日本の就労体系では副業を禁止している企業が多数あり、副業をしてはならないといった風潮がありましたが、今後変わる可能性が出てきました。
現在、ニュースなどでも頻繁に取り上げられている「働き方改革」の一環として、国は
企業で働く社員の兼業・副業を普及拡大するためのガイドラインを初めて作成する方針を決めました。
これが実現すれば、各労働者が働き方について、自身のライフバランスに合わせた選択が可能となります。
では、なぜ副業を容認していく方向になったのでしょか。
「働き方改革」における副業の狙い
現状では、多くの企業が副業を容認していないなか、政府が懸念している少子高齢化に伴う労働力不足を補うためには
企業に従業員の柔軟で多様な働き方を促して労働者一人一人の生産性を上げることが必要とし、安部首相も「普及は極めて重要だ」との認識を示しています。
これまで副業を原則禁止してきた理由は
・本業がおろそかになる
・同業他社に企業秘密が漏洩する恐れがある
・優秀な人材が辞めてしまうかもしれない
といったことでした。
今後どのような流れで副業容認へとシフトしていくのでしょうか。
副業容認へのステップ
「働き方改革」による副業解禁へのステップは、下記ようになる模様です。
①厚生労働省が「モデル就業規則」に「副業・兼業容認」規定を盛り込む
※「モデル就業規則」には強制力はなし
②社会保険料負担のあり方などを示した政府指針(ガイドライン)をつくる
※人材育成のあり方を改革し、成長戦略に明記
このように働き方自体が、終身雇用から個人個人がキャリアを積み、多様な働き方をしていく方向になりそうです。
ただし、この副業を容認する「モデル就業規則」には強制力がないので、どれくらい企業に副業容認が普及していくかは今後議論を深め対応策を策定していく必要があります。
副業も踏まえ、「働き方改革」の議論によって日本の働き方が大きく変わる可能性もあり、今後の議論にも注目していきましょう。