野菜高騰はこう乗り切る!管理栄養士が教える賢い食材選びと節約術

近頃の野菜の価格高騰は、家計を圧迫する大きな問題ですよね。
しかし、食物繊維やビタミン、ミネラルを多く含む野菜は健康のために日々の生活の中で積極的に食べていきたいものです。
そこで管理栄養士の視点から、なるべく節約しながら日々の食事に野菜を取り入れる方法をご紹介します。

旬の野菜を積極的に

ご存じの方も多いと思いますが、旬の野菜は収穫量が多く市場に多く出回るため、比較的価格が安定しています。
また、栄養価が高く味が良いという特徴があります。

筆者作成

農林水産省サイト内「今週のお手頃野菜」には、主な野菜の平均価格や平年比がまとめられています。
ただし、お手頃とは言っても全体的な価格高騰があるためか「平年並み」の価格に落ち着いている野菜が紹介されているようです。

食材を無駄にせず使い切る

節約の基本は「食材を使い切る」ことです。
野菜を腐らせてしまうと、新しく買い足さなければならなくなり結果的に購入頻度や出費が増加してしまいます。
保存方法を工夫することで野菜を長持ちさせることができます。

まずは、それぞれの野菜に適した方法で保存しましょう。

保存方法野菜
常温保存
※土がついている野菜は洗わずにそのまま新聞紙などに包み、冷暗所で保存
根菜類(じゃがいも、さつまいも、さといも、ごぼう)、かぼちゃ、玉ねぎ、なすなど
※いずれもカットする前の状態を想定
冷蔵保存
※水気をふき取り、野菜ごとにポリ袋に入れる
葉物野菜(レタス、キャベツ)、にんじん、大根、長ネギ、きのこ類、ブロッコリーなど

その他のポイントとしては、切ったらラップでしっかり包んで冷蔵保存すること、上に伸びて生育する野菜は立てて保存すること、大根など葉付きの野菜は切り分けて別々に保存することなどが挙げられます。
近年では野菜が分泌するエチレンガス(自らの熟成を促す働きがあり、老化や腐敗を引き起こす物質)を吸収する、温度や湿度を調整するといった機能を備えた保存袋が販売されています。
こういったアイテムの活用もおすすめです。

「大きいサイズを買ったから使いきれるか心配」「後日別の料理を作るときにも使いたい」という場合には、買ってきてすぐに切り分けて冷凍しましょう。
野菜の冷凍保存期間はだいたい3週間が目安です。
ただし、水分量が多い野菜(葉物野菜や夏野菜)や芋類(じゃがいも、さつまいも)などは食感が大きく変化してしまうので冷凍には向きません。

個人的にはニラやねぎ、しょうがなどちょっとした時に少量使いたい薬味野菜を冷凍しておくのがおすすめです。

冷凍の野菜を活用する

生の野菜と比較して価格変動が小さい冷凍野菜を活用するのもおすすめです。
先ほどは自宅で余った野菜を冷凍する方法をお伝えしましたが、市販されている冷凍野菜は工場で急速凍結して作られるため食品の品質低下に作用する氷結晶が小さく、より美味しい状態で食べることができます。
よく使う野菜、下処理が面倒な野菜は市販の冷凍野菜を頼るのも1つです。
冷凍野菜と聞くと「栄養価が低いのではないか」と心配される方もいらっしゃると思います。
しかし、冷凍野菜は旬の時期に収穫された栄養価の高い野菜を急速冷凍するため、生の野菜と遜色ない栄養価を保持しており、むしろ季節によっては生の野菜よりも栄養価が高い可能性もあります。
また、ご自宅で生の野菜を調理する際も洗う、茹でるという過程の中で水溶性の栄養素や熱に弱い栄養素はある程度損失してしまいますので、事前の加工の有無による栄養価の違いは大きく気にしなくてよいと考えます。
たとえばほうれんそうに含まれるビタミンC量を比較してみると、以下の通りです。

※冷凍ほうれんそうは加熱処理してあるため、同じ条件の茹でたほうれんそうと比較しています。

ほうれんそう100gあたりのビタミンC含有量
冷凍19mg
通年平均 茹で19mg
夏採り 茹で10mg
冬採り 茹で30mg

出所:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」第2章(データ)

献立や季節に応じて、冷凍野菜と生の野菜を使い分けてみてはいかがでしょうか。

上記でご紹介した以外にも、規格外の野菜を販売している通販サイトを活用するといった方法もあります。
農家の方が直接出品していたり、何が届くかお楽しみの詰め合わせセットがあったりと普段のお買い物とはまた違った探し方ができるだけでなくフードロスの削減にも貢献できます。
さまざまな運営サイトがあるので、気になる方はぜひ調べてみてください。

野菜の高騰は家計にとって大きな負担ですが、工夫次第である程度対処が可能です。
旬の野菜を中心に購入する、保存方法を見直す、冷凍野菜を活用する、といった工夫により野菜たっぷりな食事を楽しみながら、家計の負担を軽減することができます。
価格高騰に負けずに健康的な食事を目指していきましょう。

<参考>
・ 農林水産省中国四国農政局「知っているかな?! やさい・野菜・Vegetables(ベジタブル)」
・ 独立行政法人農畜産業振興機構「野菜の旬を知ろう(PDF)」
・ 農林水産省「今週のお手頃野菜」
・ 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」第2章(データ)

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小林 彩実株式会社ドクタートラスト 管理栄養士

投稿者プロフィール

大学で栄養学や食物学を学び、管理栄養士の資格を取得。「多忙な人にも健康を意識してほしい」の想いから産業保健業界へ。食事はもちろん、ながら運動やインナーマッスルトレーニングなど、運動セミナーも多数実施している。正しい知識をわかりやすく具体的に伝える姿勢が人気。
このほか、特定保健指導や執筆にも広く携わる。
【保有資格】管理栄養士、第一種衛生管理者、健康運動実践指導者、人間ドック健診情報管理指導士、健康経営エキスパートアドバイザー
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼、リリース送付などはこちらからお願いします】

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