働きやすい職場づくりに取り組むことが重要になっています。
ビジネスカジュアルや私服OK、髪形自由、あるいはフレックスタイム制、リモートワークの導入など、従業員一人ひとりが自分にあった働き方ができる制しくみを導入している企業の話を耳にするようになりました。
また、ストレスフリーな職場を目指して、上司、同僚の人間関係が良好になるように配慮している職場も多いかと思います。
職場での働きやすさは、モチベーションの向上や人材の定着を促し、生産性の向上にも大きく寄与するものです。
しかし、その働きやすさが逆に作用し、遅刻やミスが多発する等、生産性を下げる問題を生じさせる温床となっていることはないでしょうか?
小さな罪を見逃すなかれ!割れ窓理論とは
割れ窓理論をご存知でしょうか?
これは環境心理学の理論です。
建物の割れた窓を一枚でも修理することなく、長期間放置しておくと、この地域はきちんと管理されていない象徴となり、次の窓が割れ、ごみの投機や落書きなどの軽犯罪が起こりやすくなります。
住民のモラルは低下し、地域の振興、安全確保に協力しなくなり、犯罪が次々と発生するようになるというものです。
つまり、小さな犯罪を見逃していると、他の軽犯罪を誘発し、やがて治安が大きく低下するという考え方です。
働きやすい職場が問題を生じさせる温床になっていない?
社内で自由な服装を許していたところ、いつの間にか外出する社員も服装が乱れていたということはないでしょうか?
また、柔軟な労働時間制度を取り入れることで、時間にルーズな感覚が生まれ、遅刻などを見逃すようになっていないでしょうか?
組織の仲の良い雰囲気から、小さなミスが笑って見逃され、今では、大きなミスも含めて多発しているということはないでしょうか?
働きやすい職場は生産性向上のために!
働きやすい職場づくりは大切ですが、うまく取り組まないと、生産性を下げる諸刃の剣となってしまう面があることを忘れてはいけません。
生産性が下がれば、利益が減り、結局は将来、従業員が苦しむことになります。
働きやすい職場づくりが、いつの間にか、生産性を下げる問題を生じさせる温床となっていないように、注意して、きちんと仕事に取り組みやすい「働きやすい職場づくり」に取り組みましょう。