オンライン講座「賢い眠り、賢い仕事~生産性向上のための睡眠戦略~」開催レポート

「産業保健新聞」読者の皆さまこんにちは。
ドクタートラストセミナー事務局です。
今回は、12月13日に開催したオンライン講座「賢い眠り、賢い仕事~生産性向上のための睡眠戦略~」の内容をレポートします。

睡眠には一般的な傾向もありますが、実際には、その内容は千差万別です。
それは、その人の持つ家庭環境や生活スタイル、職場での過ごし方など、さまざまなものが複雑に絡み合って、その人にしかない睡眠が形づくられているからです。
そのため講義を聴いていて、「自分の場合は~だから参考にならない」「自分の職場は~だからどのように過ごせばいいかわからない」と感じたことはないでしょうか。
そこで今回は、講師から一方的に講演を行うのではなく、参加者の方から寄せられた疑問について、Q&A形式で講義を行いました。
ドクタートラスト所属の看護師の笹井裕介が講師役を務め、講義をQ&A形式で実施し、途中にドクタートラストが作成した有料コンテンツ「衛生委員会資料」を参加者に見ていただきました。

オンライン講座開催概要

オンライン講座名称:「賢い眠り、賢い仕事~生産性向上のための睡眠戦略~」
日時:2023年12月13日(水)18時半~19時半
会場:ZOOMを使ったオンライン開催

講師プロフィール

笹井 裕介
株式会社ドクタートラスト アンリサービス推進課課長
大学卒業後、精神科クリニックにて、ソーシャルワーカーとして、受理面接や生活相談を実施。その後、看護師免許を取得し、一般病院の呼吸器内科にて慢性期や終末期の看護を実施。臨床経験を活かし、2017年にドクタートラストへ入職。ストレスチェックの実施者やメンタル不調者へのカウンセリング、健康セミナーの講師など、産業保健分野での研鑽を積む。現在、外部相談窓口「アンリ」の相談員として、企業や従業員からの相談対応を行っている。
【保有資格】看護師、精神保健福祉士、公認心理師

イベント内容

前半:働く世代が気になる睡眠のQ&A(①昼寝(パワーナップ)、②睡眠補助食品、③健康経営としての睡眠)

①昼寝(パワーナップ)について

今流行りの昼寝(パワーナップ)については皆さまも悩まれているようでした。

・睡眠時間の確保が難しいので、昼寝をしたいがどうしたらいいか?
・昼寝をするタイミングや効果的な昼寝を教えてほしい!
・細切れの睡眠の効果はあるのか?

②睡眠補助食品について

参加いただいた中には、従業員の健康管理を担われている保健師の方や衛生管理者の方もいらっしゃいました。

・従業員が睡眠の質改善を謳う商品を使おうと思っている等の話を聞くが、効果はどの程度期待できるものなのか?
・企業として睡眠補助食品を取り入れようと思っているが、効果のほどはどうなのか?

③健康経営としての睡眠

健康経営を進めている意識の高い企業担当者さまにも多くご参加いただいたため、健康経営の視点での睡眠について質問がありました。

・睡眠はタイムカード打刻後のプライベート時間のことのように思う。どのように会社として対応策が取れるのか。
・情報提供やリテラシーの底上げ以外にできることはあるのか知りたい。
・睡眠と生産性の具体的な事例について教えてほしい。

① ~③についての回答

睡眠について改善を図りたいのが、参加者自身であるのか、それともサポートをしてあげたい誰かであるのか、さまざまな観点から疑問が寄せられていました。
各項目について、個人・企業でどのようなアプローチがあるのかをスライドを用いながらご説明しました。

前述のとおり、睡眠は人によって千差万別です。
Q&A形式の講義の良さは、疑問をピンポイントで解消できることですが、普遍的な視点が抜け落ちてしまいがちになるため、一般的な話も織り交ぜながら、講義を実施しました。

「① 昼寝(パワーナップ)について」で用いたスライド

後半:④動画視聴・働く世代が気になる睡眠のQ&A(⑤不規則・交替勤務関係、⑥睡眠の途中で目が覚めてしまう(中途覚醒)、⑦質疑応答)

④ドクタートラスト講師による、企業が取れる睡眠対策についての動画視聴

途中には、ドクタートラスト講師による、企業が取れる睡眠対策についての動画視聴が行われました。
ドクタートラストが作成した衛生委員会資料をもとに、知識をさらに深めるべく、企業の対策について解説した動画を、参加者の皆さんにご覧いただきました。

④不規則・交替勤務関係

不規則・交替勤務の従業員を抱えていらっしゃる企業担当者様が多数参加いただいており、多数疑問が寄せられていました。

・不規則な勤務の社員に対して、気を付けることを知りたい。
・勤務時間が固定的でない業態に対してアドバイスが欲しい。
・朝まで働いたあと、眠りにつけてもすぐ目覚めてしまうため対処が知りたい。

⑤睡眠の途中で目が覚めてしまう(中途覚醒)

現代では、日本の5人に1人は不眠で悩んでおり、20歳以上の約15%が経験するのが中途覚醒です。
参加者も当事者として、不眠を感じておられるご様子でした。

・毎日同じ時間に目が覚めてしまいます。対処法はありますか?
・できるだけ長い時間眠りたいと思うが、日々のいろいろに追われ、毎日6時間程度の睡眠しかとれません。
・中途覚醒することもあり、質の良い睡眠をとるためには、と考えることが多いです。

④~⑤についての回答

前半と同じくスライドを用いての解説を行いました。
※以下のスライドは⑤睡眠の途中で目が覚めてしまう(中途覚醒)について使用したスライドです。

「⑤睡眠の途中で目が覚めてしまう(中途覚醒)について」で用いたスライド

参加者の声

オンライン講座終了後に開催したアンケートでは、参加者の方から、以下の前向きなお声が寄せられました。

・とても勉強になりました。パワーナップ今後検討してみたいと思います。
・有益な内容の講義をありがとうございました。
・効果的な昼寝のポイントが知れて良かった。
・夜勤者に対する内容があったのでありがたいです。

さいごに

今回のオンライン講座では、ピンポイントな悩みにアプローチするべく、Q&A講義を行いました。
皆さんとても積極的に抱えている悩みや課題を共有してくださり、その課題に対する意見もたくさんいただきましてありがとうございました。
皆さんの睡眠に対する熱意が非常に感じられた時間となり、講師としてもとても楽しかったです。
心よりお礼申し上げます。
今後も活気のある講座にできるよう努めてまいりますので、ご参加をお待ちしております。

第1水曜日に開催中!無料のオンライン講座

ドクタートラストでは、毎月第1水曜日に無料のオンライン講座を開催しています。
会社の人事担当者、衛生管理者、産業保健スタッフの方であれば、どなたでも参加いただけます。
詳細は、以下リンクよりご覧ください!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

笹井裕介産業保健部 看護師・精神保健福祉士

投稿者プロフィール

大学卒業後、精神保健福祉士として、精神科クリニックで心理相談、生活相談を担当。その後、看護師資格を取得し病院勤務となる。呼吸器内科・腎代謝科で従事し、ターミナル(終末期)や慢性期の患者さんと関わる。病院勤務を通して、予防医学に興味を持ち、株式会社ドクタートラストに入職。
現在は、電話相談窓口でのハラスメント・メンタル・健康相談対応、企業の人事担当者への提案やコンサルティングを行っている。
【保有資格】看護師、精神保健福祉士、公認心理師
【ドクタートラストのサービスへのお問い合わせはこちら】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

この著者の最新の記事

関連記事

解説動画つき記事

  1. 【動画あり】改正育児・介護休業法の概要と背景を専門家が解説!

一目置かれる健康知識

  1. 【保育士が直伝】慣らし保育を早く終える子は、登園時の保護者の行動が違う!
ページ上部へ戻る