プラス一皿で野菜量アップ!

「野菜をたくさん食べましょう」
とはよく聞くものの、実際のところ「どれくらい」「どんなふうに」摂ればいいの? と考える方もいると思います。
今回は、1日に摂りたい野菜の量と、少しでも野菜量をアップさせるための工夫についてお話します。

日本人の現状は?

厚生労働省による平成29年国民健康・栄養調査によると、日本人の野菜摂取量状況の平均は、1日当たり男性は294.5g、女性は281.9gと報告されています。
対して、健康日本21(第二次)で定められた日本人の摂取目標量は350gとなっています。

差は50~60gほどに見えますが、年代別に細かく現状を見ていくと、
20歳代:男性264.9g、女性218.4g
30歳代:男性257.1g、女性232.3g
となっています。

年代が上がるごとに増加する傾向がみられ、20~30歳代では目標と最大で100g以上の差がみられることがわかります。
また、最も摂取量が多い60歳代でも男性318.2g、女性321.7gとなっており、どの年代でも目標量には達していないことがわかります。

どれくらい食べればいいの?

350gといっても、毎食野菜量を測りながら食事をするわけにもいきません。
実際、350gってどれくらいなのか……というのは想像しづらいと思います。
生の状態であれば、一食分(120g)は両手に1杯、加熱した状態なら片手に1杯といわれています。

では、料理の品数で考えてみるとどれくらいになるのでしょうか。
農林水産省による食事バランスガイドでは、野菜・きのこ・いも・海藻などを主に含む「副菜」について、ほうれん草のお浸し、サラダなどの小鉢や小皿に入ったもの1皿で、およそ野菜量70gとされています。
野菜の煮物や野菜炒めといった中皿・中鉢のおかずだとその倍のおよそ140gとされています。
つまり、野菜量350gを食べるには、小鉢だと1日に5皿ほど必要ということになりますね。

皆さんの毎日の食事を振り返ってみてください。
どれくらい野菜を食べることができていますか?

少しでも野菜量アップの心がけを!

毎日小鉢5皿と考えると多く感じられるかもしれませんが、まずは1皿でも品数を増やすところから始めましょう。

例えば、朝ご飯をトーストと目玉焼き、コーヒーで済ませている人はサラダを追加する、お昼の定食では野菜の小鉢がついているものを選ぶなど……
具だくさんのみそ汁も、小鉢一皿分とみなすことができます!
最近では、コンビニの商品にも「一日分の野菜の1/3が摂れる」などといった記載がされていることもありますね。
丼物でも、野菜たっぷりの中華丼を選ぶなど、外食の際にもひと工夫で野菜量アップを図ることができます!

大切なのは、今よりも少しでも野菜量を増やすことです。
まずは1皿、野菜料理を増やしてみましょう!

<参考>
・ 平成29年国民健康・栄養調査(厚生労働省)
・ 食事バランスガイド(農林水産省)

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本多いずみ株式会社ドクタートラスト 管理栄養士/健康運動指導士

投稿者プロフィール

従業員向けセミナーや特定保健指導を通して、食事や運動・生活習慣のアドバイスを行う管理栄養士/健康運動指導士。「楽しく賢く健康になる」がモットー。「見た物のカロリーがだいたいわかる」という特技を持っている。
保健指導の経験を積むなかで、働く環境が心身の健康に及ぼす影響の大きさを実感。個人の食事や運動にとどまらず、組織全体の健康にアプローチができる医療職を目指し、健康経営のアドバイザーも務める。
【保有資格】管理栄養士、健康運動指導士、第一種衛生管理者、健康経営エキスパートアドバイザー
【ドクタートラストの特定保健指導サービス詳細はこちら】
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