
「朝はギリギリまで寝ていたい」「いそがしくて朝食を食べる時間がない」という方も多いのではないでしょうか。
厚生労働省の令和6年国民健康・栄養調査によると、朝食を欠食する人は男女ともに20代で多く、20代男性では23.3%、20代女性では13.9%にのぼっています。
これから仕事やプライベートでますます活躍が期待される20代ですが、朝食を抜くと午前中の集中力や作業効率の低下につながることがあります。
一方で、いそがしい毎日の中で栄養バランスを考えた朝食を準備するのも簡単ではありません。
そんな働く人の強い味方になってくれるのが「バナナ」です。
皮をむくだけで手軽に食べられ、持ち運びもしやすく、手軽にエネルギー補給ができる優秀な果物です。
今回は、働く人にバナナがおすすめの理由や栄養面でのメリット、保存方法についてご紹介します。
バナナに含まれる栄養素と効果
バナナにはさまざまな栄養素が含まれています。
糖質
バナナには複数の種類の糖質が含まれており、活動する際のエネルギー補給に役立ちます。
朝食や仕事の合間の補食としても取り入れやすい食品です。
糖質は含まれていますが、食後の血糖値の上がりやすさを示すGI(グリセミック・インデックス)が比較的低い果物として知られています。
GI値が低い食品は、血糖値の上昇が比較的緩やかになると考えられています。
カリウム
バナナに豊富に含まれるカリウムは、体内の余分なナトリウムを排出してむくみを予防・改善する作用があります。
また、カリウムは血圧が高い方にも積極的に摂取してほしい栄養素として推奨されています。
国が定める栄養摂取の指針である「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では生活習慣病予防の観点から目標量が設定されています。
18歳以上のカリウムの目標量は、男性で1日3,000mg以上、女性で2,600mg以上とされています。
しかし、日本人のカリウム摂取量は男女ともに不足傾向にあります。
20代の平均摂取量は男性2,039mg、女性1,834mgであり、いずれも目標量には達していません。
そのため、含有量の多い野菜や果物を日頃から積極的に取り入れることが大切です。
バナナ中サイズ1本(可食部100g)には約360mg含まれており、手軽に食べられるバナナは、カリウムを補う食品の一つとして取り入れやすい果物といえるでしょう。
その他の栄養素
その他にも、バナナにはマグネシウムやビタミンB6、食物繊維などが豊富に含まれています。
マグネシウムは骨や歯の形成、体内のさまざまな代謝に関わるミネラルです。
ビタミンB6はたんぱく質の代謝を助ける働きがあり、健康維持に欠かせない栄養素です。
また、食物繊維は血糖値の上昇をおだやかにするなど、生活習慣病予防や腸内環境を整えるために役立ちます。
バナナの熟し具合で変わる栄養の特徴
やや青みが残るバナナには「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)」が多く含まれています。
レジスタントスターチは小腸で消化されにくく、大腸まで届く特徴を持つため、食後の血糖値が気になる方や腸内環境を意識する方から注目されている成分です。
腹持ちや血糖値の上昇を意識する場合は、やや青めのバナナを選ぶのも一つの方法です。
一方、熟して黄色から茶色へと変化したバナナは、でんぷんが糖に変わることで甘みが増し、エネルギー補給に適しています。
また、シュガースポットと呼ばれる茶色い斑点のある熟したバナナでは、動物実験において免疫機能に関わる細胞の活性化作用が認められており、熟度が高いほどその作用が強まる可能性が示唆されています。
バナナのおすすめの保存方法
バナナは熟す過程でエチレンガスを放出します。
エチレンガスには果実の成熟を促す働きがあるため、房のまま保存すると自分だけでなく周りのバナナの追熟も進めてしまいます。
そのため、長持ちさせたい場合は1本ずつ切り分けて保存するのがおすすめです。
また、バナナは接地面に重みがかかると傷みやすくなるため、バナナスタンドなどを利用して吊るして保存するとよいでしょう。
さらに、気温が高い夏場は追熟が進みやすいため、1本ずつ新聞紙にくるんだり、ポリ袋に入れて野菜室で保存すると、熟し過ぎを防ぎやすくなります。
バナナは手軽に食べられるだけでなく、糖質やカリウム、食物繊維などを補える便利な果物です。
特に、バナナとヨーグルトの組み合わせは忙しい朝でも取り入れやすく、栄養価的にもメリットがあります。
ヨーグルトは善玉菌を含み、バナナには善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖が含まれているため、腸活を意識する人にとっては抜群の組み合わせとなっています。
さらに、たんぱく質を補いたい場合はきなこを、食物繊維やポリフェノールをプラスしたい場合はココアを、カテキンやビタミンCを取り入れたい場合は抹茶を加えるのもおすすめです。
いそがしい毎日だからこそ、無理なく続けられることが健康づくりの第一歩です。
ぜひ朝の習慣にバナナを取り入れてみてはいかがでしょうか。
<参考>
・厚生労働省「令和6年国民健康・栄養調査報告」(P56~57、58~59、90)
・厚生労働省「『日本人の食事摂取基準(2025年版)』」策定検討会報告書」(P282)
・Haruyo IWASAWA、Masatoshi YAMAZAKI「Differences in Biological Response Modifier-like Activities According to the Strain and Maturity of Bananas」
(『Food Science and Technology Research』2009年15(3)P275~282)



















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