IQではなく…「EQ」? EQを高めて人間関係に活かそう。
- 2018/10/11
- 保健師
IQ(Intelligence Quotient)は、いわずとしれた「知能指数」のこと。
皆さんにとっても聞き慣れた言葉かと思います。
テレビでも、「IQ200の天才!」なんて取り上げられたりしますよね。
今回は、こころの知能指数や情動指数といわれるEQについてご紹介します。
EQ(Emotional Intelligence Quotient、こころの知能指数)とは?
EQとは、アメリカの心理学者ピーター・サロベイ博士とジョンメイヤー博士による理論で、「自分自身と他人の気持ちや情動をモニターし、見分け、その情報を使って自分の思考や行動を導く能力」のことです。
簡単にいうと、「自分の感情を把握しコントロールできること、相手の感情を知ることができること」といったものでしょうか。
このEQが高くなると、次のような利点があります。
- 仕事がデキる人になる
- 良いリーダーになれる
- 幸せを感じやすくなる
『EQ こころの知能指数』(講談社)によると、EQはうまれつきの才能ではなく、学んで身につける能力であり、練習の積み重ねで意識的に獲得できるそうです。
つまり、今からEQを高くすることも可能ということですね!
仕事がデキる人になるために、ただひたすらがんばるるのもアリですが、少し志向を変えてEQを高めるというのも1つの方法ではないでしょうか。
なんと、Google社も取り組んでいる
Google社では実際に、EQを高めるためのカリキュラムを実施しています。
そのカリキュラム名は「サーチ・インサイド・ユアセルフ」。
このカリキュラムを紹介する書籍『サーチ・インサイド・ユアセルフ』(英治出版)も刊行されています。
同書では、どんな学術論文よりも、「確かにEQは、学んで身につけることができる能力だ!」と説得力のあるものをあげていました。
それは、「クリスマス・キャロル」物語。
エベニーサ・スクルージという意地悪で冷酷で自己中心的で強欲で嫌われている主人公が、クリスマス・イブに3人の幽霊と出会い、欲望にまみれた自分の未来を目の当たりにし、改心するというあの有名なお話です。
スクルージさんは結構お年を召しているようですが、EQを伸ばすことができています。
年齢を言い訳にせず、私達もEQを高めていきたいものです。
何をすればいいの?
クリスマス・イブに幽霊たちに現れてもらうことは、なかなか難しいですよね。
しかし幽霊がいなくても、「マインドフルネス」でEQを高めることは可能です。
マインドフルネスは、ストレスを減らす効果があることでも知られていますが、EQを高めることにもつながるんです。
マインドフルネスは、下記の記事をご参照ください。
「安定した心をつくる「マインドフルネス」とは?」(産業保健新聞)
マインドフルネス呼吸法
今回は、取り組みやすいマインドフルネス呼吸法についてご紹介します。
サーチ・インサイド・ユアセルフでは、このマインドフルネスを座っている状態から歩いたり、人と会話したり…と少しずつ応用範囲を広げていくことでEQを伸ばしていきます。
まずは、マインドフルネス呼吸法から、ぜひ一度トライしてみてください。
<参考資料>
・ ダニエル・ゴールマン(著)、土屋京子(翻訳)『EQ こころの知能指数』(講談社)
・ チャディー・メン・タン(著)、柴田裕之(翻訳)、一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート(監修)『サーチ・インサイド・ユアセルフ』(英治出版)