人生100年時代、あなたは何歳まで働きますか?
- 2019/7/18
- 働き方改革
「人生100年時代」という言葉最近良く耳にしますね。
健康寿命を伸ばすことが今後のキャリア形成においてとても大事なポイントになります。
政府も2019年5月15日、「未来投資会議」を開き、高年齢者の継続雇用を現在の65歳から希望者に関しては、70歳まで働けるように方針を固めました。
現行の高年齢者雇用安定法では?
高年齢者の雇用に関して、高年齢者雇用安定法(高年齢者等の雇用の安定等に関する法律)があり、概要は以下の通りです。
1 定年は「60歳以上」と定める
従業員の定年は「60歳以上」としなければなりません。
2 高年齢者雇用確保措置を設ける
定年を65歳未満に定めている企業では、雇用する高年齢者が「65歳まで」安定して働けるように、下記のいずれかの措置を実施しなければなりません。
a 定年を65歳まで引き上げる。
b 65歳までの継続雇用制度の導入(雇用形態を変えて再雇用)
c 定年の廃止
3 中高年齢者の再就職援助
事業主は、解雇等により離職が予定されている45歳以上65歳未満の従業員が希望する場合、再就職の援助に関して必要な措置を実施しなければなりません。
70歳までの雇用に関して、企業に努力義務
また、希望する高齢者に関して、70歳まで働けるように方針を発表しました。
方針は下記7項目となります。
① 定年を70歳まで延長
② 70歳までの継続雇用制度の導入(雇用形態を変えて再雇用)
③ 定年の廃止
④ 他企業への再就職支援
⑤ フリーランスで働くための資金提供
⑥ 企業支援
⑦ NPO活動などへの資金提供
(※①~③は上記2に該当)
メリット・デメリット
雇用を70歳まで引き上げることで、どのようなメリット・デメリットが発生するのでしょうか。
メリット
・ 人手不足の解消
・ 年金制度の安定
・ 年金以外での収入
・ 健康維持/生きがいにつながる
(デメリット)
・ 最新の企業設備等について再教育の必要性
・ 人件費が高騰し、新卒者の募集数が減少する可能性
・ 給料が下がるケースが多い
仮に上記方針が採用された場合、70歳の継続雇用は世界的にみて、先進国でも日本だけの制度ではないでしょうか。
上記メリット・デメリットは、国・企業・労働者個人でそれぞれの立場で違ってくるでしょう。
まず大切なことは、いくつになっても働き続けることができるように、健康寿命を伸ばすことが、今からできる準備なのかもしれません。
<参考>
厚生労働省「高年齢者の雇用」
首相官邸「未来投資会議(第27回)配布資料」