建築現場における新型コロナウイルス対策

新型コロナウイルス感染症の流行は、いまだ衰えていません。
個々人の対策はもちろんですが、企業に対しても従業員を守る対策が必要不可欠になっています。
今回はそのなかでも、建設現場の新型コロナウイルス対策について考えていきます。

揺れ動く建設現場

4月7日に緊急事態宣言が出され、多くの飲食店や商業施設などは休業になっています。
また、テレワークが可能な企業については、早め早めにテレワークに切り替え、満員電車などの「3密」を避けるような対策を取っています。
一方、建設現場に関しては「屋外作業が多く、換気が良いところがほとんど」ということで、多くのゼネコン各社は現場作業を続けていましたが、準大手の西松建設は4月8日に建設現場を閉所する方針を公表しました(本稿執筆時点では、順次工事を再開)。
そんな中、4月13日に都内の現場で従業員3人が新型コロナウイルスに感染し、うち1人がなくなったと大手ゼネコンの清水建設が発表しました。
これを受けて清水建設は、緊急事態宣言の対象地域に含まれる約500の現場について5月6日まで閉所する方針を固め、5月7日以降は、管理体制の整った作業所から、順次工事を再開しています。
現場を閉所するのかしないのか……。
ゼネコン各社はいま揺れ動いていることと思います。

建設現場でできるコロナ対策

前述のような現場閉所を公表している企業は少数で、大半のゼネコンは工事を今でも続けています。
しかし、新型コロナウイルスの対策を何もしないわけにはいきません。
手洗いうがい、咳エチケットや「3密」の防止などはもちろん、以下のような対策が必要になってくるでしょう。

従業員の健康管理

・ 現場で働く従業員の検温を毎朝(できればお昼過ぎも)行う
・ マスク着用を義務付ける
・ 現場が室内の場合は窓を開けるなど、換気に努める
・ 「健康チェックリスト」を作成、従業員に記入してもらう

現場への入場制限

3密を避けるために、現場の規模に合わせ「原則〇名まで」と定めることも有効です。

行動範囲の制限

・エレベータを使用禁止
・(現場に入居者など従業員以外の人がいる場合)搬入経路などを提示、周知する

もちろん、これ以外にもできる対策はたくさんあると思います。
現場にあった対策を、従業員を守るためにも、できる限り行いましょう。

問題はたくさん……

さまざまな業種・業界で自粛ムードが広がっていますが、いまだ工事現場で働く従業員や、交通誘導員の姿はよく目にします。
筆者の自宅付近も道路工事をしています。
現場で働く皆さんには、上記対策を徹底してもらいつつ、発注者が作業する人々のことを第一に考え、行動してほしいと願ってやみません。

<参考>
国道交通省「建設産業・不動産業:新型コロナウィルス感染症対策」

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中川果穂株式会社ドクタートラスト 広報

投稿者プロフィール

幸福度や労働生産性が高いと評される北欧(ノルウェー)へ留学した際、仕事に対する日本と北欧の良いところ悪いところをひしひしと感じてきました。この良いところをお伝えすべく、北欧の労働環境などに関しての情報はもちろん、身近な話題や疑問を分かりやすくお仕えできるよう日々勉強中です!
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼、リリース送付などはこちらからお願いします】

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