【2022年から】新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンの同時接種が可能になりました!

新型コロナワクチンの4回目の接種券が自治体から届いたという方も多いのではないでしょうか。
また、今年もインフルエンザワクチンを接種する時期がやってきました。
今回は、ワクチンの同時接種が可能となったため、具体的な接種方法や接種の際の留意点などを詳しく解説していきます。

新型コロナとインフルエンザのワクチンは同日でも接種できます

新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンとの同時接種について、2022年7月22日の厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会)の議論にて、単独で接種した場合と比較して、有効性や安全性が劣らないという報告等を根拠に、同時接種の実施が可能となりました。
また、2022年の秋からオミクロン株対応ワクチンの接種が開始されていますが、従来の新型コロナワクチンと同様に、インフルエンザワクチンとの同時接種が可能です。
一般的にワクチンは、接種から2週間空けて次のワクチンを接種する必要があるものが多いですが、今回の同時接種では、新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンの間隔に関する規定がなくなったので、一定の期間を空けずに接種することが可能です。
同日に接種しても、1日空けても、2日空けても、15日空けても大丈夫です。

同時接種の際の留意点

同時接種ができるといっても、「本当に同日に打って大丈夫?」と不安になる方もいらっしゃるかと思います。
今まで新型コロナワクチンの副作用が強かった方は、4回目のワクチンもその可能性があるので、インフルエンザワクチンを先に打って、新型コロナワクチンを接種するというように順序を考えてもいいでしょう。
ご自身の体調や仕事のスケジュールなども考慮して接種日の調整をしてください。
また、新型コロナワクチンと、インフルエンザワクチン以外のワクチンについては、現時点で確実な安全性が得られていないため、同時接種はできません。
互いに、片方のワクチンを受けてから2週間経てば接種できます。

今年は新型コロナとインフルエンザの同時流行の可能性が高い

この2年間「毎冬同時流行があるのでは?」と報道がされ、結果的にインフルエンザの流行がほとんどありませんでしたので、「また今年も大丈夫でしょ」と思う方も多いかもしれません。
確実な予測ができないのが現実ですが、起こり得るリスクに備えておくに越したことはありません。
もし同時感染したら重症化するリスクも高まります。
専門家会合では、これからの半年間で新たな新型コロナウイルスの感染拡大と季節性インフルエンザの流行が起きる可能性は「極めて高い」といいます。
また、日本感染症学会は「この2年間は国内でのインフルエンザ流行がなかったために、社会全体でインフルエンザの集団免疫が低下していると考えられる。ひとたびインフルエンザの感染が広がると、小児を中心に大きな流行となる恐れがある」と指摘しています。
さらには、2022年10月11日から水際対策が大幅に緩和され、入国制限がほぼコロナ前に戻ったこともあり、今後海外からの旅行者から国内にインフルエンザが持ち込まれる可能性も高くなります。
これらのことから、できる限り新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンの両方を接種し、これからの季節に備えることが非常に大切です。
ご自身の健康はもちろん、周囲の大切な人のことも考え、引き続き感染対策とワクチン接種を実践していきましょう。

<参考資料>
厚生労働省「新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンの同時接種の有効性・安全性」

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中村 有紀株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

行政や健診センターにて幅広い年代の方々と関わる中で、働く世代の健康づくりの難しさを痛感すると共にその重要さを感じ、現在は産業保健師として活動しています。
仕事で忙しくご自身の健康に目を向ける機会が少ないという方々にも、役立つような健康情報を分かりやすくお届けしてきたいと思います。
【保有資格】看護師、保健師、第一種衛生管理者、人間ドック健診情報管理指導士
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