世界幸福度ランキングから見る日本の課題
- 2017/4/5
- 雑学
先日、「世界幸福度報告書2017」が発表されました。
この報告書には、誰もが一度は耳にしたことのあるであろう最新の「幸福度ランキング」についての記載があります。
最新のランキングによると、前年トップのデンマークを抜いてノルウェーが1位となりました。
続いてデンマーク、アイスランド、スイス、フィンランド……と北欧諸国が続きます。
ちなみに日本は155か国中51位。
こう聞くと順位は高めのように感じますが、他の先進国はアメリカ14位、ドイツ16位、フランス31位ですので、2016年の53位から2つ順位をあげてはいますが、未だ日本の順位はなかなかに低いようです。
そもそも幸福度ランキングとは?
そもそも幸福度ランキングとは、何を基準に決めているのでしょうか。
国連の幸福度判断基準として、以下のような項目があげられています。
・国民1人当たりの国内総生産(GDP)
・健康寿命
・政府や企業における自由度、汚職度
・社会的支援
・人生選択の自由度
・寛容さ(過去1か月の間にチャリティ等に寄付をしたことがあるか等)
「健康寿命」と聞くと日本の順位はもっと上でもいいのではないかと考えますが、上位諸国とくらべますと、圧倒的に「社会的支援」と「寛容さ」が低いのです。
特に「社会的支援」が今後の日本の課題となるのではと思います。
日本の課題は「社会的支援」の少なさ?
私にはノルウェー留学経験があるため、今回の幸福度ランキングの結果と「社会的支援」の差にはとても納得感があります。
北欧諸国の欠点といえば、高い税金だと思いますが、これらは「社会的支援」として国民にしっかりと還元されています。
たとえば、ノルウェーは大学までの学費が無料ですし、医療費も無料。
怪我等で働けなくなっても収入は保証されます。
留学生の私は、上記のような恩恵にはあまりあずかれませんでしたが、税金が高くても、特に文句も言わず日々を楽しく過ごすノルウェーの人々を見たら上手にまわっているのだな、と感じたものです。
日本は今後、消費税率が10%になる予定です。
税金が高くなるのはしかたないことかもしれませんが、取るだけ取って還元は特にされない、というような状況にならないよう祈るばかりです。
(もしそうなったら幸福度ランキングの順位はどんどん下がるでしょう…)
ネガティブなことばかりお話ししてしまいましたが最後に日本在住の知人のノルウェー人が言っていた言葉をご紹介します。
「あなたはなぜ、幸福度1位のノルウェーから51位の日本に来たのかとよく聞かれるけど、答えは1つ! 私にとって日本が一番「幸福」を感じる国だから!」
もちろん感じ方は人ぞれぞれです。
日本も長所はもっと伸ばし、短所を克服していけばいつかは幸福度1位の国になれるかもしれませんね!