニン色素を濃くさせ、肌が黒くなる日焼けを起こします。
日焼け止めの効果は、PAで表示されます。
短時間ダメージのUV‐B
UV‐Bは肌への影響が強く、短時間でも肌にダメージを与えます。
ヒリヒリと肌が赤くなる日焼け(サンバーン)の主な原因になります。
また、エネルギー量が強いため、肌の細胞を傷つけやすく、シミや皮膚がんの原因にもなります。
日焼け止めの効果は、SPFで表示されます。
このうち、特にUV-Aは4月から急激に増加するため、春の時点から念入りに紫外線対策をしていく必要があります。
紫外線対策をしないとどうなる?
紫外線は適量であれば、骨の生成や免疫力アップ等に関わるビタミンD3の生成を助ける働きがあります。
しかし、日中陽に当たる時間が長く、紫外線に当たる量が多くなると健康に悪影響を及ぼす可能性が高くなります。
紫外線による代表的な人体への悪影響には、日焼けやしわ、シミなどの皮膚症状、皮膚がん、紫外線角膜炎や白内障などの、免疫機能の低下などが挙げられます。
適度な紫外線量になるように日頃から紫外線対策をしていくことが大切です。
日常生活に取り入れやすい紫外線対策
以下では、日常生活に取り入れやすい「紫外線対策」を紹介します。
1. 紫外線の強い時間帯を避ける
紫外線は、正午前後に強くなります。紫外線の強い時間帯は避けて屋外で生活しましょう。
2. 日陰を利用する
なるべく日陰を利用して、直接紫外線に当たらないようにしましょう。
ただ、日陰でも地面からの反射や空気中の紫外線からのダメージは防ぐことができないので、日焼け止め等の紫外線対策は続けていく必要があります。
3. 日傘を使い、帽子をかぶる
帽子の着用で眼の紫外線ばく露は20%程度減少します。
日傘なら紫外線防御率の高いもの、帽子ならつばの広いものを選ぶようにしましょう。
ただ日陰同様、日傘や帽子も太陽 からの直接の紫外線は防げますが、大気中で散乱している紫外線まで防ぐことはできないため、注意が必要です。
4. 袖や襟のついた衣服で覆う
皮膚に到達する紫外線を減らすために、襟のある服など体を覆う部分の大きいもので、しっかりした生地のものを選ぶようにしましょう。
ただ、通気性や吸収性が悪いと暑い時期には熱中症の可能性がありますので、無理のない範囲で着られるものを選びましょう。
5. サングラスをかける
紫外線防止効果のあるサングラスや眼鏡を適切に使用すると、眼の紫外線ばく露を最大で90%カットすることができます。紫外線は太陽の正面からだけでなく、上方、下方など様々な方向から降り注ぐので、自身にフィットするサングラスを選ぶようにしましょう。
6. 日焼け止めを上手に使う
① 予定に合わせて種類を選びましょう
日焼け止めには、クリーム、ジェル、スティック、スプレーなど様々なタイプのものがあります。用途に合わせて選択するようにしましょう。
洗濯や買い物などの日常生活でしたら、それほど数値の高くない日焼け止めで十分です。日焼け止めの効果は、SPFとPAで表示されます。
② 正しいタイミングで塗りましょう
日焼け止めがきちんと効果を発揮するためには、皮膚の上に日焼け止めが残っていることが重要になります。
日焼け止めを塗った箇所も汗やハンカチ、衣服などの布に触れることでも落ちてしまいます。2、3時間おきに塗り直すようにしましょう。
③正しい方法で塗りましょう
【顔に使用する場合】
・ パール2粒分を手に取り、顔全体にまんべんなく塗りましょう
・ 日焼けしやすい額、鼻、両頬、顎は特に注意して塗りましょう
・ 首やうなじ、耳は塗り忘れしやすいので注意しましょう
【からだに使用する場合】
・ 肌の上に直接線を引くように置いて、手のひらでらせんを描くように伸ばし、ムラなく均等に塗るようにしましょう
・ 背中、足首、足の甲、膝の裏は塗り忘れしやすいので注意しましょう
<参考>
・ 環境省『紫外線環境保健マニュアル2020(PDF)』
・ 気象庁「日最大UVインデックス(観測値)の月平均値の数値データ表」