東日本大震災から今月で5年が経ちます。
震災直後は地震への備えを再整備した企業が多くありましたが、月日が経つごとに防災への意識が低くなってきたと感じることはありませんか?
日中は職場で仕事をされている人が多いと思われます。
職場で地震に遭遇したことを想定し、企業内での対策や準備を考えてみましょう。
キャビネットなどの安全対策
過去の大震災で被害に遭った方の負傷原因としては、最も多いのが「倒れてきた家具の下敷きになったり、割れた窓ガラスの破片でケガをした」ケースといわれています。
【対策】
(1)書類棚など背の高い家具は固定グッズを使って転倒しないようにする。
(2)テレビやオーディオなど重たいものも、固定用吸着ジェルを使って固定する。
(3)避難経路の確認を事前に行い、地震の時に塞がれたり、割れたガラスや物が落ちてこないようにする。
避難用品や防災バッグの準備
避難時に頭を守るためのヘルメット、明かりがなくなった場合に備えての懐中電灯が必要になります。
また大きな地震がくると、水道・電気・ガスといったライフラインが遮断され、しばらく避難生活を余儀なくされる場合があります。
最低限必要なものも防災バッグに入れて備えておきたいものです。
防災に備えて水や食料、薬などを備蓄されているかもしれませんが、消費期限は定期的に確認しましょう。
乾電池なども時間が経ちすぎると使えないこともあるため、定期点検が必要です。
帰宅時の注意
災害が起きると、公共交通機関がマヒしてしまうことが考えられます。
そのため電車やバスなどの公共交通機関を使って家に向かう被災者は、帰宅することが難しくなり帰宅困難者となる可能性があります。
帰宅には大変時間がかかる場合も想定されるため、家族の安否を確認した後、帰宅するのは状況が落ち着いてからにする方が良いケースもあります。
徒歩で帰宅をする場合に備えて「帰宅支援マップ」等を使い、職場から自宅への安全なルートや最短ルートを確認しておきましょう。
家まで長時間かかることも考えられますので、帰宅ルート内にある「災害時帰宅支援ステーション」をチェックしておくと安心です。
地震はいつ起こるか予測ができないため、常日頃からの準備が重要となってきます。
改めてこの機会に、企業で地震への対策と準備を検討してみましょう。
参考資料
東京消防庁「職場の地震対策」http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-sidouka/office-earthquake/