65歳以上の労働者必見!雇用保険法の改正で「雇用保険マルチジョブホルダー制度」が新設されます!
- 2021/11/30
- 法改正
マルチジョブホルダーという言葉をご存知でしょうか。
マルチジョブは直訳すると複数の仕事をすることですが、今回は新設された「雇用保険マルチジョブホルダー制度」についてご紹介したいと思います。
雇用保険マルチジョブホルダー制度について
令和4年1月1日に雇用保険法の改正により、65歳以上の労働者を対象に作られた制度です。
従来の雇用保険制度は、主たる事業所での労働条件が1週間の所定労働時間20時間以上かつ31日以上の雇用見込み等の適用要件を満たす場合に適用され、1週間の所定労働時間が20時間未満である労働者は適用外でした。
しかし、今回新設された雇用保険マルチジョブホルダー制度は、複数の事業所で勤務する65歳以上の労働者が、そのうち2つの事業所での勤務を合計して以下の要件を満たす場合に、本人からハローワークに申出を行うことで、申出を行った日から特例的に雇用保険の被保険者(マルチ高年齢被保険者)となることができる制度です。
要件は以下の通りです。
<適用要件>
・複数の事業所に雇用される65歳以上の労働者であること
・2つの事業所(1つの事業所における1週間の所定労働時間が5時間以上20時間未満)の労働時間を合計して1週間の所定労働時間が20時間以上であること
・2つの事業所のそれぞれの雇用見込みが31日以上であること
また、マルチ高年齢被保険者であった方が失業した場合には、高年齢求職者給付金を一時金で受給することができるようになります。(一定の要件を満たした場合)
基本手当て日額の30または50日分が一時金として支給されます。
ただし申請は任意で申出人が自らハローワークに届出を出す必要があります。
さらに詳しく知りたい方は下記をご確認ください。
★厚生労働省「Q&A ~雇用保険マルチジョブホルダー制度~」★
11月30日は年金の日
厚生労働省では、2014年より「国民一人ひとりが『ねんきんネット』などを活用しながら、高齢期の生活設計に思いを巡らす日」として 毎年11月30日を年金の日として制定されています。
さまざまな啓発活動が行われていますので、下記も併せてご覧ください。
★日本年金機構「令和3年度『ねんきん月間』及び『年金の日』のお知らせ」★
まとめ
高齢期の所得確保を支援するために、もうひとつの年金と言われるiDeCo(個人型確定拠出年金)など、申請も任意なものが増えてきております。
一人一人が取捨選択し自分にとって有益となる制度をどんどん利用していくべきだと感じました。
皆さんも人生100年時代において、老後の生活を豊かにするために改めて年金について考えてみてはいかがでしょうか。
<参考>
・ 厚生労働省「11月30日は『年金の日』です!」
・ 厚生労働省「iDeCoの概要」