
健康診断の結果によく載っている「HbA1c」。
「ヘモグロビン・エー・ワン・シー」と読みます。
よく目にしているはずなのに、 「結局これって何の数字?」「高いと何がまずいの?」 と感じている方もいるのではないでしょうか。
本日は、HbA1cについてわかりやすくご説明します!
HbA1cって何?
健康診断で行われる“糖代謝の検査”では、主に次の3つを確認します。
・ 血糖値:検査した“その瞬間”の血糖レベル
・ HbA1c:過去1〜2カ月の平均血糖
・ 尿糖:採尿前数時間の血糖の状態
この3つは、血糖の“今”と“これまで”を立体的に見るためのセット。
そのなかでも、もっとも生活習慣の積み重ねが反映されるのが「HbA1c」です。
実はこのHbA1c、「ここ数カ月の血糖状態をまとめて教えてくれる」特別な指標でもあります。
というのも血糖値はその日の体調や食事で大きく変動するのに対して、HbA1cは1〜2カ月の平均血糖を反映するため、以下のような「その日のコンディション」に左右されにくいのです。
・ 前日の食事
・ 健診当日の緊張
・ 朝食を食べた/抜いた
だからこそ、 「本当に生活習慣が整っているかどうか」 「糖尿病のリスクが上がっていないか」 を知るために欠かせない項目として、特定健診でも必ず測定されています。
HbA1cの基準値
HbA1cの一般的な基準値は 5.5%以下とされており、以下のようにというように、数字が上がるほど血糖のコントロールが乱れているサインになります。
・ 5.6〜5.9%:やや高め(生活習慣の見直しが必要)
・ 6.0%以上:糖尿病の可能性があり、医療機関での確認が推奨
HbA1cは「生活習慣の通信簿」のようなものといえ、少し高めの段階で気づけることが、将来の健康を守る大きな一歩になります。
糖尿病の原因とリスク要因
HbA1cは、糖尿病の早期発見にとても役立つ指標です。
糖尿病は初期症状がほとんどなく、自覚がないまま進行してしまうことが珍しくありません。
その「気づきにくさ」を補ってくれるのが、このHbA1cなのです。
糖尿病とは、血液中のブドウ糖(血糖値)が必要以上に高くなる病気で、血糖を下げるホルモンであるインスリンの働きが弱くなることで起こります。
特に、食生活・運動不足・喫煙・ストレスなど、生活習慣の影響を受けやすいのが特徴です。
糖尿病の症状
糖尿病は「静かに進む病気」と言われ、初期はほとんど症状がなく、気づいたときには進行していることもあります。
そして進行すると、次のような症状が現れます。
・ トイレの回数が増える
・ のどが渇く
・ 疲れやすくなる
・ 体重が減る
ただし、これら症状が出る頃にはすでに血糖が高い状態が続いていることが多いです。
糖尿病の合併症
糖尿病が進行すると、次の3つの合併症(語呂合わせは「しめじ」)が起こりやすくなります。
し:神経障害 しびれ・感覚低下。傷に気づきにくく、重症化のリスクも
め:目の病気(網膜症) 放置すると失明に至ることも
じ:腎症 人工透析の原因のトップ
さらに、動脈硬化が進むことで 心筋梗塞・脳梗塞 のリスクも高まります。
今日からできる糖尿病予防のポイント
2型糖尿病の予防には、生活習慣の改善が非常に重要です。
以下の方法を実践することで、糖尿病のリスクを低下させることができます。
1. バランスの取れた食事
野菜、果物、全粒穀物、魚、豆類などを中心とした食事を心がけ、糖分や脂肪分の多い食品を控えめにします。
1日3食規則正しく食べることや、間食はヘルシーなスナックを選ぶことが大切です。
2. 適度な運動
週に150分以上の有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど)を目標に、少なくとも週3日、できれば毎日やりましょう。
筋トレも取り入れると効果的です。
階段を使う、歩く距離を増やすなど、日常生活のなかで身体を動かす機会を増やすこともお忘れなく。
3. 体重管理
健康的な体重を維持すること、特に腹部肥満を避けることが糖尿病予防につながります。
4. 禁煙
喫煙はインスリン抵抗性を高め、糖尿病リスクを増加させるため、禁煙をお勧めします。
これらの生活習慣の改善は、糖尿病の予防だけでなく、全体的な健康状態の向上にもつながります。
そしてHbA1cには、こうした日々の積み重ねがしっかり反映されていきます。
できることから一歩ずつ、小さな工夫を積み重ねて、健康的な生活をめざしましょう。
<参考>
・ 厚生労働省健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~「ヘモグロビンA1c / HbA1c」
・ 公益社団法人日本人間ドック・予防医療学会「2026年度判定区分表」
・ 厚生労働省「みんなで知ろう! からだのこと」





















