みなさんこんにちは、精神保健福祉士の笹井です。
三寒四温で、温かい日も多くなってきました。春ももうすぐですね。
さて、今日皆さんにお届けする産業保健新聞、お題は「あなたの心を軽くする、ルーチーン」です。
ルーチーンってなに?
ルーチーンとはスポーツ心理学において、アスリートがパフォーマンスの前に行う儀式的な動作のことを指します。
五郎丸選手の、キック前に取るあのポーズが有名ですよね。
スポーツ心理学者のレアーは「プレーの前に簡単で単純なある一定の動作を行わないプレーヤーは精神的な安定性に欠ける」と言っています。
逆説的にいうと、プレーの前にルーチーン(一定の動作)を行えば、精神的に安定しやすいといえます。
みなさんは精神的に安定した状態で仕事は行いたいですよね?
これを活かして、自分の精神を操作してしまいましょう。
どんなときに使えるの?
では、仕事の場で、どんな風にルーチーンを使えばいいのでしょうか?
使うタイミングはシンプルです。
自分の心を落ち着かせたいときに使いましょう。
たとえば、営業先でのプレゼンや、トラブルが発生して迅速な対応が必要なとき、優先順位をつけねばならないほどのたくさんの業務に囲まれたとき…。
あなたが落ち着いて取り組まなくては、と思う瞬間であれば、いつでもやってみましょう。
ルーチーンは自分の様子や調子を確認するための動作でもあるので、ルーチーンを行うことによって集中力も向上します。
もちろん、トラブルなどの突発的なことの前だけではなく、毎日の仕事の初めにやって頭をすっきりさせるのもおすすめです。
何をルーチーンとするか
ルーチーンとするものは外的なものより、内的なものにしたほうが良いでしょう。
たとえば、リップクリームを塗る動作をルーチーンにしたとして、焦ったときにリップクリームがなければ、その動作はルーチーンとして効果がありません。
食事や服装なども外的なものなので、やめたほうが良いですね。
ルーチーンにするならば、深呼吸であったり、瞑想であったり、手で一定の動作を行う(五郎丸さんのように印を結ぶ)など体一つでできるものが良いでしょう。
自分がおすすめするのは3秒歯をぐっと食いしばって、脱力させる動作です。
体が緊張するとあごに力が入って表情が硬くなります。力を抜こうと思っても、緊張はなかなか解けません。
ただ逆に力を入れて脱力が自動的に行われるようにするのです。
皆さんもぜひ、やってみてください。
心を安定させて、バリバリ仕事をこなしてしまいましょう。
それではみなさん、さようなら。