世界共通の17の目標「SDGs」あなたは知っていますか?

世界共通の17の目標「SDGs」あなたは知っていますか?

突然ですが、「SDGs(エスディージーズ)」を皆さんはご存知でしょうか?
Sustainable Development Goals の略で、和訳すると「持続可能な開発目標」です。
SDGsは、2015年9月に国連が開催したサミットで決められた、2016〜2030年の間で国連加盟国196ヵ国が取組むべき17の目標のことで、より良い世界するための国際目標なのです。
しかし、日本での認知度は27%と他国と比くらべて非常に低いです。(2019年朝日新聞社調べ)
今回は、SDGsの17の目標、企業としてSDGsを取り組むための手順、17の目標の中の1と2を詳しく説明し、私たちが取り組めることをわかりやすく解説します。

17の目標

17の目標は、さらに具体的にした169のターゲットから構成されており、誰ひとり取り残さないことを目指して先進国と途上国が一丸となって達成することを目指しています。

1 貧困をなくそう
2 飢餓をゼロに
3 すべての人に健康と福祉を
4 質の高い教育をみんなに
5 ジェンダー平等を実現しよう
6 安全な水とトイレを世界中に
7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8 働きがいも経済成長も
9 産業と技術革新の基盤をつくろう
10 人や国の不平等をなくそう
11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさも守ろう
16 平和と公正を
17 すべての人にパートナーシップで目標を達成しよう

引用元:国際連合広報センター「SDGsポスター(17のアイコン 日本語版)」

これからSDGsを企業として取り組むために

・ GRl
・ UNGC(国連グローバル・コンパクト)
・ WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)

この3団体が共同作成した持続可能性を企業の戦略の中心に据えるためのツールと知識を提供する企業向けの導入指南書「SDGCompass」の中に記載されているSDGsを企業のビジネスに導入する際の5つのステップを紹介します。

ステップ1:SDGsを理解する
SDGsについて知り、企業活動にとってSDGsがもたらす機会と責任を理解することが大切です。

ステップ2:優先課題を決定する
SDGsがもたらす機会や課題を活かすため、各企業の優先課題の所在を明らかにすることにより、取組みの重点化を図ります。

ステップ3:目標を設定する
目標の設定は、ステップ2で説明した影響評価および優先化の結果を土台にしたものであり、達成度を高める上で不可欠です。

ステップ4:経営へ統合する
目標設定の結果、各企業の戦略的優先課題のひとつひとつについて、具体的なKPI(重要業績評価指標)と目標の設定を終えているされます。
こうした目標への取組みに向けて、持続可能性を中核事業に統合し、ターゲットをあらゆる部門に組み込むことが根本的に重要です。

ステップ5:報告とコミュニケーションを行う
企業の持続可能性に関する情報開示はここ10年の間、利害関係者による情報要求とともに劇的に増加しました。
各企業が企業の利害関係者のニーズを把握してこれに応えるために、SDGsに関する進捗状況を定期的に報告しコミュニケーションを行うことが重要です。

SDGsを企業に取り入れようと思っている担当者の方々は5つのステップに沿って活動を進めることを推奨されています。
更に詳しい情報は下記のSDG Compassを参考にしてみてください。

「SDG Compass SDGsの企業行動指針—SDGsを企業はどう活用するか—」

目標別に詳しくみてみましょう!

1 貧困をなくそう

世界の貧困率は2000年以降、半分以下に低下したものの、開発途上国では1ドル90セント(日本円で約200円)の国際貧困ライン未満で暮らしています。

また、貧困とは、単に所得と資源がないことではなく、飢餓や栄養不良、教育、その他基本的サービスへのアクセスの制約、社会的差別と排除、さらには意思決定への不参加など、数多くのかたちを取って表れます。

ターゲットには、

●2030年までに、現在1日1.25ドル未満(日本円で約135円)で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。
●各国において最低限の基準を含む適切な社会保護制度及び対策を実施し、2030年までに貧困層及び脆弱層に対し十分な保護を達成する。

などがあります。

日本を始め、多くの国が貧困をなくす取り組みとして所得格差を無くすための活動をしています。
そして、貧困をなくすために企業や私たちにひとりひとりにできることはなんでしょうか?

例えば、NGOやNPO組織や募金をし活動支援をしたり、フェアトレード商品を購入したり、方法はたくさんあるのでできることからでも取り組みを始めてみましょう!

2 飢餓をゼロに

現在、世界人口の9人に1人(8億18億1,500万人)が栄養不良に陥っています。
また、栄養不良が原因の5歳未満死亡率は世界的には徐々に減少しているものの年間300万人います。
またアフリカ地域では増加している現状もあります。

ターゲットには

●2030年までに、飢餓を撲滅し、すべての人々、特に貧困層および幼児を含む脆弱な立場にある人々が一年中安全かつ栄養のある食糧を十分得られるようにする。
●2030年までに、持続可能な食糧生産システムを確保し、生産性および生産の向上につながるレジリエントな農業を実践することにより、生態系の保全、気候変動や極端な気象現象、干ばつ、洪水その他の災害への適応能力向上、および土地と土壌の質の漸進的改良を促す。

などがあります。

飢餓をゼロにするために、企業や私たち一人ひとりにできることはなんでしょうか?

飢餓のない世界を目指して活動する国連の食料支援機関WFPによる世界全体の食糧支援量は320万トンあります。
しかし日本では、年間約646万トンの食品ロス(食品使用料に対する食べ残し廃棄量、過剰除去量、賞味期限切れ等で直接廃棄された食品量の合計)があるのです。
国民1人1日当たりにすると139g(お茶碗約1杯分)に相当する割合で食品を廃棄していることになります。
世界の食料支援量の2倍の量の食品を日本では廃棄しているのです。

また、食品ロスの増大は環境負荷を増大させます。
取組みを始める前に、まずこの様な食品ロスの現状があることをしっかり理解することが大切です。

企業のみなさんは、社内の掲示板などで周知することから初めてみてはいかがでしょうか?

また、国では食品ロス削減のために食品ロス削減国民運動(NO-FOODLOSS PROJECT)を展開しています。
食品ロス削減国民運動のロゴマーク(ろすのん)は農林水産省に申請すれば承認次第使うことができ、企業でも活用して事業を進めることもできますので、ぜひご検討ください。

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宮野 友里加株式会社ドクタートラスト 管理栄養士

投稿者プロフィール

年間100人以上の特定保健指導、ダイエットサポートを食事面、運動面から行う管理栄養士。
食事に関するアドバイスはもちろん、自分自身がデスクワークを始めてから悩まされている「肩こり・腰痛」「目の疲れ」の予防、改善方法についてもセミナーや執筆活動を通して積極的に情報提供している。
目標は「働く世代の方々にとってが管理栄養士が身近な存在になること」
【保有資格】管理栄養士
【ドクタートラストの特定保健指導サービス詳細はこちら】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼、リリース送付などはこちらからお願いします】

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