こんにちは産業カウンセラーの田野です。
みなさんは会社や団体といった組織の中で働いている方が多いかと思います。
組織で働くうえでは、どうしても「人事考課」が気になりますよね。
今日は、評価する側もされる側も知っておいて損のない「人事考課」についてお話ししてみようと思います。
そもそも人事考課とは?
人事考課とは、従業員一人ひとりが割り当てられた仕事をどのような態度で、どのぐらい遂行できたかどうかの実績評価、能力、適性についての評価になります。この評価をもとに、賃金や昇進、そして能力開発などの決定に役立てられることになります。
また、人事考課には大きく分けて3つからなりたっています。
- 能力評価…知識、技能、体力などストックされた職務遂行能力が対象
- 情意評価…規律性、責任性、協調性などが対象
- 業績評価…こちらは明確に会社の利益に対する貢献度が対象
評価の公平性と透明性
人事考課は何と言っても、公平性と透明性が大切です。
この2つが従業員によく理解されていないと、適切に機能しなくなってしまいます。
では、効果的に機能させるためにはどのようにしたらよいのでしょうか。
そのためには、その企業のごとの企業独自の評価基準を理解するとともに、人事考課で陥りやすい傾向について理解(訓練)する必要があります。
人事考課で陥りやすい傾向についていくつか具体的な例を紹介してみようと思います。
ハロー効果
被考課者のある一部の印象がその人の全体的な印象を作り上げてしまうことであり、一部分が優れている(劣っている)と、ほかの特性も優れている(劣っている)と評価してしまう傾向のことを言います。
寛大化傾向
全体的に考課者の評価が甘くなることをいいます。
部下との関係維持のために直視した評価ができず、甘くなってしまう傾向です。
中央化傾向
両極端な評価結果を出すことを避けて中央に集まる傾向のことをいい、こちらも寛大化傾向に近いもので、評価に自信の無い考課者に陥りやすい傾向です。
公平・公正な評価
人事考課で重要なことは、事実と適正な基準に基づいた公平・公正な評価がフィードバックされることでもあります。
厚生労働省がかつて調査した結果でも、人事考課の公開制度を正しく実施している企業は26.8%と3割にも満たないという数値が出ていました。(「平成14年雇用管理調査 人事考課制度」)
その他にも、評価制度の問題点として下記のような指摘をされることが多くあります。
- 評価する側される側双方にとって評価基準が分かりにくい
- 考課者の訓練が不十分
- 部門間での評価の公平性や納得感を得ることが難しい
こうした問題を解決するために、最近では外部者による考課者の訓練を実施したり、被考課者が考課者を評価する企業も増えてきています。
また、この制度をより効果的に機能させる為には特に管理者の面接の能力・スキルも必要ではないのかと考えられます。
さらには、被考課者も待つだけではなく、訓練として、自己の言い分や自己表あの主張の仕方に関する訓練もますます必要になるのではないでしょうか。
参考:
平成14年度 雇用管理調査結果(https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/kanri/kanri02/)