熱中症は労災になる?

ついに梅雨がスタートしました。
雨が多くジメジメしたこの時季を苦手な方は多いのではないでしょうか?
梅雨が明ければ夏になり、今度は猛暑の日々が待っています。
営業職の方々や現場作業職の方々には猛暑のなか、汗だくになりながら仕事をする日々の始まり。
そんな季節に注意しなければならないのが、熱中症です。

そもそも熱中症とは?

熱中症とは、本来、人間が持っている体温調整機能が乱れ、体内にこもった熱を急激に汗をかき、体が勝手に調整しようとしている状態。
急激に汗をかくので、体内の水分、塩分が奪われてしまい、全身に悪影響が広がり、めまい、けいれん、頭痛、吐き気等を及ぼしてしまうことをいいます。
夏場に発症しやすいといわれていますが、原因は、気温が高く、強い日差しのため、体内に熱がこもりやすいからです。
外回りの機会が多い営業職の方や現場で作業員の方等、外出をしているだけで発症確率は上がります。
外出中に熱中症にかかってしまったら、労働災害の範囲内なのでしょうか……。

熱中症って労災範囲?

そもそも労働災害とは、労働者が労務に従事したことによって、被った負傷、疾病、死亡等を指します。
労働災害は下記2つに大別できます。

業務災害:労働者の業務上の負傷、疾病、障害、死亡
通勤災害:労働者の通勤途上の負傷、疾病、障害、死亡

労働災害の認定基準は以下の通りです。

1. 仕事をしている時間や場所に明確な原因があること
2. その原因が体に及ぼした影響や時間から熱中症との間に因果関係があること
3. 仕事に関係ない他の原因によって発症したものでないこと

上記3点を満たしていれば、労働災害に認定されます。
そもそも会社は労働者に対する安全配慮義務や、労働安全衛生法上の義務、つまり熱中症対策を行うという義務が生じます。

過去の事例

過去に以下のような事例があります。
それは、土木作業員が炎天下で作業中に熱中症で倒れてしまったケースです。
このケースでは、労働災害認定を受けており、会社は従業員に対する支払義務が課されています。
熱中症の予防としては、こまめな水分補給に限ります。
営業職の方々や現場作業職の方々は水分補給を意識して、しっかり水分を取り、猛暑の夏場を乗り切りましょう!!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

杉山敏之株式会社ドクタートラスト

投稿者プロフィール

人生で一番多くの時間を費やす「働く」という行為が少しでも有意義になるように、「いかに元気に過ごすか」をテーマに少しでも意義のある情報をお届けできればと思っています。「企業」と「労働者」双方に必要とされ、生産性の向上へ貢献できるよう努めてまいります。
【保有資格】健康経営アドバイザー
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼、リリース送付などはこちらからお願いします】

この著者の最新の記事

関連記事

解説動画つき記事

  1. 【動画あり】2022年6月施行「改正公益通報者保護法」を専門家がわかりやすく解説!退職者や役員も保護対象になる⁉

一目置かれる健康知識

ページ上部へ戻る