2100年には気温が4.8度上昇?「脱炭素化」で止めよう温暖化【前半】
- 2019/7/17
- 労働環境
近年夏の暑さが特に厳しく、毎年こんなに暑かったっけ…?これが温暖化…?と感じている方も少なくないのではないでしょうか。
温暖化という言葉は何となく耳にはするものの、どのくらい進行しているものなのか、どれくらい危機感を持つ必要があるのか。
今回は温暖化についてのお話前編です。
世界単位よりも気温上昇の大きい日本
気象庁のデータによると、世界の平均気温は変動を繰り返しながらも、100年で0.73度のペースで上昇を続けています。
一方、温暖化によって比較的気温が上昇しやすい位置にある日本は、1898年以降100年あたり1.1度の割合で上昇しています。
IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)第5次評価報告書によれば、このまま温室効果ガスの排出を続ければ、2081-2100年には平均気温が最大4.8度も上昇する可能性があると予測しているのです。
2081-2100年といえば、今から60-80年後。私たちは発熱時に体温が1度上がるだけでも、結構不調を感じるものですが、気温が4.8度上昇するとなると…考えただけで危険な感がありますね。
経済・社会への影響は?
昨年は西日本豪雨の発生や例年よりも多い29個の台風発生、暑さで有名な熊谷市が7月に気温41.1度に到達し、歴代最高気温を更新など、異常気象を実感する出来事が多くありました。
気象庁のデータでも極端な高温による農作物の不作や品質の低下などが既に報告されています。
強い雨の回数増加が予測されているので、今後ゲリラ豪雨や土砂崩れ等による設備の浸水や被害も考えられるでしょう。
実際タイでは洪水により現地の日系企業が被害を受け、3150億円もの損失を生んだケースも起きています。
また、真夏日・猛暑日の日数も増加傾向にあるため、屋外での活動は熱中症のリスクなども今後増えていくでしょう。
特に業務上、屋外での作業がある方々については、早くからの十分な対策が必要です。
7月は厚生労働省の行う、クールワークキャンペーンの重点取組期間でもあります。
ドクタートラストでは衛生委員会での周知に役立つ資料も無料公開していますので、ぜひご活用の上、社員の方や周りの方へ注意を促しましょう。
<参考>
【衛生委員会ハンドブック】季節の予防 ~夏編~【DL資料】
【厚生労働省】職場における熱中症予防
【厚生労働省】STOP!熱中症!クールワークキャンペーン
ざっとおさらい!温暖化のしくみ。キーワードは「脱炭素化」
温暖化の主な原因は温室効果ガスであり、その中でも大きな割合を占めるのが二酸化炭素です。
石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料を燃やした際に発生する大量の二酸化炭素が、温暖化を促進させてしまうため、できるだけ再生可能エネルギーなどを活用し化石燃料に頼らない「脱炭素化」の動きが世界で主流になってきているのです。
次回は、脱炭素化対策を実施している企業の取り組みや、その表彰制度についてご紹介します。