
梅雨の時期、気圧や湿度の変化が身体や心に大きな影響を与えることをご存知でしょうか?
「なんとなく体調が悪い」「頭が痛い」「気分が沈む」と感じることが多くなる6月、実はこれが「気象病」のサインかもしれません。
気象病とは、天気や気圧の変化によって引き起こされる体調不良を指します。
梅雨の時期に増えるこの症状について、気象病の原因や対策を詳しくご紹介します。
気象病とは?梅雨に増える「天気に左右される心身の不調」
気象病は温度や気圧、湿度といった天候の変化が原因で、心身に不調を感じる症状の総称です。
梅雨の時期は低気圧が多く、湿度も高いため、特に体調不良を感じやすい時期です。
気象病の主な原因は、気圧や温度の変化による自律神経の乱れです。
自律神経は、体内のさまざまな機能を調整している重要な役割を果たしており、天気が急に変わるとこのバランスが崩れやすくなります。
気圧が下がると、内耳の感覚が変化し、身体がそれを補おうとして自律神経に負担がかかります。
その結果、頭痛や肩こり、めまい、倦怠感、眠気など、さまざまな不調が現れることがあります。
注意すべき症状のサイン
気象病でよくみられる症状には以下のものがあります。
頭痛:低気圧により脳の血流が変化するため、頭痛が発生することがあります。
めまい・ふらつき:気圧が低下すると、耳の中の圧力が変化し、めまいが起こりやすくなります。
痛みや浮腫み:湿度の変化や気圧の影響で、水分が血管外に押し出され浮腫みが起こることがあります。また、痛みの物質が産生されることで関節の痛みなどの症状が起こることがあります。
倦怠感・疲れやすさ、気分の落ち込み:自律神経が乱れることで、体がだるく感じることがあります。また、気分の落ち込みや集中力・注意力の低下などを起こすことがあります。
天気の変化に注意し、症状がひどくなる前に対策を取ることが大切です。
自律神経を整えるための生活習慣
気象病を予防するためには、自律神経を整えることが大切です。自律神経を整えるためには、生活習慣を見直すことが効果的です。
1. 規則正しい生活を心がける
毎日同じ時間に起き、同じ時間に寝ることで、自律神経のバランスが整いやすくなります。
仕事などで忙しいと生活のリズムが乱れがちですが、睡眠の質を高めるために、早寝早起きを心がけましょう。
2. リラックスする時間を作る
忙しい日常生活においても、一息つける時間を作ることが大切です。
ストレッチや深呼吸を行うことで、副交感神経を刺激し、リラックス状態を作り出すことができます。
睡眠前にはぬるめのお風呂に入ると、体温が適切に下がり、寝付きが良くなります。
3. バランスの良い食事
自律神経を整えるためには、3食バランスの取れた食事を取ることが効果的です。
また、トリプトファンやタンパク質、ビタミンB6を含む食品などを積極的に取ることもおすすめです。
具体的には、バナナや魚類・脂身の少ない肉類、大豆製品などがあります。
4. 適度な運動
軽い運動を日常に取り入れることで、身体が健康的に保たれ、自律神経のバランスも整いやすくなります。
ウォーキングやヨガ、軽いジョギングなどがオススメです。
梅雨時期には屋内でもできる運動を積極的に取り入れましょう。
気象病とどう付き合う?日常生活での工夫
気象病は完全に予防することは難しいですが、日常生活の中で対策を取ることで、症状を軽減することが可能です。
気象病対策アプリを活用する
最近では、気象病に特化したアプリなどもあります。
気圧の変化による不調を予測し、ユーザーに通知を送る機能があります。
これにより、早めに対処することが可能です。
天気予報をチェックする
天気予報をこまめにチェックし、気圧や湿度の変化を予測することで、事前に準備ができます。
たとえば、気圧が降下する前に軽くストレッチをしたり、湿度が高い日はエアコンで室内の湿度を管理したりするなど、事前に対策をすることも症状の緩和につながります。
医療機関への受診
症状がひどく、仕事などの日常生活に支障が出ている場合は、受診をして医師に相談することも重要です。
適切な治療を受けることで、症状の軽減が期待できます。
まとめ
梅雨の時期に増えることが多い気象病は、気圧や湿度の変化によって引き起こされる体調不良です。
頭痛やめまい、肩こり、気分の落ち込みなど、さまざまな症状が現れるため、早めに対処することが大切です。
自律神経を整えるための生活習慣や、気象病対策アプリを活用することで、体調管理をしっかり行い、梅雨の不調を乗り越えましょう。
<参考>
・日本気象協会「気象病とは」