新型コロナウイルス感染症について「コロナ慣れ」という言葉もきかれるようになり、私たちの危機感は薄れているのかもしれません。
しかし一方で、身近に迫る感染の可能性について不安を感じない方はいないと思います。
今回は新型コロナウイルス感染症によってどのくらいの方が心理的な影響を受けているのか、厚生労働省が実施した調査の結果をわかりやすく紹介します。
「新型コロナウイルス感染症に係るメンタルヘルスに関する調査」とは
厚生労働省が実施した「新型コロナウイルス感染症に係るメンタルヘルスに関する調査」は、新型コロナウイルス感染症の拡大や行動制限などの対策により、感染に対する不安や行動変容に伴うストレスなど、心理面に多大な影響が生じている可能性があることから、こうした心理面への影響把握を目的としています。
調査結果は2020年12月25日に公表されました。
調査結果
不安を感じている人の割合
調査結果によると、新型コロナウイルス感染症が流行し始めた2020年2月頃や1回目の緊急事態宣言の発令された4月頃とくらべ、8月以降は不安や気分の落ち込みなどが減少傾向にありました。
しかしながら、回答したうち半数近くの方はなんらかの不安を抱えているとのことでした。
不安の解消法
不安やストレスを抱えている人についてその解消方法は、手洗いやマスクの着用といった予防行動が最も多く、次いでインターネットなどでの情報検索があげられました。
家族や友人、少数ではありますが外部の相談窓口に話してストレスを解消された方もいたようです。
手洗いやマスクは基本的な対応策ですが、正しい情報についてしっかりと把握することも重要です。
さらにコミュニケーション不足による不安やストレスも、テレビ電話電話など情報通信機器が普及したおかげもあって、「コミュニケーション0」という事例はほぼない状況と思います。
まとめ
新型コロナウイルス感染症にかかるメンタルヘルスの調査からは、不安は減少しつつも、やはりまだまだ多数の方が不安を抱えている状況ということがわかりました。
解消法でご説明したように、外部の相談窓口に相談される方も増えているようです。
都内の企業ではリモートワークを実施しているところも多く、出社することがなくなり、ひとりでふさぎ込んでしまうという事例も多くあるようです。
「産業保健新聞」を運営するドクタートラストでも相談窓口サービスを提供しています。
新型コロナウイルスに関する相談は非常に多く、リモートワークになったことによるご自身のセルフケアについても多くご相談が寄せられています。
情報通信機器を活用し、家族や友人とコミュニケーションをとりつつ、ご自身のストレス発散方法をみつけ、セルフケアをしていき、新型コロナウイルス感染症の拡大防止につなげるように自覚をもって取り組んでいく必要があります。