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副業OK企業は8割突破!経団連「副業・兼業に関するアンケート」から読み解くこれからの働き方
- 2022/12/28
- ワークライフバランス, 働き方改革
YouTubeなどのウェブ広告で「副業」や「兼業」といったワードを目にする機会が増えたように思います。
少し前まで副業・兼業と聞くとフリーランスのエンジニアさんや、個人事業主の方の働き方というイメージだったのですが、2022年10年に経団連が公表した「副業・兼業に関するアンケート調査結果」によると、83.9%の企業ですでに兼業・副業を「認めている」または「認める予定」と判明しました。
今回は、「副業・兼業に関するアンケート調査結果」(以下、本アンケート結果)をわかりやすく解説します。
企業で副業・兼業を認める推移
これまで日本企業では終身雇用制度が基本とされてきましたが、労働人口の低下や転職が一般的になってきたことから、いよいよ制度の終焉を迎えていると言われています。
政府の推奨する「働き方改革」やコロナ禍のリモートワークに伴う「活用できる時間の増加」が労働者の働き方やプライベートを重視する意識変革につながっているのは間違いないでしょう。
アンケートの図を見ていくと、2020年以降の数値が爆発的に伸びていることがわかります。
2020年までの副業・兼業の認可は1%~2%と緩やかに伸びていたのですが、2020年50.6%から2021年60.9%、2022年83.9%と、10%~23%と大幅に推移しています。
図を見ても、2019年12月初旬に始まったコロナパンデミックによる働き方の変化が要因になっていることが明らかになります。
副業・兼業を認めることによるメリット・デメリット
では、企業が副業・兼業を認めることによる効果は何があるのでしょうか。
以下は、社外での副業・兼業を認めている企業146社が回答したその効果です。
・ 多様な働き方へのニーズの尊重(43.2%)
・ 自律的なキャリア形成(39.0%)
・ 本業で活用できる知識・スキルの習得(18.5%)
・ 人材の定着(13.7%)
・ セカンドライフへの関心の高まり(13.0%)
・ 社内での新規事業創出やイノベーション促進(11.6%)
・ 副業・兼業で習得した知識・スキルの展開による組織の生産性向上(10.3%)
現在副業を実際に行っている方は30代~50代の方が多いと言われています。
まさにプライベートでは結婚や出産などで収入増加を求めてキャリアアップ転職を考える時期でもあり、また企業から見ても役職が上がり、リーダーとしての役割を期待する時期でもあります。
副業をすることで労働者はスキルの習得・収入が上がり、企業は高スキル人材の獲得・人材の定着を狙えるwin-winの関係が構築できるとも言えます。
ただ、オーバーワークになってしまうと「二兎を追う者は一兎をも得ず」の結果になる可能性もあるため、副業を検討している人は自己管理が必須スキルとなっていきそうですね。
過渡期をむかえて
副業・兼業が認可され始め、柔軟な働き方が過渡期だからこそ課題は山積みですが、双方にとってのメリットを活用できるよう、徐々に管理体制が整えられていくのではないでしょうか。
また、経団連のアンケート結果からも兼業OKな企業の多くは常用労働者数5,000人以上企業が多く含まれていることから、大企業ほど労働者から求められる項目になっていることが考えられます。
今後も副業への意識の高まりは続くものと思われます。
メリット・デメリットを考慮しつつ、自身をスキルアップし収入源を複数持つことができるようになることが今のサラリーマンにとっての理想の働き方かもしれません。
<参考>
一般社団法人日本経済団体連合会「副業・兼業に関するアンケ―ト調査結果」