働きたくない人がおよそ6割?「正社員のワークライフ・インテグレーション調査2024年版」

2024年2月8日、株式会社マイナビが、正社員として働く20~59歳の正社員男女3,000名を対象に調査した「正社員のワークライフ・インテグレーション調査2024年版(2023年実績)」を発表しました。
ワークライフ・インテグレーションとは、仕事と私生活を両方充実させ人生を相乗的に豊かにしていくという考えです。

働きたくない人たちが56.9%

できることなら働きたくないと感じるか:56.9%

「できることなら働きたくないと感じるか」の設問は、「そう思う」「ややそう思う」が56.9%となりました。
働きたくないと感じる理由としては、仕事内容に満足していなかったり、給料が見合ってない、働く環境の柔軟性がない、などがあげられるのではないでしょうか。

「静かな退職をしている」と感じる:48.2%

静かな退職とは、やりがいやキャリアアップは求めず、決められた仕事を淡々とこなす働き方を意味します。
「静かな退職をしていると感じるか」の設問は、「そう思う」「ややそう思う」が48.2%でした。
「がんばりすぎない働き方」ともいわれる静かな退職ですが、「仕事が人生ではない」といった仕事のために生きることを賛同しない人たちは決して少なくありません。
ひたすら働いても報われるかどうかわからなくなってきたのも、静かな退職が増えた要因ではないでしょうか。

仕事と私生活の充実の関係性

「私生活の充実」と「仕事の充実」の関係性

仕事と私生活の充実の関係性について調査したところ、「『私生活の充実』が『仕事の充実』につながっている」と回答した人が20.4%、「『仕事の充実』が『私生活の充実』につながっている」が12.4%、「相互に影響しあっている」と回答した人が37.2%でした。
合計70.0%の人たちが「私生活と仕事の充実」に関係性があるという結果がでました。
具体的には「ライブなど何かプライベートで楽しみにしていることがあると仕事のモチベーションも上がる」「私生活で飲酒していた時や部屋が汚い時など、あまり良い環境でない時は仕事もうまくいってなかった気がする」など、積極的な回答がみられました。
これは自分自身の経験談にはなりますが、実際にプライベートで楽しい予定を入れ、「これをモチベーションにして仕事を頑張ろう!」という気持ちになることがよくあります。
一方、「私生活の充実」が「仕事の充実」に関係がないと感じている人は「仕事は仕事、プライベートはプライベートとしか考えてこなかった」「仕事でのストレスが多く、私生活の方では疲れで充実させる事ができない」などの仕事と私生活の線引きをしている回答が目立ちました。


仕事と私生活の両方の充実を追求できているかの調査は「できていると感じる」が26.6%、できていないと感じる人が39.0%と仕事と私生活について両方の充実を追求できていない人が多数派でした。
まだまだ両方を追求することは難しいという結果でした。

仕事と私生活のどちらの充実も追及できている人

仕事と私生活両方の充実を追求できている人は、できていない人にくらべて職場の柔軟性がすべての項目で20pt以上高い結果になりました。
なかでもかなり差があったのが「職場で仕事の裁量権がある(27.9pt差)」、「職場での服装の柔軟性がある(26.1pt差)」、「職場に時間の柔軟性がある(24.8pt差)」でした。
最近では、銀行の従業員の服装を自由化されたニュースがあります。
お堅い印象が強い銀行でも働く環境の柔軟性が高くなってきていますね。

また、現在導入されている「従業員向けの制度」について聞くと、仕事と私生活の両方の充実を追求できていると感じる人と追及できていないと感じる人で導入割合に差があったのは「在宅ワーク・リモートワーク制度」の9.4pt差でした。
次いで「有給取得率向上施策」で9.1pt差、「女性向けの産育休制度」の9.1pt差でした。
この結果から、両方の充実を追求出来ている人は在宅ワークや有給取得が利用できる職場に勤めている傾向があり、導入の差が大きいことがわかりました。

最後に

働きたくないと思っている人が、調査の半分以上の人がそう思っているという事実に驚愕しました。
この調査の結果を見て、従業員の仕事と私生活の両方の充実を追求するためには、職場の環境がとても大事だと感じました。
働く場所や、服装、働く時間などに柔軟性があると働きやすいと感じる人が多いのかもしれません。
いままで禁止されていた副業が今は可能となった会社も多く、私生活の中に仕事という存在があるため、仕事と私生活を切り離すのが難しくなっています。
これを機に、みなさんのワークライフ・インテグレーションについて考えてみてはいかがでしょうか。

<参照>
株式会社マイナビ「正社員のワークライフ・インテグレーション調査2024年版(2023年実績)」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

牧原 花林株式会社ドクタートラスト

投稿者プロフィール

前職は残業がかなり多く、長時間労働で帰宅する日々を送っていました。こうした労働環境下で体調を崩すことも多く、健康を考えるようになり、2023年にドクタートラストに入社。
自分自身の経験を活かしつつ、健康について発信していきます。
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼、リリース送付などはこちらからお願いします】

この著者の最新の記事

関連記事

解説動画つき記事

  1. 【動画あり】「抗原」「抗体」ってなに? コロナ抗体検査は必要?

一目置かれる健康知識

  1. 夜勤勤務者は、いつ、何を食べると太りにくい?押さえておきたい食事のポイント
ページ上部へ戻る