いよいよ本州でも梅雨入りが間近に迫り、じめじめと湿度の高い日や曇り空で気分が晴れない日も出てくるようになってきました。
5月の大型連休明けて、仕事と休日のリズムを少しずつ取り戻しておられる方も多いのではないでしょうか?
何となく体がすっきりしないこともありますが、梅雨をうまく乗りこえると、夏を爽やかに迎えることができ、生活リズムを整えるきっかけにもなります。
今回は、梅雨の時期におススメの食事や飲み物を解説します。
体調を整えていくため、どんな食事がおすすめ?
追加したい「酢の物」
梅雨時期は食品も腐りやすく、調理にも気をつかう時期ですね。
まずは触感を爽やかなものにするため、酸味のある食品を取り入れることをお勧めします。
食事に酢の物を一品加えると、栄養バランスも整います。
外食では小鉢がついている定食を選ぶ、コンビニエンスストアで麺類などを買うときは、一品料理や副菜を一緒に購入すると良いですね。
三杯酢、リンゴ酢、黒酢などさまざまな種類のお酢がスーパーなどでは売られていますので、自分の好みのあったものを使用しましょう。
甘味はビート糖、きび糖で
また、お酢にお砂糖を入れて少し甘味のある味付けにすると、お酢のツンとしたとがった感じがまろやかなになり、食事が進みます。
白砂糖よりも黒砂糖や穀物からできているビート糖、きび砂糖など、できるだけ精製されていないものを使用すれば、体にはさらに優しくなります。
というのも、精製されていない物のほうが、栄養価も高く、体に吸収もされやすいという特性があり、消化する内臓器官に負担が少なく、糖吸収もより緩やかになるためです。
食事で栄養が摂れないときは?
隠れ脱水に要注意
梅雨時期のじめじめで食欲が進まず、食事でうまく栄養を摂れないない時には、飲み物でも構いません。
黒酢の飲料などでも良いですし、果物系の飲料、ゼリー飲料などもお勧めです。
また、梅雨時の季節、意外に見落とされがちなのが「隠れ脱水」です。
暑い日は30度台手前の気温になったり、涼しい日は16度から18度前後だったりと朝夕の寒暖差も大きい時期です。
7月、8月になると体が暑さに順応してきますが、まだこの時期は体も暑さに慣れておらず、のどの渇きも感じられない時間帯もあることから、軽い脱水になりやすい時期なのです。
そんなときこそ、飲料やゼリー飲料などを活用いただきたいです。
特に外回りの営業の方や運転して移動されるお仕事などをされている方は、オフィスと外気温とでかなりの温度差がありますので、意識してスポーツドリンク系の飲み物を少しずつ飲んでみてください。
ぬるいのが苦手な方は、凍らせているドリンクを携帯していただくのもひとつの方法です。
「のどが渇く前」を意識
また、作業などに熱中しているとどうしても水分を摂る機会や食事をとるタイミングがずれてしまいがちですね。
筆者が高齢者から相談を受けるうちのひとつが、「隠れ脱水」が起こりやすい時期の食生活です。
畑作業や外の清掃作業をしていて、少し涼しいなと感じる時ほど、水分を摂るタイミングが遅れがちで、「冷や汗が出てきた」、「しゃがみこんでしまうほどの立ち眩みが生じて、こけてしまいけがにつながってしまった」といったご相談をいただきます。
意識して「のどが渇く前にゼリー飲料や水分、少しの固形物を摂る」ことが大切です。
冷たいものと常温どちらがいい?
体内温度に合わせた飲み物を
まだまだ寒暖差が大きく、朝は涼しく長袖が必要だけれど、昼間はギラギラと照り付けるように暑く、衣服も着脱が欠かせません。
飲み物や食事も同じで、昨今マイボトルを持ち歩かれている方も多いかと思います。
そんなときはぜひあえて「ぬるい常温のお茶やお白湯」をお勧めします。
人間の体内は37~38度くらいが平均ですが、内臓の温度と近い常温のものであれば腎臓など消化器系への負担が少なくて済み、体を一定温度に保つことができます。
一方、冷たいものは体内の温度を下げるだけでなく、体内温度が常に低い状態が続くと「冷え性」など別の症状がでてきてしまうこともあります。
さらに、皮膚等の人間の外側に出ている部分の温度調節機能が「冷たい飲み物と外気温のどちらに合わせたらいいのかな?」と混乱してしまい、風邪や体調不良の原因となることがあります。
お茶は「麦茶以外」がお勧め
またお茶の種類はこの時期はあえて「麦茶以外」をお勧めします。
麦は体の内側から熱を取るため、身体を冷やす作用があるためです。
ほうじ茶や十六茶などのいろいろな茶葉が混じったお茶がお勧めです。
筆者は普段はほうじ茶を飲用し、常温かマイボトルには出来立てのお茶を入れて持ち歩くことが多いです。
それぞれの口当たりで飲みやすいものを取っていただきたいです。
お酢と常温(または温い)の飲み物で、体調すっきりと初夏の入り口を乗りきりましょう。