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奨学金返済が大変!-企業の取り組み事例-
- 2018/11/28
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現在、奨学金制度を利用している方はどれくらいいらっしゃるか知っていますか?
また、その返済に追われている方の人数や返済金額はどれくらいなのでしょうか。
奨学金を利用することで、経済的に進学が難しい場合でも進学が可能になったり、学費を稼ぐために勉学のための時間をアルバイトに費やす必要がなくなったりするなど、在学中はとても助かる制度。
しかし、奨学金は社会人になれば返済義務が生じます。
借りたお金を返すことは当たり前ですが、学費の大半、たとえば何百万円もの返済額を抱えた状態で新社会人生活をスタートさせるのは、とても不安ですよね。
そんななかで、奨学金返済を支援する制度を取り入れている企業がいくつかあります。
今回はその取り組み事例を紹介していきたいと思います。
奨学金の利用者はどれくらい
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が公表した、「平成28年度学生生活調査結果」によると平成28年11月時点でなんらかの奨学金を受給している者の割合は48.9%でした。
これはおよそ2人に1人が奨学金制度を利用しており、少なくない額の返済額を抱えた状態で社会にでていくことを示しています。
「賞与に上乗せ」タイプ
・ 株式会社イズミ
支給方法:勤続3、5、7年目の夏季賞与に対して1回あたり10万円、総額30万円を加算支給
支給条件:借入総額・残高、返済計画の提出
対象:2019年度以降に入社する大学または大学院卒の定期採用者で奨学金の返済残高のある者
制度導入時期:2019年4月
参考:株式会社イズミ「新入社員向け『奨学金返済支援制度』の導入について(PDF)」
・ 株式会社平山ホールディングス
支給方法:夏季・冬季賞与の支給時に補助額の半分ずつを支給(年間の補助額は年間返済額の3分の2で、12万円が上限)
支給条件:所定の用紙に必要事項を記載のうえ支援の必要があると判断した場合
対象:2018年以降入社した奨学金返済義務のある新卒社員
制度導入時期:2018年12月賞与時
参考:株式会社平山ホールディングス「新入社員への~ 奨学金返済の支援制度を新たに導入 ~(PDF)」
「毎月の賃金に上乗せ」タイプ
・ 蒲郡信用金庫
支給方法:毎月の賃金に補助相当額を加算支給(額は非公表)
支給条件:非公表
対象:平成20年以降に入庫した職員
制度導入時期:2018年度
「いったん企業が肩代り」タイプ
・ 株式会社大和証券
支給方法:返済資金を無利子で貸し付け(有利子の奨学金の場合、金利部分は会社負担。入社6年目以降、社員が会社に返済していく)
支給条件:奨学金返済義務のある社員
対象:現在働いている社員
参考:株式会社大和証券グループ「「奨学金返済サポート制度」の導入について 」
このような取り組みは就活生からの関心が高く、人材の確保や定着率の向上に一役買っている場合が多いです。
企業にとっても、福利厚生の一部としてアピールするもでき、社員満足度向上につながることも考えられます。
すぐに導入、というのは難しいかもしれませんが、近い将来の導入をご検討されてはいかがでしょうか。
<参考資料>
独立行政法人日本学生支援機構「平成28年度学生生活調査結果(PDF)」