オンライン講座「徹底Q&A無料講義 今すぐ必要!企業として、個人として知るべき防災対策」開催レポート

「産業保健新聞」読者の皆さまこんにちは。
ドクタートラストセミナー事務局です。
今回は、3月15日に開催したオンライン講座「徹底Q&A無料講義 今すぐ必要!企業として、個人として知るべき防災対策」の内容をレポートします。

2024年の元日に発生した能登半島地震は、正月ムードの日本に大きな衝撃を与えました。
ドクタートラストでは、2023年9月にも「皆で一緒に考えよう!職場巡視から見えてくる防災対策」というテーマで、防災に関する無料オンライン座談会を開催しています。

ご参加の皆様には2011年の東日本大震災が発生した当時のご状況を振り返りながら、発災時の職場の様子やその後のご経験などをお話しいただき、意見交換をしていただきました。
今回は、その時にメインとなった職場巡視に関することや、従業員のメンタルケアを含む企業全体として取り組むべき防災対策について、本講義への参加希望者さまから寄せられた疑問への回答も含め、防災について講師2名の対話形式でご説明しました。

オンライン講座開催概要

オンライン講座名称:「徹底Q&A無料講義 今すぐ必要!企業として、個人として知るべき防災対策」
日時:2024年3月15日(金)15時~16時
会場:ZOOMを使ったオンライン開催

講師プロフィール

 

佐藤 せな
株式会社ドクタートラスト 保健師
看護師として病院で救急看護や慢性期看護などを広く経験するなかで、思わぬ病気により、過去の生活を後悔する患者さんを数多く目にすることで、病気の予防に強く関心を抱く。
ドクタートラストに参画後は、働く人の病気の予防に貢献するため、健康診断後の保健指導などを実施。また、実際の病気のありようや経過、患者さんの気持ちの変化など、看護の現場にいたからこその知見を活かした健康セミナーなども行っている。
【保有資格】看護師、保健師
ドクタートラストの保健師サービス・各種セミナーなどのご相談はこちらからお願いします
笹井 裕介
株式会社ドクタートラスト アンリサービス推進課課長
大学卒業後、精神科クリニックにて、ソーシャルワーカーとして、受理面接や生活相談を実施。その後、看護師免許を取得し、一般病院の呼吸器内科にて慢性期や終末期の看護を実施。臨床経験を活かし、2017年にドクタートラストへ入職。ストレスチェックの実施者やメンタル不調者へのカウンセリング、健康セミナーの講師など、産業保健分野での研鑽を積む。現在、外部相談窓口「アンリ」の相談員として、企業や従業員からの相談対応を行っている。
【保有資格】看護師、精神保健福祉士、公認心理師
ドクタートラストの保健師サービス・各種セミナーなどのご相談はこちらからお願いします

イベント内容

前半:企業が取れる防災対策(メイン講師 佐藤せな)

前半では、災害の中でも最も警戒する企業が多い地震に注目し、普段から企業がとるべき防災対策についてお伝えいたしました。
国土の小ささとは対照に地震が非常に多い環境である日本。
内閣府の発表(※1)によると、近い将来に南海トラフ地震、首都直下地震などの大規模地震の発生が切迫しており、それらの地震が発生した際の被害予想も立てられています。南海トラフ地震発生の際には、死者約32万3,000人、住宅全壊戸数は約238万6,000棟と、東日本大震災の約20倍の被害規模となっています。
また、今後30年以内に首都直下地震が発生する確率は70%程度といわれており、その場合の被害予想は死者・行方不明者が約2万3,000人、住宅全壊戸数は約61万棟とされています。
首都直下地震はその名のとおり、首都圏への被害がより甚大であり、日本の中枢機能を揺るがすことによって全国的に多大な影響を与える可能性があります。
そこで、企業がすぐに対策を講じるにあたって重要なのが、BCPとBCMです。
BCPは、事業継続計画(Business Continuity Plan)の略で、自然災害をはじめ、テロや感染症などの緊急事態に陥った場合、企業が事業資産の損害を最小限に留めながら早期回復をするための計画です。
BCMは事業継続マネジメント(Business Continuity Management)の略で、BCPを実行するために普段から行う訓練や計画の見直しに関することです。
それらを策定するにあたっては、企業にとっての優先順位をしっかりと確認することが重要です。
講義の中でも、BCP策定のポイントとして、3つの手順をご説明しました。


また、職場巡視の際に見るべきポイントや、日頃の備蓄や訓練、いざという時の帰宅困難者への対策などについてもご説明いたしました。ハード面もソフト面も、平常時からの対策が必須です。
(※1) 内閣府「防災情報のページ」

後半:皆様からのQ&A回答(メイン講師 笹井裕介)

後半は、事前に寄せられた質問への回答をメインに、発災時・発災後の企業の対応についてご説明しました。
たとえば「安否確認が取れた後、出社可能と回答があった社員は出社させるべきか?」というご質問へは、自宅か事務所か、その時にどのような状況にあるのかなど、本人の安全が最も確保される場所で待機することが重要であることをご説明しました。
また、エッセンシャルワーカーなど業務を止めることが困難な場合など、やむを得ず出勤する場合は安全な経路を確認することもお伝えしています。

別の質問では、「大きな災害や暗いニュースがあった後、被災するしないにかかわらずメンタル不調に注意したほうがいいと聞いたが、どのような対策を取ればいいか?」という声もありました。
被災の有無にかかわらないメンタル不調の発生の原因や心の状態について説明したうえで、従業員が自らの心の状態を確認できる様々なツールの紹介、企業としての情報発信の重要性をご説明しました。

参加者の声

イベント終了後に開催したアンケートでは、参加者の方から以下のような前向きなお声が寄せられました。

・ 企業防災についてなかなか学ぶ機会が少なかったので大変勉強になりました。
・ 具体的事例を加えてくださったのでわかりやすかったです。
・ 大変わかりやすく、受講して良かったと思いました!
・ 防災知識だけでなく、メンタル不調者への対応についても学べて、とても有意義な時間でした。

さいごに

今回のイベントは、事前質問への回答や講師2名での対話形式をとることで、よりご参加者様の疑問が解決されやすいものとなるよう実施いたしました。
また、講義後もチャットでご質問をいただきました。ご参加者さま、ご質問をいただいた皆さまに、改めて感謝申し上げます。
企業として防災対策を行う最大の目的を改めて考え、それを守るために必要なものを明らかにすることで、必然的に対策は立てやすくなるかもしれません。しかし、そのためには情報も重要です。
情報を集める手段として、また考え方を知るための手段としても、このようなイベントを活用していただければ幸いです。

無料のオンライン講座開催中!

ドクタートラストでは、会社の人事担当者、衛生管理者、産業保健スタッフの方など、どなたでも参加いただけるオンライン講座を実施しています。
開催イベントの情報は随時更新いたしますので、詳細は以下リンクよりご覧ください!

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佐藤 せな株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

看護師として病院で救急看護や慢性期看護などを広く経験するなかで、思わぬ病気により、過去の生活を後悔する患者さんを数多く目にすることで、病気の予防に強く関心を抱く。
ドクタートラストに参画後は、働く人の病気の予防に貢献するため、健康診断後の保健指導などを実施。また、実際の病気のありようや経過、患者さんの気持ちの変化など、看護の現場にいたからこその知見を活かした健康セミナーなども行っている。
【保有資格】看護師、保健師
【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼、リリース送付などはこちらからお願いします】

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