働き方が変わる!通勤が変わる!鉄道事業者のさまざまな施策

働き方が変わる!通勤が変わる!鉄道事業者のさまざまな施策

新型コロナウイルス感染症により望む望まざるにかかわらず、私たちの働き方は大きく変わりました。
2021年に公表された「令和2年度のテレワーク人口実態調査結果」でも、2020年度のテレワーク実施者割合が前年度の9.8パーセントから19.8%へと倍増しているのがわかります。

働き方の変化は、通勤スタイルへも影響を及ぼしています。
在宅勤務を実施すれば当然、「通勤」そのものがなくなりますし、在宅勤務と出勤勤務を組み合わせる働き方の場合には「通勤定期券」を持たず、きっぷ、あるいはIC乗車券を利用し都度購入に変化した人もいるでしょう。
また、出勤勤務を継続している方であったとしても、ラッシュを避けた時間帯での通勤が企業から要請されている例もあります。

こうした通勤スタイルの変化を受け、鉄道事者側も2021年3月ごろより新たな施策を展開し始めましたので、ご紹介したいと思います。

週に数回出勤する人向け

まずは出勤勤務と在宅勤務を組み合わせている人向けのサービスです。

以前であれば、10回分の運賃で11回分のきっぷが変える「回数乗車券」の利用が一般的だったと思いますが、最近では以下のようにICカードと絡めたサービスが増えています。
従業員にICカードを貸与している企業にもおすすめです。

◇リピートポイントサービス(JR東日本)

リピートポイントサービスは、JR東日本が2021年3月1日に始めたサービスで、JR東日本のICカード「Suica」の利用が前提となります。
サービス内容は、同じ月のなかで、同じ運賃の区間を10回利用すると、運賃1回分がポイント還元されるというものです。

たとえば、5月中に5日出勤したとすれば、同一運賃区間を10回利用したことになり、6日目の往路はポイントで乗車ができます。
さらに、11回目以降については、乗車の都度、運賃10%相当分が還元されます。

◇ICOCAポイント(JR西日本)

ICOCAポイントは、JR西日本が以前より提供しているサービスです。
このうち今回ご紹介するのはICOCAポイントのうち「利用回数ポイント」です。

しくみは前述のリピートポイントサービスと似ており、同じ月のなかで、同じ運賃の区間を10回利用すると、運賃1回分がポイント還元されるというものです。
また、同サービスは2021年10月以降、ポイント還元率が15%に引き上げられます。

ラッシュを避けて毎日出勤する人向け

続いては、毎日出勤する人向けのサービスです。
通勤定期券を使いながらも、お得なサービスが受けられます。

◇オフピークポイントサービス(JR東日本)

オフピークポイントサービスは、JR東日本が2021年3月15日に始めたサービスです。
首都圏エリアのSuica定期券利用問が、ピーク時間帯の前(早起き時間帯)に入場した場合は15ポイント、ピーク時間帯の後(ゆったり時間帯)に入場した場合は20ポイントが還元されます。
早起き時間帯、ゆったり時間帯は各駅によって異なりますので、事前に調べておきましょう。

◇東西線オフピークプロジェクト(東京メトロ)

首都圏の地下鉄路線、東京メトロ東西線はもともと非常に混雑する路線で、2007年よりオフピーク促進に向けた取り組みを行ってきました。
2020年4月1日からは「東西線オフピークプロジェクト」として、東西線西船橋~門前仲町、東西線と乗り入れを行っている東陽高速線東葉勝田台駅~東海神駅から通勤する人向けに、ポイント付与サービスを実施しています。

具体的には、通勤ラッシュ前を2段階に分け、朝早いほうから「ゴールドタイム」「シルバータイム」として、それぞれメトロのポイント「メトポ」をそれぞれ25ポイント、15ポイント付与、また通勤ラッシュ後を「ブロンズタイム」としてメトポ10ポイントを付与します。

混雑率は各社が公表している

ここまで紹介してきたように、通勤スタイルの変化に伴い、鉄道事業者側もさまざまなサービスを打ち出しています。
もしご自身に合うもの、企業で活用できそうなものがあればぜひ参考にしてください。

また、鉄道事業者側では駅や路線の混雑具合を公表しています。
密を避けて通勤するうえで、ぜひ参考にしてみてください。
普段自分が乗っている時間帯が「混雑率のピークだった!」なんて気づきがあるかもしれません。

<参考>
・ JR東日本「オフピーク通勤などの通勤スタイルに合わせた新サービスについて」
・ JR西日本「ICOCAポイントサービスの拡充及びICOCAエリア内の「普通回数乗車券」の発売終了について」
・ 東京メトロ「東西線オフピークプロジェクト」

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蜂谷未亜株式会社ドクタートラスト 編集長

投稿者プロフィール

出版社勤務を経てドクタートラストに入社。産業保健や健康経営などに関する最新動向をいち早く、そしてわかりやすく取り上げてまいります。
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼、リリース送付などはこちらからお願いします】

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